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日越外交関係樹立50周年に寄せて

2023年11月13日(月)

日越外交関係樹立50周年に関するニュースレターを発行いたしました。こちらの内容は、以下のリンクよりPDF版でもご覧いただけます。

<日越外交関係樹立50周年に寄せて>

 

<日越外交関係樹立50周年に寄せて>

2023年11月13日
One Asia Lawyers ベトナム事務所

概要

 早いもので、今年も残すところ約1か月半となりましたが、2023年は、日本とベトナムにとっては、外交関係樹立50周年にあたる記念すべき年でした。

 9月には、秋篠宮ご夫妻のベトナムご訪問もありましたが、今年は、一年を通して記念イベントが両国各地で多数開催されましたので、何らかのイベントにご参加いただいた方も多いのではないでしょうか。

 その一環として、11月3日にハノイで、「日越外交関係樹立50周年記念シンポジウム『日越関係:過去・現在・未来』」が開かれ、日越の学術関係者が集い、研究結果の報告がなされました。

1.記念シンポジウム「日越関係:過去・現在・未来」

 本記念シンポジウムは、ハノイ国家大学所属日越大学、同社会人文科学大学、日越外交関係樹立50周年実行委員会、日本ベトナム研究者会議の主催により、ハノイ国家大学グイ・ニュー・コントゥム記念講堂(Ngụy Như Kon Tum Hall)にて開かれました。

 会場には、学術関係者、ベトナムの大学生、日本人留学生、現地在住の邦人、また日本各地から、様々な年代、幅広い社会的ステータスの人々が100名程度集まり、オンラインでも約200名ほどの申し込みがあったようです。

 当日は、日越大学の古田元夫氏、桃木至郎氏による基調報告「日本のベトナム研究」に始まり、昼休みをはさんで夕方17時頃まで行われ、日本の研究者の中にはベトナム語で、ベトナムの研究者のなかには日本語で発表される方もおられるなど、研究内容ばかりでなく、発表形式においても日越交流の色濃いシンポジウムとなりました。会場を訪れた在住邦人や留学生には、仕事の合間を縫って参加された方、流ちょうなベトナム語で質問される方、登壇された研究者の方でも回答に窮するようなご質問をする留学生もいらっしゃいました。

 筆者としては、東京大学の菊池百里子氏が発表した「ベトナムにおける日本銭の流通」において、ベトナムでしか見つかっていないという「長崎貿易銭を模倣した銭貨」の存在や、ハノイ社会・人文科学大学のDo Thi Thuy Lan氏の「ベトナムで発見された日本の金属貨幣の概観」において、日本の銭貨が、ハイフォン、Thanh Hoa、Binh Dinh、Phu Yen、Con Dao島、Lang Sonなど、ベトナム各地で広く見つかっていることについて、大変興味深く拝聴しました。

(シンポジウムの様子:筆者撮影)

2.法律関連の日越交流

 さて、今回のシンポジウムでのテーマには含まれていませんでしたが、日本はベトナムに対して、法律面でも支援を行っています。

 1994年の法務省によるベトナムに対する法整備支援に始まり、1996年からは国際協力機構(JICA)による政府開発援助(ODA)として、法務省、最高裁判所および日本弁護士連合会の協力の下、民法や民事訴訟法の立法支援のほか、裁判官や弁護士などの司法人材教育を含めたベトナムへの法整備支援が継続的に実施されています。

 そのなかに、JICAによる法・司法制度改革支援プロジェクトの一環として「ベトナム六法」という取り組みがあり、ベトナムの基本的な法律について和訳がなされています。憲法、民法、刑法をはじめ、商法、投資法、企業法、労働法など、当地でのビジネスに関連する基本的な法律はおおよそ和訳されていますので、是非ご参考ください。

【JICA ベトナム六法】
https://www.jica.go.jp/Resource/project/vietnam/021/legal/index.html

3.アーカイブサイトと「アニオー姫」

 今回のシンポジウムは、平日、かつ終日の開催であったため、興味はあったけれども参加できなかった、という方も多かったと推測されるところですが、本シンポジウムの内容、また日越外交関係樹立50周年を記念して今年開催された各イベントは、「アーカイブサイト」に収録され、閲覧可能になる予定ということですので、今後のサイトの公開をお待ちください。

 記念イベントとしては、9月22~24日にかけてハノイで世界初公演された、新作オペラ「アニオー姫」も特筆に値します。筆者は、一般公開された23日と24日の2公演を鑑賞しましたが、両日ともに観客席はほぼ満員、終演後も拍手がなかなか鳴りやまないなど、とても素晴らしい公演でした。

(「アニオー姫」の会場となったハノイオペラハウス:筆者撮影)