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ラオスにおける海外からの資金輸入証明について

2023年06月22日(木)

ラオスにおける海外からの資金輸入証明についてのニュースレターを発行しました。PDF版は以下からご確認下さい。
資金輸入証明について

ラオスにおける海外からの資金輸入証明について

 

2023年6月22日
One Asia Lawyers Group ラオス事務所

1.背景

2023年6月16日付で、ラオス中央銀行外国為替管理局(以下、中銀)より、ラオスで登記した、外国からの投資企業に対して「外国からの資金輸入証明書(Capital Importation Certificate)の取得に必要な書類」について通知が出されました。中銀は、今回の通知の目的を書類審査の効率化と既存の関連法令に、外国為替システムを整合させる必要が出てきたためとしています。

以下、外国からの資金輸入証明書の取得に必要な書類について解説いたします。

2.必要な書類について

基本的な書類は以下の(1)から(7)のとおりです。これまでは、「ラオスへ輸入するすべての資金の使用計画」を提出する必要はありませんでしたが、今後は、中銀所定の書類に記載して提出する必要があります。

(1)資金輸入証明書(Capital Importation Certificate)発行申請書(中銀所定の書式)

書式の内容は以下の通り構成されており、マネージングダイレクターの署名が必要となります。

・提出者の氏名

・マネージングダイレクターの氏名

・企業登録番号

・納税者番号

・総資産額

・登録資本金額

・事業分野

・投資形態(外資率(投資国)、内資率)

・会社の住所、プロジェクトの実施場所、電話番号、Emailアドレス

・今回の資金輸入額、借入金の額、過去に輸入した総額及び通貨

・輸入方法(銀行送金、現物、銀行を経由しない)

・預金先の銀行の名前

(2)企業登録証(Enterprise Registration Certificate)の写し及び会社登記書類一式の写し又は登記内容変更申請書の写し(登記情報を変更した場合)

(3)各関連省庁発行の事業許可証(Business Operation License)

(4)投資計画省が発行したコンセッション許可証の写し(コンセッション事業の場合)

(5)年次税金納付証明書の写し

(6)ラオスへ輸入するすべての資金の使用計画(中銀所定の書式)

書式の内容は以下の通り構成されています。マネージングダイレクターの署名が必要です。

・許可された投資額の金額、通貨

・今年輸入する回数、輸入予定年月日、各回の輸入額及び通貨

・輸入した資本金の使用目的、国内使用及び/又は国外使用の有無

(7)中銀より発行された資金輸入証明書(直近)の写し

3.資金の輸入方法による追加書類

資金の種類又は調達方法により、上記に記載の必要書類に加え、以下の書類が必要となります。

(1)銀行を通じて送金した場合

① 外国からの送金証明書(Inward Remittance Advice又はSwift Message)

② 銀行の残高証明書(Statement)

なお、海外で借入した資金をラオスへ送金する場合は、中銀発行の「外国からの借入許可書」の写しを提出する必要があります。

(2)現物を輸入する場合(例えば、機械、乗り物、製造機器など)

① 物品輸入許可証の写し

② インボイス

③ 物品申告書(ບໍ 40又はບໍ 11の書式)又は関税申告等の詳細

(3)銀行を経由せずにラオスに現金を持ちこむ場合

① 税関当局からの現金申告証明書

② ラオスの商業銀行発行の現金を預金したことが確認できる書類

4.資金輸入証明書発行手数料

 資金輸入証明書は、外国為替管理局で受け取ることになりますが、受け取る前に、ラオス中央銀行の印刷局(Printing House)において、手数料(100,000キープ)を支払います。以前は、50,000キープでしたが、改定されましたので、ご留意ください。実務的には、申請書一式を提出後、取得まで2週間程度要します。

                                          以 上

本記事やご相談に関するご照会は以下までお願い致します。
yuto.yabumoto@oneasia.legal(藪本 雄登)
satomi.uchino@oneasia.legal (内野 里美)