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会社法施行規則及び会社計算規則の一部を改正する省令に関する概要

2022年02月14日(月)

会社法施行規則及び会社計算規則の一部を改正する省令に関する概要についてニュースレターを発行いたしました。 PDF版は以下からご確認ください。

会社法施行規則及び会社計算規則の一部を改正する省令に関する概要について

会社法施行規則及び会社計算規則の一部を改正する省令に関する概要

2022年2月13日

One Asia Lawyers 東京事務所

弁護士 松宮浩典

2021年12月13日に「会社法施行規則及び会社計算規則の一部を改正する省令(令和3年法務省令第45号)」(以下「本省令」という。)が公布され、同日に施行されました。

 

1 背景

 取締役会設置会社では、定時株主総会の招集の通知に際して、株主に対し、計算書類等を提供しなければならないとされています(会社法第437条)。ただし、事業報告及び計算書類に表示すべき事項の一部については、当該事項に係る情報を定時株主総会に係る招集通知を発出する時から株主総会の日から3か月が経過する日までの間、継続してインターネット上のウェブサイトに掲載することし、当該ウェブサイトのURL等を株主に対して通知することにより、当該事項が株主に提供されたとみなす制度、いわゆる「ウェブ開示によるみなし提供制度」があります(会社法第437条、会社法施行規則第133条第3項、会社計算規則第133条第4項等)。

本省令では、新型コロナウィルス感染症の影響を踏まえ、本省令の施行日から令和5年2月28日までに招集手続が開始される定時株主総会に係る事業報告及び計算書類の提供に限り、ウェブ開示によるみなし提供制度の対象となる事項の範囲が拡大されました(改正会社法施行規則第133条の2、改正会社計算規則第133条の2)。

なお、新型コロナウィルス感染症の影響を考慮して令和2年5月15日に公布・施行した法務省令、令和3年1月29日に公布・施行した法務省令がいずれも失効しているため、本省令は再度同様の改正を行ったものになります。

2 概要

本省令による改正により、以下の事項がウェブ開示によるみなし提供制度の対象となりました。ただし、ウェブ開示を行う場合、ウェブ開示をする旨の定款の定めが必要になります。本省令による改正前の会社法施行規則又は会社計算規則に基づきウェブ開示をする旨の定款の定めがすでにある場合は、定款の定めを新たに設けたり、変更したりする必要はありません。

また、②に関しては、会計監査報告に無限定適正意見が付されていることなどの一定の条件を満たす場合にのみ、ウェブ開示によるみなし提供制度の対象となります(改正会社計算規則第133条の2第1項各号)。

① 株式会社が事業年度の末日に公開会社である場合において事業報告に表示すべき事項のうち「当該事業年度における事業の経過及びその成果」(会社法施行規則第120条第1項第4号)及び「対処すべき課題」(同項第8号)

② 貸借対照表及び損益計算書に表示すべき事項(監査役等による監査報告及び会計監査人による会計監査報告も含まれる(会社計算規則第133条第1項参照)。)

3 株主への配慮について

 本省令では、上記①②の事項についてウェブ開示を行う場合には、株主の利益を不当に害することがないように特に配慮しなければならないと定められています。具体的な方法については、各社の判断に委ねられていますが、法務省は具体例として次のような方法を挙げています。

上記①②の事項について、できる限り早期にウェブ開示を開始すること。

できる限り株主総会までに上記①②の事項を記載した書面を株主(会社法第299条第3項の承諾をした株主を除く。以下(2)において同じ。)に交付することができるように、ウェブ開示の開始後、準備ができ次第速やかに、上記①②の事項を記載した書面を株主に送付すること。あるいは、株式会社に対して上記①②の事項を記載した書面の送付を希望することができる旨を招集通知に記載して株主に通知し、送付を希望した株主に、準備ができ次第速やかに上記①②の事項を記載した書面を送付すること。

株主総会の会場に来場した株主に対して上記①②の事項を記載した書面を交付すること。

 

以上