ラオス会社法違反者に対する行政措置について
ラオス会社法違反者に対する行政措置についてのニューズレターを発行しました。
PDF版は以下からご確認下さい。
→会社法違反行政措置について
ラオス会社法違反者に対する行政措置について
2026 年5月29日
One Asia Lawyers Groupラオス事務所
1.背景
2023年3月30日から施行された「改正会社法(No.33)(以下、「会社法」)」(詳細は、ニューズレターをご覧ください)では、会社法違反者に対する罰金を含む行政措置についてはカバーされていませんでした。そこで、商工業省は、2026年5月13日付で「会社法の違反者に対する過料及び適用措置に関する大臣合意(No1338)(以下、合意)」を発行しました。
同合意は、ラオスの関連法に基づき、企業登録が不要な事業者[1]に対しては適用されません。
2.違反事項について
合意第5条において、17の違反行為が定められています。各違反事項について、下記表のとおり、過料額や注意・警告、指導等の行政措置が規定されています(合意第6条から第22条)。
<違反項目と過料>
100万キープ=約7,000円(2026年6月時点)
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No |
違反事項 |
罰則 |
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1 |
企業登録をせずに事業を行うこと |
1回目:500万キープの過料、注意・警告、指導及び調書作成 なお、調書作成後10営業日以内に企業登録を行う必要があります。 |
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2 |
事業許可証を取得せずに事業を行うこと |
注意・警告、指導、調書作成 また、法令に基づく行政罰について、関連省庁と調整が行われます。 |
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3 |
企業登録書(ERC)を他人に使用させること |
1回目:1,000万キープの過料、注意・警告、指導及び調書作成 他の企業のERCを使用した者については、企業登録をせずに事業を行ったものとみなされ、上記1の罰則が適用されます。 |
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4 |
ERCを偽造すること又は偽造したERCを使用すること |
ERCの内容(署名、印、項目の追加・削除等)を偽造した場合:1回につき2,000万キープの過料並びに注意・警告、指導及び調書作成 |
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5 |
事実及び/又は法律に違反する虚偽の情報を提供すること |
企業登録時、企業登録情報変更申請時又は会社清算に関して虚偽の情報を提供した場合:1回につき1,000万キープの過料並びに注意・警告、指導及び調書作成 当局が、ERCに記載された事業主又は株主が、実際の出資者又は事業から利益を得ている者ではないと判断した場合:1回につき2,000万キープの過料並びに注意・警告、指導及び調書作成 |
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6 |
企業登録管理局(当局)に申請することなしに、ERCの内容を変更すること |
事業体が、企業登録情報の変更について決議した日から30日以内に企業登録情報変更申請を行わなかった場合:1回につき200万キープの過料並びに注意・警告、指導及び調書作成 |
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7 |
当局に通知することなしに、会社を清算すること |
事業活動の停止後又は納税番号の使用停止後10日以内当局へ通知しなかった場合:100万キープの過料並びに注意・警告、指導及び調書作成 なお、調書作成後10営業日以内当局へ通知する必要があります。 |
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8 |
企業看板を掲げないこと |
企業登録後60日以内に企業看板を設置しなかった場合 1回目:注意・警告、指導及び調書作成 なお、調書作成後30日以内に企業看板を設置する必要があります。 |
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9 |
会社清算後、企業看板を撤去しないこと |
会社清算通知後7日を経過しても企業看板を撤去しなかった場合 1回目:注意・警告、指導及び調書作成 なお、調書作成後10日以内に企業看板を撤去する必要があります。 |
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10 |
当局からERCの使用停止措置を命じられたにもかかわらず、ERCを使用すること |
企業登録をせずに事業を行ったものとみなされ、1回につき200万キープの過料並びに注意・警告、指導及び調書作成 |
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11 |
定款を作成しないこと |
100万キープの過料並びに注意・警告、指導及び調書作成 なお、調書作成後30日以内に、会社法第42条及び第87条に基づく定款を作成する必要があります。 |
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12 |
株主総会を開催しないこ |
会社法第139条に基づき、少なくとも年1回開催すべき株主総会を開催しなかった場合:100万キープの過料並びに注意・警告、指導及び調書作成の対象となります |
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13 |
株券を発行しないこと |
100万キープの過料並びに注意・警告、指導及び調書作成 なお、調書作成後10日以内に株券を発行する必要があります。 |
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14 |
株主登録名簿を作成しないこと |
会社法第110条に基づく株主登録名簿を作成していなかった場合:100万キープの過料並びに注意・警告、指導及び調書作成 なお、調書作成後10日以内に名簿を作成する必要があります。 |
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15 |
取締役登録名簿を作成しないこと |
会社法第131条に基づく取締役登録名簿を作成していなかった場合:100万キープの過料並びに注意・警告、指導及び調書作成 なお、調書作成後10日以内に名簿を作成する必要があります。 |
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16 |
取締役会を設置しないこと及び監査役がいないこと |
会社法第132条に基づき、資産総額が500億キープ以上である会社において、取締役会が設置されておらず、又は監査役が選任されていない場合:100万キープの過料並びに注意・警告、指導及び調書作成 なお、調書作成後30日以内に取締役会を設置し、監査役を選任する必要があります。 |
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17 |
余剰金がないこと |
会社法第154条に基づく余剰金が存在しない場合:100万キープの過料並びに注意・警告、指導及び調書作成 なお、調書作成後30日以内に余剰金を準備する必要があります。 |
3.罰則規定の適用調査について
上記2の表中の1、2、8、9、11から17の該当者に対して罰則を適用させるために、当局は、会社法第215条に従い、検査を実施します。検査は、以下の3つのパターンがあります。
①事前に調査日時を対象者に通達したうえで行う定期検査
②必要に応じて遅くても24時間前に対象者に調査を行うことを通達したうえで行う検査
③対象者に対して事前通告なしに行う緊急検査
上記2の表中の3から5の該当者に対しては、関係者からの通告を受けたのちに検査を実施します。
上記2の表中の6、7、及び10の該当者に対しては、企業登録情報変更申請書又は会社清算申請書が提出された時に検査を実施します。
[1] 2014年商工業省通達によれば、次の場合においては、法人設立が不要とされています。
①家族経営(農業、手工業分野)②Petty Trader(1日の売上が10万キープ(約5USD)以下の行商人等) ③季節経営。
以上
yuto.yabumoto@oneasia.legal(藪本 雄登)
satomi.uchino@oneasia.legal (内野 里美)
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