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フィリピンにおける偽証罪の罰則強化について

2021年12月10日(金)

フィリピンにおける偽証罪の罰則強化についてニュースレターを発表いたしました。
PDF版は以下からご確認ください。

フィリピンにおける偽証罪の罰則強化

 

フィリピンにおける偽証罪の罰則強化

2021年12月
フィリピン法弁護士  Cainday, Jennebeth Kae
シンガポール法・日本法・アメリカNY州法弁護士  栗田 哲郎

第1      はじめに

 フィリピンにおいては、刑法(RPC: The Revised Penal Code of the Philippines, Republic Act (R.A.) No. 3815) 第183条および184条が改正され、偽証罪(Perjury)に対するより厳しい罰則を課す法律が制定されました。

偽 証罪(Perjury)の遂行に対する罰則強化の提案がフィリピン上院に提出されたのは、今回が初めてではなく、背景には偽証が蔓延している社会的背景があります。2017年には、捏造された証拠と有罪判決を受けた麻薬王の偽証に基づいて、架空の麻薬密売容疑で拘留されたレイラ・デリンマ (Leila de Lima) 上院議員が、偽証罪に対して、より高い罰則と任命権や選挙権を持つ政府ポストからの永久的な資格剥奪を提案しました。 上述の議案提案は2018年にも再提出され、リチャード・ゴードン(Richard Gordon)上院議員は、現在、偽証罪には低い刑罰しか与えられていないため、犯罪者が虚偽の証言をしたり、偽証罪を犯したりすることを抑止できていないと指摘がなされていました。

第2 R.A. 11594

 2021年10月29日に署名されたR.A.11594は、偽証罪の罰則を強化した新法です。

 RPCで定義されているように、偽証罪は、法律が要求する場合に宣誓を行う権限のある人の前で、重要な事柄について、故意に真実でない供述を行い、宣誓(Oath)または厳粛な断言(Solemn Affirmation)のもとに証言したり、宣誓書を作成したりする者によって行われます。

 以前は、偽証罪(Perjury)を犯した場合の刑罰は、4ヶ月と1日~2年4ヶ月のみでした。

 R.A.11594の成立により、偽証罪は6年1日~10年までの期間を受けることになります。さらに、新法では、偽証罪を行った者が公務員や国家公務員である場合、100万ペソ以下の罰金と、任命権や選挙権を持つ政府ポストからの永久的な資格剥奪も科されます。