ラオスにおける所得税法の改正について

2020年02月21日(金)

ラオスにおける所得税法の改正(アップデート)について報告いたします。

→所得税法について

 

ラオスにおける所得税法の改正について(アップデート)

2020年2月13日
One Asia Lawyers ラオス事務所
藪本 雄登
内野 里美

1.所得税法の発布

2019年より国会にて承認され、内容が公開されておりました所得税法ですが、2020年1月から施行されるという通達があったにも関わらず、1月になっても官報に掲載されない状態が続いておりました。そして、ようやく2020年2月3日官報に掲載され、15日後に施行されることになりました。

他方、税務署は、すでに新しい税率のITシステムを導入しているため、1月の給与に対しても、新しい税率で個人所得税を算出するようにとの指示があり、改正前の税率で給与をすでに支払っていた企業は、調整する必要が生じており、混乱が生じております。

2.新たに規定された項目について

2019年6月のニューズレターにて、改正点を一部(法人税率、みなし法人税、個人所得税率、183日ルール、繰越欠損金の繰越期間)についてご紹介しましたが、今回は、この改正で新たに規定された項目を中心に以下の表にまとめましたので、ご紹介します。

税の種類 項目 改正前 改正後
法人税 申告納税(第20条、22条) 4半期毎

納付時期:年に2回
1回目:7月20日まで
2回目:翌年1月20日まで
(最終申告翌年3月31日まで)

ラオス非居住者でラオスに会社を設立していない事業者から商品・サービスを購入した場合、非居住者からみなし法人税を徴収してラオス居住者が、支払い後、15日以内に申告(納付)すること

なお、ラオスの会計年度に従っていない事業者は、会計を諦めてから3か月以内に申告(納付)すること

給与税 申告・納税時期(第40条) 翌月15日まで 翌月20日まで
確定申告(年次所得税)(第51条) 新規

1年間の所得及び納税額をまとめて翌年3月31日までに税務署へ申告する。
年間の納税額を計算する際に用いる税率は、以下の通り。

(年間所得総額)    (税率)
15,600,000 キープ以下  0%
15,600,000-60,000,000  5%
60,000,000-180,000,000  10%
180,000,000-300,000,000   15%
300,000,000-780,000,000   20%
780,000,000 キープ以上   25%

本来納税すべき額よりも実際に納税した額が上回った場合は、税務署は申告後10営業日以内に納税者へ返金すると規定。

本来納税すべき額が、納税した額より少なかった場合は、納税者は、支払命令書を受領後15営業日以内に追徴額を納税する(第53条)。

年次所得から控除できる養育費(第51条) 新規

納税者が所有する家族台帳に名前があり所得の無い個人の養育費で、父、母、妻又は夫、18歳以下の子ども及び(精神疾患等)で責任能力がないものが含まれる。
ただし、3名を限度とし、年間一人当たり500万キープを超えないものとする。
なお、養育費は、年次所得から所得税の算出する前に控除できる。

課税所得に含まない収入(第35条) 新規 給与が200万キープ以下の者の残業代
罰則規定 納付遅延 不明確 50万キープ/回
未納 不明確 150万キープ/回
会社情報(住所、電話番号など)の変更を知らせなかった場合 新規 300万キープ/回

以上