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タイにおける従業員が死亡した場合の葬儀費用について

2021年08月09日(月)

タイにおける従業員が死亡した場合の葬儀費用について報告いたします。

従業員が死亡した場合の葬儀費用について

 

 

 

従業員が死亡した場合の葬儀費用について

 


                                    2021年8月9日
                              One Asia Lawyersタイ事務所

2561年(2018年)改正労働災害補償法第16条[1]では、従業員が通勤途中または雇用者の命令による作業中に死亡したまたは行方不明となった[2]場合、従業員の葬儀主催者に対し省令で定める葬儀費用を支払うよう雇用者に義務付けています。

 これに伴い、2020年3月26日に2563年(2020年)雇用者が支払う葬儀費用のレートを定める労働省令(以下、「2020年省令」)が発布され、施行開始日である2020年12月9日以降、雇用者は従業員が死亡した場合に4万バーツを葬儀費用として葬儀主催者に支払うよう定められていましたが、現在の経済状況に伴い、今回「2564年(2021年)雇用者が支払う葬儀費用のレートを定める労働省令[3](以下、2021年省令)」が発布され、その費用が5万バーツに改定されました。つまり、雇用者は2020年省令の施行開始日である2020年12月9日以降2021年7月11日までに従業員が死亡した場合は2020年省令で定める4万バーツを、2021年省令の施行開始日である2021年7月12日以降は5万バーツを葬儀費用として支払う必要があります。

 なお、当該費用の支払いは雇用者に義務付けられているものの、実際には雇用者が毎年納める労災基金から支払われることになります。

 また、通勤途中または雇用者の命令による作業中以外の理由で従業員が死亡した場合で、死亡前6ヵ月間のうち最低1か月間の社会保険料を納めていた場合は、社会保険基金より葬儀費用として5万バーツが支払われることになります。

[1] 第16条 従業員が怪我や病気により死亡した場合または行方不明の場合、使用者は従業員の葬儀主催者に対し、省令で定めたレートに基づき葬儀費用を支払うこと。

[2] 従業員が通勤途中または使用者の命令による作業中に事故等に遭い死亡したと想定される場合で、陸上、海上、水上による通勤途中で、乗車中の乗り物が事故等に遭遇し、当該事故等から120日以上従業員が見つからず、死亡したと想定される場合を含む。

[3] http://www.ratchakitcha.soc.go.th/DATA/PDF/2564/A/045/T_0066.PDF

 

以上 

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