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ラオスにおける企業登録に関する商工大臣ガイドラインについて

2018年05月16日(水)

ラオスにおける企業登録に関する商工大臣ガイドラインについて報告いたします。

企業登録に関する商工大臣ガイドラインについて

 

ラオス企業登録に関する商工大臣ガイドラインについて

2018 年 5 月 15 日
One Asia Lawyers ラオス事務所
藪本 雄登
内野 里美

1 はじめに

 ラオス政府は、World Bankが毎年発表しているビジネス実施の容易性に関するランキングに非常に注目しており、2018年の発表によると、ラオスは190国中141位(昨年139位)に位置しています。政府内においては 100 位内に入ることを目標としているため、投資環境の改善が喫緊の課題となっています。 

 2018年2月に投資環境改善に関する首相令が発行され、それに基づいて「企業登録に関する商工省大臣ガイドライン(No.0537/MOIC)」が 5 月 8 日に官報に掲載されています。

2 7月1日より企業登録手続きが変更となりますので、ご留意ください。

 今までは企業登録証の裏面にリスト形式にて実施許可が与えられた事業内容が記載されていましたが、今後、裏面へのリスト形式での記載はなくなる予定です。その代わり、事業目的表明書を商工省に提出する必要があります。企業登録後、どのような事業であっても、90日以内に関連する省庁へ別途投資許可・事業許可を取得する必要があります。

 背景としては、企業登録証の発行に時間を要していることが従来より指導されていました。今後は、企業登録課においては、会社名、登録資本金、株主情報、事務所住所、連絡先、事業目的・内容、投資家情報のみを精査し、事業実施の可否については、投資家が、別途関連する省庁へ許可を取得する方式へ変更することにより、企業登録にかかる時間が短縮されることが期待されます。

(1)企業登録申請手続き

申請先:商工省、商工局、商工事務所

申請書類:

・従来の会社設立申請書一式(変更なし)

・投資・事業許可取得のための事業目的表明書(新規導入、書式有り)

(2)投資・事業許可申請手続き

申請先:事業関連省庁又はワンストップサービス(計画投資局)

申請書類:

・企業登録証(写しか原本かは不明)

・商工省の承諾印済み事業目的表明書

・各省庁が指定する申請書及び必要な書類

(3)手続きに要する期間

 商工省へ会社設立申請書一式を提出後、10営業日以内に企業登録証及び商工省承諾印済み事業目的表明書を発行すると規定されています。また、特段検討を要しない事業の場合は、3営業日以内に事業許可証を発行。検討を要する場合は、10営業日以内に発行されると規定されています。

 今後の手続きについては、まだ見通しが不明な点もあり、今後の動向を見守る必要がありますので、適宜アップデートして参ります。

以 上