ラオスにおける新規企業登録書について

ラオスにおける新規企業登録書についてのニュースレターを発行しました。

PDF版は以下からご確認下さい。

→新規企業登録書について

ラオスにおける新規企業登録書について

2024年5月06日
One Asia Lawyers Groupラオス事務所

１．背景

2022年12月29日付で会社法が改正されました（以下、「改正会社法」）（詳細はニュースレターをご参照ください）。改正会社法第18条は、「企業登録書（Enterprise Registration Certificate: ERC）の内容」について規定しており、ERCに記載される情報について新たに規定されることになりました。しかしながら、現行のERCは、改正会社法第18条で規定される項目、例えば株主情報が記載されていないなど、整合性が取れていない状態でした。

今回、商工業省企業登録局は、改正会社法第18条及び2023年12月22日付で、発行された「企業登録実務に関するガイドライン（No.2406）（以下、「ガイドライン」）」（詳細はニューズレターをご参照ください）に基づき、2024年4月8日付で、新規のERCに関する通知（No0151）を発行しました。

本ニューズレターでは、主に株式会社（Co., Ltd）の会社形態のERCの内容について解説いたします。

２．ERCの内容について

（１）改正会社法第18条

改正会社法第18条には、以下の項目がERCに記載されると規定されています。

（２）ERCの変更箇所

現状のERCには、株主情報及びマネージング・ダイレクター以外の取締役の情報は記載されていませんでしたが、新規ERCの裏面に株主及び取締役の名前が記載されることになります。また、事業所の住所を記載する欄に「経済特区」の名前も記載できるように印字されていることから、経済特区で企業登録した会社に対しても同じ形式のERCが発行されると思われます。また、これまで企業識別番号と納税者番は別物でしたが、ガイドラインに従い、新規ERCは、企業識別番号、納税者番号は同じ番号となっています。なお、これまでERCには、会社のマネージング・ダイレクターの顔写真が張り付けられていましたが、QRコードに代わる可能性が高く、QRコードをスキャンするとどのような情報が得られるのは現時点では不明です。

（３）新規ERCの書式について

改正会社法第18条及びガイドラインに基づき作成されたERCの書式の英語訳を記載いたします。2024年4月29日より、新規ERCの運用が始まります。
※ERCの英訳はPDF版をご覧ください。

　　　　　　　　　　　以上

yuto.yabumoto@oneasia.legal（藪本 雄登）
satomi.uchino@oneasia.legal （内野 里美）