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ラオスにおけるeコマース事業者に適用される税について

2021年07月27日(火)

ラオスにおけるeコマース事業者に適用される税についてニュースレターを発行しました。

PDF版は以下からご確認下さい。

eコマース事業者に適用される税について

 


ラオスにおけるeコマース事業者に適用される税について

 

2021 年7月27日

One Asia Lawyersラオス事務所

  • 1.背景
    電子商取引(以下、eコマース)に関する法令は、2021年4月12日付「電子商取引に関する政府令(No.296/GO)(以下、政府令)」があります(詳細は、5月31日発行のニューズレターをご覧ください)。本政府令では、eコマース事業における税務上の規定はカバーされていませんでした。
    eコマース事業に適用される税について所得税に関しては、所得税法及び2021年2月10日付「所得税法の実施に関するガイドライン(以下、ガイドライン)」の第66条から68条(個人の場合)と第69条から71条(企業の場合)に定められています。
    本ニューズレターでは、eコマースの3種類[1]の形態のうちの「ネット販売」にかかる税を中心に解説いたします。
    2. ネット販売からの収入にかかる税金
    ネット販売は、①企業登録をせずにオンラインで商品を販売する個人事業主、②すでに会社があり、ネット販売も並行して行っている事業者(法人)の二つの形態があります。これらの二つの形態に対する課税について、ガイドライン及び所得税法に以下の通り規定されています。個人事業主の場合、ネット販売からの収入を得た日から数えて15営業日以内に、所轄の税務署に申告する必要があります。
    なお、付加価値税法第11条には「電子的なシステムを通して行われるサービス・商品の提供」も付加価値税の課税対象であることが規定されています。

事業形態

税金の種類

税率

①個人事業主

ネット販売収入による個人所得税

(所得税法第34条、第38条、ガイドライン第66条)

全収入の2%

(所得税法第39条、ガイドライン第67条)

②法人

法人税

(ガイドライン第70条)

一般企業の法人税率20%

(所得税法第15条)


3. ネット販売で外国から商品を購入した場合にかかる税金

ラオス居住者が、オンラインでラオス非居住者又はラオスで企業登録していない業者から商品を購入し、その商品を空港又は郵便局で受け取る場合、支払う必要がある税金について、ガイドライン第8条2項例3に規定されています。商品の受領者が、非居住者(販売者)の業種区分に従って(所得税法第14条[2])、それぞれのみなし利益率に対する法人税相当額を支払う必要がありますので、ご留意下さい。

例えば、商品の価格1,000USD(1USD=9,800LAK)、関税率5%、みなし利益率15%の場合
(ガイドライン8条例3をもとに表を作成)
                        (単位LAK(ラオス現地通貨))

               

税金の種類

計算式

算出額

商品LAK額 

1,000USD×9,800LAK

9,800,000

関税 

9,800,000×5%

490,000

みなし利益

(9,800,000+490,000)×15%

1,543,500

みなし法人税 

1,543,500×20%

308,700

付加価値税

(9,800,000+490,000+1,543,500)×10%

1,183,350

商品受取時に支払う税金の総額

関税+みなし法人税+付加価値税

1,982,540

 

 ラオスにおいては、個人事業主が税金を納税することは、極めて稀なことですが、今後もオンラインで商品を売買する個人の増加にともない、当局の監視の目が厳格化すると推測しています。

なお、eコマースの3種類 の形態のうちの残りの、マーケットプレイス(Electronic Marketplace)への出店及びマーケットプレイスの運営にかかる納税ルール等についての詳細な規則等は発布されておらず、今後の動向を注視して参ります。

[1] ①ネット販売(Online Ordering Function)、②マーケットプレイス(Electronic Marketplace)への出店及び③マーケットプレイスの運営 (政府令第6条)

 

[2] <所得税法第14条>

 不正確又は不完全な帳簿を保持する事業者又はラオスで設立されていない企業である非居住者は、強制粗利で計算される。強制粗利額は年間売上高にみなし利益率を乗じて計算する。業種別みなし利益率は、以下のとおり。

1) 農業及び手工業:7% 2) 工業を及び加工業:10% 3) 商業及びサービス:15%

[3] 通関時に原則として5~40%(物品により区分される)の関税が課せられる。

以 上

本記事やご相談に関するご照会は以下までお願い致します。
yuto.yabumoto@oneasia.legal(藪本 雄登)
satomi.uchino@oneasia.legal (内野 里美)