インド:インド新労働法中央規則案の公表
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インド新労働法中央規則案の公表
2026年1月19日
One Asia Lawyers南アジアプラクティスチーム
吉田 重規 (弁護士・日本法)
西谷 春平 (弁護士・日本法)
2025年12月30日、労働雇用省(Ministry of Labour and Employment)は新労働法典に関する以下の中央規則案を公表しました。
・賃金法典(中央)規則案(Draft Code on Wages (Central) Rules 2025)
・労働基準法典(中央)規則案(Draft Occupational Safety, Health and Working Conditions Code (Central) Rules 2025)
・労使関係法典(中央)規則案(Draft Industrial Relations Code (Central) Rules 2025)
・社会保障法典(中央)規則案(Draft Social Security Code(Central) Rules 2025)
昨年12月16日発行の弊事務所のニュースレターにおいて、2025年11月21日に施行された4つの新労働法典について解説しています。今回発表された中央規則案は、4つの各新労働法典を実際に運用するための具体的なルールを定めるものです。
労働雇用省は、2026年4月にも新労働法典の運用を開始したいとの意向を示しており、実際に運用を開始するためには、中央政府と州政府が施行規則を定める必要があります。今回の中央規則案の公表は、中央政府の施行規則制定のための手続となります。
現在、各州も新労働法典に基づく施行規則案を公表する手続を進めています。
今回公表された中央規則案については、労働雇用省は、12月30日の公表後、期間を定めてパブリックコメントを募集しています。パブリックコメントの期限は、労使関係法規則案が30日間、その他3規則案が45日間となります。
各規則案の概要について
1. 賃金法典(中央)規則案の概要
本規則は、賃金、賞与、最低賃金などに関する事項を規定する従前の18の中央規則に代わるものです。最低賃金の算定方法、賃金の支払いや控除の方法に関する規定などを定めています。
2. 労働基準法典(中央)規則案の概要
本規則は、鉱山労働者、港湾労働者、契約労働者などそれぞれの労働現場に関して別々に定めていた法令に関する規則など従前の13の中央規則に代わるものです。40歳以上の従業員に対する健康診断提供義務、1週間の労働時間の上限を48時間とする規定などを定めています。
3. 労使関係法典(中央)規則案の概要
本規則は、産業紛争(中央)規則、産業雇用(中央)規則に代わるものです。20人以上のワーカーを雇用する事業場の苦情処理委員会の設置に関する規定、ストライキの事前通知の手続に関する規定などを定めています。
4. 社会保障法典(中央)規則案の概要
本規則は、退職金の支払いに関する規則、社会保障に関する規定などを定める規則などの従前の12の中央規則に代わるものです。ギグワーカーやプラットフォームワーカーのために策定される新たな社会保障に関する規定などを定めています。

