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ミャンマーにおける会社設立後の要件の厳格化について

2023年04月12日(水)

ミャンマーにおける会社設立後の要件の厳格化についてニュースレターを発行いたしました。
PDF版は以下からご確認ください。

ミャンマーにおける会社設立後の要件の厳格化

 

ミャンマーにおける会社設立後の要件の厳格化

2023年4月
One Asia Lawyersミャンマー事務所
代表弁護士(日本法):佐野 和樹

1 はじめに

 2023年4月1日、Directorate of Investment and Company Administration(投資企業管理局、以下「DICA」という)は、通知を交付し、ミャンマーでの新会社設立後、新会社が行わなければならない要件を追加しています(以下「本通知」という)。

2 会社設立後の要件

 本通知では、DICAは新会社に対し、新会社の設立後、以下の項目を満たすように要求しています。

 ・初回の年次報告提出までに「資本金が入金された銀行口座情報」を提出すること
 ・初回の年次報告提出までに「居住取締役がミャンマーに居住していることを証明する書類」を提出すること
 ・初回の年次報告提出までに「登記された会社住所が事業に使用されていることを証明する書類」を提出すること

 年次報告は、設立から2ヶ月以内、その後は年1回、所定の書式により、会社に関する事項の報告書を登記官に届け出る必要があります。なお、年次報告を怠った場合は、会社登記が抹消される可能性があります。

 そのため、会社設立から2ヶ月以内に上記の銀行口座情報および居住証明書、会社登記住所に関する書類を準備する必要があると解されます。

 「居住取締役がミャンマーに居住していることを証明する書類」については、ミャンマー人の場合はNRCコピーおよび居住する地域の警察署から発行された在宅証明書、外国人の場合はForm Cが具体例として記載されています。

 また、「登記された会社住所が事業に使用されていることを証明する書類」につき、会社住所がある地域の警察署から発行された証明書が必要と記載されています。

3 今後の動向

 「居住取締役がミャンマーに居住していることを証明する書類」および「登記された会社住所が事業に使用されていることを証明する書類」につき、具体的に警察署からどのような手続

 ・書類が発行されているかは明確ではないため、今後の実務の取り扱いに注意が必要となります。

 なお、会社設立後、居住取締役は常駐の機関となります。本通知は、初回の年次報告に関する通知となりますが、将来的に年1回の年次報告にも「居住取締役がミャンマーに居住していることを証明する書類」および「登記された会社住所が事業に使用されていることを証明する書類」の提出が要求される可能性があるため、この点についても今後の動向に注意が必要となります。

以 上