フィリピン:第13次外国投資ネガティブリストの公布
「第13次外国投資ネガティブリストの公布」についてニューズレターを発行いたしました。こちらの内容は以下のPDFからもご覧いただけます。
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第13次外国投資ネガティブリストの公布
2026年6月
One Asia Lawyers Philippines Team
日本法弁護士 難波 泰明
フィリピン弁護士 Razel Ann P. Esteban
1. 概要
2026年4月13日、フェルディナンド・マルコス・ジュニア大統領は、大統領令第113号(Executive Order No. 113)を発出し、第13次外国投資ネガティブリスト(13th Foreign Investment Negative List、以下「第13次FINL」)を公表しました。
第13次FINLは、2022年6月に当時のロドリゴ・ドゥテルテ大統領により発出された第12次FINLに代わるものです。今回の改訂では、小売自由化法(Retail Trade Liberalization Act)及び公共サービス法(Public Service Act)の改正内容を反映・明確化するとともに、新政府調達法(New Government Procurement Act)及び自立的防衛態勢活性化法(Self-Reliant Defense Posture Revitalization Act)等の重要法令の制定内容が組み込まれています。
第13次FINLは、2026年5月1日に施行されています。
2. 改正点の概要
以下は、第13次FINLと第12次FINLとの主な相違点を比較した一覧です。
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第12次FINL |
第13次FINL |
備考 |
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外国資本出資不可 専門職の実施。ただし、法令で認められた場合であって、当該法令に定める条件を満たす場合を除く。 別紙「専門職一覧」には以下が記載されていた。 a. 関連法令に基づく相互主義が適用される場合を除き、外国人による従事が認められない専門職 b. 関連法令に基づき外国資本規制が適用される専門職法人 |
外国資本出資不可 削除 |
外国人個人がフィリピンにおいてその他の専門職に従事する場合には、引き続き関連法令に基づく相互主義要件が適用され、相互主義が認められない場合には、従事はフィリピン国民に限定されます。したがって、第12次FINLの別紙「専門職一覧」に記載されていた専門職に対する外国人個人の制限は引き続き存続していると解されます。 |
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外国資本出資不可 払込資本金2,500万ペソ未満の小売事業 |
外国資本出資比率40%まで可 払込資本金2,500万ペソ未満の小売事業 |
共和国法第11595号(小売業自由化法)上、払込資本金2,500万ペソ未満の小売事業についても、外国資本比率40%まで認められることが明確化されました。 |
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外国資本出資不可 私立探偵業、監視員業又は警備員派遣業の組織及び運営 |
外国資本出資不可 民間警備会社(Private Security Agency) |
共和国法第11917号(民間警備サービス産業法)により、私立探偵業、監視員業及び警備員派遣業が「民間警備会社」に統合されました。 |
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外国資本出資不可 爆竹その他の火工品の製造 |
外国資本出資不可 爆竹その他の火工品の製造及び小売 |
爆竹その他の火工品の小売業が規制対象に追加されました。 |
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外国資本出資比率40%まで可 天然資源の探査、開発及び利用 |
外国資本出資比率40%まで可 天然資源の探査、開発及び利用(天然水源からの取水を含む)。ただし以下を除く。 a. 大統領との契約に基づく大規模鉱物資源、石油及びその他鉱油の探査、開発及び利用に関する技術援助契約又は資金援助契約(憲法第12条第2節) b. 太陽光、風力、水力、海洋エネルギー又は潮力等の再生可能エネルギー |
外国資本規制の対象に天然水源からの取水が追加されました。 また、鉱物資源、石油及び鉱油の探査・開発・利用に関する大統領との技術援助契約又は資金援助契約、並びに再生可能エネルギーの探査・開発・利用については、外国資本規制の対象外であることが明確化されました。 |
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外国資本出資比率40%まで可 遠洋商業漁船の運航 |
外国資本出資比率40%まで可 商業漁船の運航 |
「遠洋(deep sea)」の文言が削除され、商業漁船全般の運航が外国資本規制の対象となりました。 |
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外国資本出資比率40%まで可 サウナ、スチームバス施設、マッサージクリニックその他公衆衛生及び公序良俗への影響を理由として法令により規制される類似事業。ただし、ウェルネスセンターを除く。 |
外国資本出資比率40%まで可 サウナ、スチームバス施設、マッサージクリニックその他公衆衛生及び公序良俗への影響を理由として法令により規制される類似事業 |
ウェルネスセンターに対する適用除外が削除されました。 |
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外国資本出資比率40%まで可 1. インフラプロジェクトの調達 2. 政府所有又は政府支配法人(GOCC)、政府機関又は地方自治体に対する資材、商品及び物品の供給契約 |
外国資本出資比率40%まで可 1. 政府による物品調達 2. 政府によるインフラプロジェクト調達(建設対象の構造物についてフィリピン企業が十分に保有していない技術又は工法を必要とする場合は、外国資本比率75%まで認められる) 3. 政府によるコンサルティングサービス調達 |
共和国法第12009号(新政府調達法)に基づき、従来の規制が「政府による物品調達」「インフラプロジェクト調達」「コンサルティングサービス調達」に整理されました。 |
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該当規定なし |
外国資本出資比率40%まで可 国内企業による軍需品(Materiel)の開発、生産、製造、組立、整備又は運用 |
共和国法第12024号(自立的防衛態勢活性化法)に基づき新たに追加されました。 「軍需品(Materiel)」とは、軍事技術、兵器システム、武器、弾薬、戦闘服、防護装備、車両その他これらに類する軍事機器及び資材を指します。 |
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外国資本出資比率40%まで可 専用無線通信ネットワーク |
外国資本出資比率100%まで可 電気通信事業の運営及び管理(当該外国人の本国がフィリピン国民に対して相互主義を認めている場合) 相互主義が認められない場合は外国資本比率50%まで |
共和国法第11659号(公共サービス法改正法)に基づき、電気通信事業の運営及び管理については、相互主義が認められる場合には外国資本100%まで、相互主義がない場合でも50%まで認められることとなりました。 |
第13次外国投資ネガティブリストに基づく制限業種の完全な一覧は、以下の政府公式サイトをご参照ください。
https://www.officialgazette.gov.ph/2026/04/13/executive-order-no-113-s-2026/

