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ラオスにおける車両輸入に関する通知について

2024年08月12日(月)

ラオスにおける車両輸入に関する通知についてのニュースレターを発行しました。

PDF版は以下からご確認下さい。

車両輸入に関する通知について

 

ラオスにおける車両輸入に関する通知について

2024年8月12日
One Asia Lawyers Groupラオス事務所

1.背景

商工業省は、2024年7月5日付で「車の輸出入事業に関する通知(No1662)」及び2024年8月5日付で「高額輸入車削減による輸入一時停止措置に関する通知(No1897)」を発行しましたので、以下、解説いたします。特に、輸入一時停止措置については、不正なルートで車両を輸入することを防ぎ、輸出入業者が得る外貨収入をラオス国内へ送金することを徹底させ、ラオス国内の外貨不足を補うための政策であると読めます。

2.車の輸出入事業[1]許可取得申請の一時停止について

商工業省事務局は、2024年7月5日付で、「車の輸出入事業許可証」の新規発行について、2024年8月9日から2024年12月31日まで、一時的に申請書の受付を停止する通知を出しました。

一時停止の理由としては、事業許可証の申請手続きを見直し、効率的に許可証を発行するためとしています。また、同時に、既存の車の輸出入業者の事業内容について、実際のビジネスと照らし合わせて、指導、改善を求めるためと説明しています。なお、2025年1月1日から車の輸出入事業許可申請書の受付が再開される見込みとなっています。

詳細に関する問合わせ先は、以下のとおりです。

商工業省海外貿易局:021-452-452、020-9191-9280

3.車の輸入一時停止措置について

商工業省事務局は、2024年8月5日付で、高額な価格のジープ、セダン、バン、ピックアップトラック(以下、陸上車両)の輸入を2024年8月20日から2024年12月31日まで(新たな通知が出るまで)一時的に停止する措置をとるという内容の通知を発行しました。輸入一時停止の目的としては、ラオス国内のインフレ改善を前提として、①外貨不足の削減、②赤字貿易の削減、③技術や品質が保証されない車の輸入削減のためと説明しています。

輸入が一時的に停止される陸上車両と措置内容は以下の通りです。

(1)輸入における貿易価格(CIF)が、50,000USD以上の陸上車両のガソリン車、ハイブリッドカー(ガソリンと電気、電気と代替燃料車)

(2)陸上車両の輸入会社として指定されていない輸入会社又は親会社から委任されていない輸入会社は、輸入する陸上車両の審査条件及び技術品質証明書を取得するまで、陸上車両の輸入を許可しない

(3)価格が50,000USD以上の陸上車両の輸入を受注した輸入会社で、2024年8月6日以前にラオス国内の商業銀行を通して、手付金を送金した証明書を保有する場合は、商工業省貿易局に対して同通知の適用免除申請を行うこと。2024年8月6日以降は、同通知の免除を受ける権利は喪失するものとする

(4)価格が50,000USDの陸上車両で、政府、大使館又は国際機関が業務上、車両が不可欠な特別な事情の場合は、ラオス政府と協議、合意の上、輸入を許可する。

[1] 「ラオスにおける車両関連事業に関する首相令について」は、2020年1月31日付ニューズレターをご参照ください

 

           以上

yuto.yabumoto@oneasia.legal(藪本 雄登)
satomi.uchino@oneasia.legal (内野 里美)