タイ民商法改正の勅令について-利息等について-

2021年04月22日(木)

タイ民商法改正の勅令について-利息等について-について報告いたします。

タイ民商法改正の勅令について

 

タイ民商法改正の勅令について-利息等について-

2021年4月21日

One Asia Lawyersタイ事務所

「2564年民商法典の改正を定める勅令」が2021年4月9日に発布され、翌日10日に官報に掲載、4月11日より施行開始となっています。改正に至った背景として、新型コロナウイルスの感染拡大によって、国民の多くが困窮している状況を踏まえ、債務者が必要以上に高額の金利や利息に苦しまないよう、経済状況に応じた利率の早急な改定が必要であると判断されたためであると説明されています。

改正点は、主に以下の3点となります。

  • 1. 民商法第7条(利息)

これまで利息が発生する場合で、契約や法律により明確にその利率が定められていない場合は、年利7.5%が適用されていましたが、本勅令により、年利3%に変更となっています。改正後の利率は本勅令の施行開始日以降に支払期日が到来する場合の利息を算出する際に適用されますが、本勅令施行前の期間中の利息を算出する際には適用されません。つまり、4月10日までに支払い期日が到来した場合の利息には年利7.5%が適用され、4月11日以降に支払期日が到来する場合の利息には年利3%が適用されます。なお、今後も3年毎に財務省により見直しが行われることが明示されています。

  • 2.民商法第224条(遅延利息)

これまで遅延利息は年利7.5%と定められていましたが、本勅令により、同法第7条に基づき定められた利率+年利2%に変更となりました(ただし、契約や法律に基づきこれ以上の利息を請求できる場合は、それに従うと規定されています)。改正後の利率は本勅令の施行開始日以降に支払期日が到来する場合の遅延利息を算出する際に適用されますが、本勅令施行前の期間中の遅延利息を算出する際には適用されません。つまり、4月10日までに支払い期日が到来した場合の遅延利息には年利7.5%が適用され、4月11日以降に支払期日が到来する場合の遅延利息には同法第7条に基づき定められた利率+年利2%が適用されます。

  • 3.民商法第224/1条(遅延利息の算出方法)

同条は、今回の改正により新たに加えられ、本勅令の施行開始日以降に支払期日が到来する場合の遅延利息を算出する際に適用されます。これまで支払を遅延した際、支払いを遅延した分割支払金だけでなく、今後支払いが予定されている分割支払金の合計を元本として遅延利息を算出すると定めた契約が多く見受けられましたが、4月11日以降は支払いを遅延した分割支払金の元本に対してのみ遅延利息の請求が認められるため注意が必要です。

<民商法第224/1条 参考日本語訳>

分割払いで債務返済を行う債務者が、ある分割支払金の支払を遅延した場合、債権者は、当該分割支払金の元本に対してのみ、支払遅延期間の利息を請求することができる。前項と矛盾する合意は、無効とする。

 

以 上

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