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ラオスにおける投資奨励法の一部改正について

2020年05月10日(日)

ラオスにおける投資奨励法の一部改正について報告いたします

改正投資奨励法について

 

ラオス投資奨励法の一部改正について

2020 年 5 月 10 日
One Asia Lawyers ラオス事務所
藪本 雄登
内野 里美

1.経緯

現行の投資奨励法は、2017 年 4 月 19 日に改正されました。今回の改正 においては、第 12 条(関税及び付加価値税法の優遇措置)のみについて改正がなされております。改正の理由は、2018年に改正された付加価 値税法やその他関連する法令との整合性を図るためとされています。
投資奨励法の第 12 条の改正は、官報掲載(2020 年 5 月 5 日)15 日後の 5 月 20 日から施行される予定です。

2.投資奨励法 第 12 条改正点まとめ

改正前
改正後
<名称変更>
第12 条 関税及び付加価値税上の優遇措置
<名称変更>
第 12 条 関税及び諸税上の優遇措置
投資家は、法人税上の優遇の他にも、関税や付加価値税上の以下の優遇を受けることができる。
投資家は、投資奨励法第9条(セクター別による奨励優遇)、11 条(セクターおよび地区による法人税上の優遇)及び付加価値税法第 12 条(非課税取引)における優遇措置の他にも、関税や諸税上の以下の優遇を受けることができる。
1. 国内で調達又は生産することができない固定資産となる機械や生産に直接使用される重機車両について関税の免除および付加価値税については0%課税とする。
化石燃料、ガス、重油、自動車、その他の機材などは関連法に従う。
重機車両の一時的輸入については関税法に従う。 動車、その他の機材などは関係法に従う。
1. 国内で調達又は生産することができない固定資産となる機械や生産に直接使用される重機車両について関税及び付加価値税を免除する。              
化石燃料、ガス、重油、自動車、その他の機材などは関連法に従う。 重機車両の一時的輸入については関税法に従う。
2 輸出のための生産に使用する原料、機器、部品の輸入は輸入時の関税徴収を一次免除し、輸出時に関税を免除する。また付加価値税を0%課税とする
2. 輸出のための生産に使用する原料、鉱物、機器及び部品の輸入は、輸入時の関税及び付加価値税を免除し、生産品を輸出しなかった場合は、関連する法令に従い関税と各種税金を徴収する。
3. 輸出のための完成品や半完成品の製造のための非天然資源由来の国内原料の使用については、付加価値税を0%課税とする。
3. 輸出のための完成品や半完成品の製造のための 国内原料の使用については、付加価値税を免除する。
鉱物由来原料や鉱物性生産品については、関連法令に従う。
政府は、輸出のための半完成品リストを規定する。
政府は、輸出のための半完成品リストを規定する。

 

3.まとめ 

上記の表の改正前後を比較すると、改正前は「付加価値税を 0%課税とする」と書かれており、対 象の項目がもともと「課税対象」であるかのような表現となっています。しかしながら、これらの 項目は、付加価値税法では「非課税取引」として規定されており、矛盾が生じていました。 そこで、今回の改正では、付加価値税法と整合性を図るために、「0%課税」から「免除する」という表現に統一する対応をとっています。 

以 上

本記事に関するご照会は以下までお願い致します。
yuto.yabumoto@oneasia.legal (藪本 雄登)、satomi.uchino@oneasia.legal(内野 里美)