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ラオスにおける新型コロナウイルス対策について(アップデート)

2020年03月20日(金)

ラオスにおける新型コロナウイルス対策について報告いたします。

→ラオスにおける対策について(アップデート)

 

ラオスにおける新型コロナウイルス対策について(アップデート)

2020年3月20日
One Asia Lawyers ラオス事務所
藪本 雄登
内野 里美

1.ラオスの状況

昨年12月、武漢において新型コロナウイルス感染者が報告されて以降、中国と国境を接するラオスにおいて、これまで約85人が新型コロナウイルス感染の疑いで検査を受けましたが、ラオス保健省によると、3月18日の時点では、陽性反応が出た人はおらず(4人は結果待ち)、国内の感染者はゼロと報告されています。

世界保健機関(WHO)の事務局長は、「各国が封じ込めなどの施策を迅速かつ効果的に行えば、ウイルスを撲滅できる」「国ごとに独自のアプローチが必要だが、まずは封じ込めから始めなくてはならない」と話していますが、ラオス国内においては、不特定多数の人が集まるようなイベントは政府より中止又は延期の通知が出されており、3月22日から4月1日までシェンクワン県で開催される予定だったラオスの国体も延期となりました。また、4月中旬のラオス正月に関連した祭事への自粛要請に加え、ナイトクラブ、カラオケ、マッサージ屋の一時営業停止、全国の教育施設は一時休校の通達が政府より出されています。

2.最新の通知

3月16日付で「COVID-19対策強化に関するCOVID-19対策委員会告示(No.012)」が発出されており、以下のとおり、感染者が出ている国からのラオスへの渡航者に対する入国後の措置が日々厳しくなっています。

症状あり 指定病院へ Isolation 指定病院の隔離病棟へ入院
症状なし 100症例以上確認されている国からの渡航者 Self Quarantine(14日間)

ラオス入国後、宿泊場所以外での活動は制限され、毎日疑似症がないか自己観察を行い、頻回な手洗い厳行、咳・くしゃみ等のエチケットを守ること。
宿泊場所にのみ滞在し、他人との接触を避けること。家族などが食事を調達すること。

感染者が確認されていない国からの渡航者 Self Monitoring(14日間) ラオス入国後、自己健康観察期間(毎日検温する)として、外出は許容範囲だが、人込みは避けること、外出時はマスク着用するなど、基本的なエチケットは守ること。

3.ラオスへの入国

空路においては、現在、7か国からラオスへ直行便が飛んでいますが、ラオスへ出発する前に、パイロットも含めた全乗組員及び乗客に対して検温することを指示しており、インフルエンザや新型コロナウイルス感染症が疑われる症状の人は、搭乗することはできず、その国で治療をするように外国の航空会社に対して通知を出しています。

陸路に関しては、中国との国境に加えて、ベトナム、タイと国境を接している県から一時閉鎖の通達も発出されています。

ラオスの医療水準を考えると、重症化して患者が多く出てしまった場合、ラオス国内ではこのような患者を十分に治療することができる医療機関が少ないことを危惧して、早めに水際での対策を講じていると思われます。

以上