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ラオスにおける最低登録資本金要件の撤廃について

2017年11月18日(土)

ラオス政府より、外国人投資家の最低登録資本金要件の解除についての通知がありました。
ラオスにおける外国人投資家の最低登録資本金要件の解除について

 

最低登録資本金要件の撤廃について

2017年11月18日
One Asia Lawyers ラオス事務所

1.一般事業における最低登録資本金について

 旧投資奨励法では、「一般事業における外国人投資家の最低登録資本金は10億キープ以上(約1,500万円以上)」であると規定されていました。今年4月に新投資奨励法(2017年4月19日)が施工され、一般事業における最低登録資本金要件が撤廃され、投資が優遇される9分野の業種に対してのみ、12億キープ以上(約1,700万円)の最低資本金が定められていました(詳細は、2017年5月8日「ラオス新投資奨励法の施行」をご覧ください)。

 しかしながら、改正後は最低登録資本金の規定がなくなったにも関わらず、実務的には、東洋県は撤廃されず旧投資奨励法の規定がそのまま利用されている状況にありました。

2.外国人投資家の最低登録資本金要件の解除についての通達

 2017年1月7日に正式に商工業省より、「投資奨励法改定に伴う外国人最低登録資本金要件の解除」に関する通知が発行されたことにより、実務的に外国人投資家に強制的に課せられていた10億キープ以上の最低資本金要件は、撤廃されました。

 但し、特定の分野において、別途登録最低資本金が規定されている場合は、適用されませんので、注意が必要です(例えば、卸売・小売業においては、外国人投資家は40億キープ以上の登録資本金が必要であることが、卸売り・小売に関する商工大臣合意(2015年5月22日付)で定められ居ます)。

 同通達は、2017年11月17日より施行されています。企業登録申請書を提出したすべての外国人投資家による申請に適用されますが、まだ企業登録が完了していないものに限りますので注意が必要です。

3.新投資奨励法実施に関する細則について

 計画投資省法務局によると、2017年11月18日時点では、新投資奨励法を履行するためのガイドラインや首相例(2011年4月20日付「投資奨励法実施に関する首相令(No119)」の改正版を発行する予定はなく、このように、個別に細則や通達が出されることが予想されますので、今後発行される規定に注意する必要があります。