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インドネシアにおけるフランチャイズ事業登録

2017年10月09日(月)

インドネシアにおけるフランチャイズ事業登録の現状についてご報告いたします。

インドネシアにおけるフランチャイズ事業登録

 

インドネシアにおけるフランチャイズ事業登録

2017 年 10 月 2 日
弁護士法人 One Asia

1 現在のインドネシア経済

 東南アジア諸国投資の中でインドネシアは重要な役割を果たしている。インドネシア経済は好調が続いており、2016年の経済成長率は5.02%であり、2018年には6%に増加する見込みである。インドネシアは、インド、中国に続く、第三の成長経済国であるが、その経済成長を支える一つの要素が人口構造にある。現在のインドネシアの人口は2億6千万人であり、そのうちの66%が購買力を持った生産人口となっている。飲食業も最も活発な業界のひとつであり、不動産ブームも相俟って、ショッピングモールは多くの人で賑わっている。

 フランチャイズ・エキシビションには、多くの出展者と投資家が参加しており、取引省の記録によると、2014年には約2,500ものフランチャイズ・アウトレットがインドネシア国内で業務を行っており、172兆ルピアの収益を得ているとのことである。

2 フランチャイズ・ビジネス規制

 上記の通り、膨大な生産人口の観点から、フランチャイズ・ビジネスは重要なビジネスカテゴリーとなっている。

 しかし、フランチャイジーやインドネシア経済を保護するため、2007年の政令(以下、「本政令」)(Government Regulation
No.42 of 2007)と、2012 年と 2013 年の取引省の省令(以下、
「 本 省 令 」 ) ( Regulation of Minister of Trade No.53/MDAG/PER/8/2012 and Regulation of Minister of Trade No.07/MDAG/PER/2/2013)をはじめ、厳しいフランチャイズ規制が設けられており、政府は全てのフランチャイズ・ビジネスの取引省(the Ministry of Trade)への登録を求めている。

 もっとも、登録に関する情報不足等により、わずか380社しか登録していないという現状であり、インドネシアでフランチャイズビジネスを展開する場合には注意が必要である。

3 フランチャイズ事業登録手続き

 フランチャイザーの登録義務は本政令の第9条第1項及び第10条第1項に定められており、フランチャイザーとフランチャイジーはフランチャイズ登録証明書(Franchise Registration Certificate)を取得しなければならないこととされている。フランチャイズ登録証明書は、5年間有効で、5年間ずつの更新が可能である(第17条第1項及び第2項)。

 また、フランチャイズ登録のための手続きについては、本政令と本省令に規定されている。それらの規定に基づき、フランチャイザーとフランチャイジーは、商品やサービスの提供にあたり、少なくとも80%のインドネシア国内の原材料、業務用品、商品を使用する必要がある。

 上記に加えて、本政令の規定の中で留意しておくべきフランチャイズ登録申請手続きのポイントは以下の通りである。

1. 外国語はインドネシア語への正式な翻訳が必要である(第4条第3号)。
2. フランチャイズ契約は両当事者にとって平等でなければならず、不平等な事項がある場合はインドネシアの法律が優先して適用される(第5条第1号)。
3. 直接、間接にかかわらず、抑圧的な関係性がある状態で、フランチャイザーはフランチャイジーを選ぶことはできない(第7条)。
4. 国外のフランチャイザーは、フランチャイズ事業書に母国のインドネシア大使館の法的認証を受ける必要がある(第13条)。
5. フランチャイザーは、公認会計士による監査済みのフランチャイズ事業書を提出した時点から遡って2年間分の財務諸表又は貸借対照表を添付しなければならない(別紙1第5点)。
 なお、インドネシア国内の中小企業については免除される。
6. フランチャイズ契約書上の金額の記載については、全てルピアとする必要がある。

4 手続きにかかる時間

 2016年12月23日より、手続き時間の短縮のため、取引省は電子申請システムを導入した。担当事務局は、2営業日以内に申請内容が登録要件を満たすか否かを判断しなければならないこととされている。もっとも、すぐに申請が処理されない場合は、その後申請が通るまで、事務局側と何度もやり取りをしなければならず、時間がかかるのが現状である。