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タイ:タイ社会保険に関する省令改正:「賃金基礎額引き上げ」の概要

2026年02月26日(木)

「タイ社会保険に関する省令改正:「賃金基礎額引き上げ」の概要」についてニュースレターを発行いたしました。こちらの内容は以下のPDFからもご覧いただけます。
タイ社会保険に関する省令改正:「賃金基礎額引き上げ」の概要

タイ社会保険に関する省令改正:「賃金基礎額引き上げ」の概要

2026年2月27日
One Asia Lawyersタイ事務所
藤原 正樹(弁護士・日本法)
マーシュ 美穂

2025年12月11日、「社会保険法第33条に基づく被保険者の拠出金算定の基礎となる最低賃金および最高賃金を定める省令(仏暦2568年(2025年))」(以下「新省令」)が公布され、2026年1月1日より施行されました。
新省令は、社会保険基金(Social Security Fund、以下「SSF」)への拠出金算定の基礎となる賃金の上限を引き上げることを目的とし、従前の「省令第7号(仏暦2538年(1995年))」(以下「旧省令」)を廃止するものです。
この改正は、1990年社会保険法(Social Security Act B.E. 2533、以下「SSA」)第33条の被保険者に係る拠出金算定の基礎について、現行の経済状況をより的確に反映させることを目的としています。

1. 規制の概要と適用範囲

新省令は、SSA第33条に基づく被保険者によるSSFへの拠出金に適用されます。
同条のもとでは、すべての従業員が被保険者となる義務を負い、また第46条に基づき、被保険者である従業員および雇用主は、それぞれ定められた料率に従ってSSFに拠出金を納付する必要があります。
これらの拠出金は、従業員が実際に受け取る総賃金ではなく、法令で定められた賃金基礎額に基づいて算定されます。

2. 主な改正点

旧省令のもとでは、賃金基礎額は1,650バーツから15,000バーツの範囲に設定されていました。
新省令では、段階的に賃金基礎額の上限を引き上げる制度が導入されました。
拠出率は引き続き基礎賃金額の5%に設定されており、この賃金基礎額上限の引き上げにより、今後の拠出金額は次のように変動します。

3. 給付額の引き上げ

被保険者は、SSFから7種類の給付を受ける権利を有します。
これらの給付を算定する際の賃金基礎額は、SSA第46条に基づく拠出金算定の賃金基礎額と同じです。
したがって、拠出金算定に用いられる賃金基礎額の上限が引き上げられることにより、被保険者に適用される各種給付の上限額も以下の通り引き上げられることになります。

4. 法的義務および罰則

雇用主は、賃金支払月の翌月15日までに、会社および従業員双方の拠出金を社会保険事務所に納付しなければなりません。
定められた期間内に納付を行わなかった場合、未納額に対し月2%の延滞金が課されます。

 5. 事業への影響

社会保険拠出金算定に用いる賃金上限の改定は、2026年1月1日より適用されます。
この改正に伴い、雇用主はすべての関連する給与計算において新しい上限を反映させ、雇用主・従業員双方の拠出金を適時に納付する必要があります。

6. まとめ

雇用主は、改正内容に合わせて給与システムおよび内部手続きを見直し、従業員へ周知することが求められます。
本ニューズレターについてご質問や詳細な説明をご希望の場合は、One Asia Lawyers タイ事務所までお気軽にお問い合わせください。

以上

〈注記〉
本資料に関し、以下の点につきご了解ください。
・ 本資料は2026年2月27日時点の情報に基づき作成しています。
・ 今後の政府発表や解釈の明確化にともない、本資料は変更となる可能性がございます。
・ 本資料の使用によって生じたいかなる損害についても当社は責任を負いません。


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