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2022年01月20日(木)1:47 PM

ラオスにおける特殊機器に関する合意についてのニュースレターを発行しました。

PDF版は以下からご確認下さい。

特殊機器について

 


ラオスにおける特殊機器に関する合意について

                                    2022年1月20日
                              One Asia Lawyers ラオス事務所

1.背景

2020年11月27日付で、科学技術省(Ministry of Technology and Science)から「特殊機器の品質と安全性の管理に関する大臣合意(Agreement On The Quality and Safety/security of Special Equipment Management )(以下、合意)」が発行されています。同合意は、同年12月14に官報に掲載、15日後に施行されていますが、2021年2月に発行元である科学技術省が解体され[1]、同省にあった各局は、関連省庁へ、その機能が移されています。「特殊機器の品質と安全性管理」の実施機関である標準化計測局(Department of Standard and Measures ) については、商工業省へ移管されています。

2. 特殊機器とは

同合意第3条によると、特殊機器とは「生命、財産、環境を危険にさらすリスクを伴う機器。例えば、ボイラー、圧力容器、圧力管、昇降機、揚貨機器、ロープウェイ、大規模な遊具、特定の場所で使用される乗物、危険物資貯蔵タンク」と定義されており、下記表のとおり、9種類が特記されています(第6条)。

 

 

Special Equipment

1

Lifting Appliance

2

Lift, Escalators, and moving walks

3

Motor vehicles in defined fields

4

Pressure vessel

5

Pressure pipe

6

Boiler

7

Ropeway

8

Amusement facilities

9

Hazardous chemicals tanks

 

3. 特殊機器の安全品質認証及び検査について

上記2の9種類の特殊機器を製造、輸入、据付、補修及び修理を目的としている個人、法人又は団体は、品質を保証するために、その根拠となる情報をThe Management Organization of the Quality and Security Equipment(以下、品質安全管理機関)から取得するために、検査[2]を受ける必要があります。検査は以下のとおり、各段階で実施されます。

(1)輸入及び製造

-輸入

製品を輸入する前に、品質安全管理機関が、特殊機器の品質に関する書類の整合性を認証するために検査を実施。

-製造

品質安全管理機関が、製造事業体の登録を承認し、関連機関より製造許可を取得するために、検査を実施。

(2)据付、補修及び修理

据付、補修及び修理を実施する前に、品質安全管理機関に対して、これらの実施を申請、実施後に同機関に対して、報告及び検査の実施を要請。検査に合格した場合、「品質安全保証書(Standard Certification )」が発行されます[3]

(3)定期保守点検

据付及び補修サービスを受けた特殊機器に対して、年間1回の検査を実施。

(4)抜打ち検査

事前に通知することなく、要請に応じて検査を実施。

4. 「品質安全保証書(Standard Certification )」の発行について

「品質安全保証書」の発行を受けるためには、使用を開始する30日前に、以下の書類を揃えて、申請する必要があります(合意第10条、18条4項)。

(1)申請書

(2)企業登録証、事業許可証等の写し

(3)特殊機器の輸入に関連する書類の写し

(4)外国から特殊機器を輸入した場合、製造元が発行する品質保証書(発行後6カ月以内)

品質安全管理機関は、書類を受領後3営業日以内に、検査チームを編成し、検査日を決定します。

検査終了後、品質に問題ないことが確認された後、5営業日以内に「品質安全保証書」が発行されます(合意第11条)。

なお、同保証書の発行にかかる費用は、「手数料及びサービス料に関する国家主席令」に従うとありますが(合意第14条)、同法令には、「品質検査にかかる費用は、検査担当の機関の実費とする(36ページ)」と記載されているのみで、費用がどのくらいかかるのか、不明な状態となっています。

また、有効期限については、同合意には、明示されていないものの、上記3の(3)の定期保守点検の期間が1年に1回と規定されていることから、有効期間は、1年間と推察されます。更新する場合は、有効期限が切れる1か月に、サービスの提供者又は特殊機器の所有者が申請する必要があります(合意第18条)。

5. 「据付、補修及び修理実施許可証」について

据付、補修及び修理サービスを提供するものは、同実施許可証を取得するために、以下の書類を揃えて、品質安全管理機関へ提出します(合意第12条)。

(1)据付、補修及び修正実施許可証発行申請書

(2)事業体の体制図

(3)企業登録証の写し

(4)従業員の社会保障カードの写し

(5)取り扱う特殊機器の据付、補修、修理に関する技術者の資格又は技術証明証

(6)事業実施における安全基準に関する規定

必要な書類がすべて揃ってから、3営業日以内に品質安全管理機関は、サービスの提供者の事務所を視察する検査チームを編成し、視察日を決定します。品質安全管理機関は、視察を実施してから遅くても5営業日以内に、結果に基づき、「据付、補修及び修正実施許可証」を発行します。条件を満たさない場合、改善策について指示書を発行し、再検査を実施します(合意第13条)。

これまで、例えば、エレベーターの据付、修理等のサービス業者は、企業登録後、事業許可証を取得しなくても、同サービスを提供することが可能でした。しかしながら、今後は、同許可証を取得することが義務付けられたと理解しています。

6. 留意事項及び禁止事項

・特殊機器の使用途や注意事項に関する表示はラオス語で記載される必要があり、このような表示や品質安全管理機関が発行する品質保証のマークは、よく見える外側に張り付ける必要があります。輸入品の場合、ラオス語訳は、元の言語と内容が一致している必要があります(第7条)。

・ラオス政府からの品質安全保証書がない特殊機器を使用することは禁止されています(第27条)

・据付、補修及び修理サービスの提供者は、緊急事態対応チームを編成することが義務付けられています(第20条)。

[1] https://laotiantimes.com/2021/03/01/government-of-laos-dissolves-ministry-of-science-and-technology/

[2] 各段階の「検査」の内容については、明記されていないため、各段階によって「検査」の意味は異なると思われる。

[3] 「品質安全保証書」を取得後、追加で同じ機器に補修等を行った場合は、その都度、品質検査を受ける必要があり、合格した場合、継続して使用することが可能(合意第18条5項)。

以 上

本記事やご相談に関するご照会は以下までお願い致します。
yuto.yabumoto@oneasia.legal(藪本 雄登)
satomi.uchino@oneasia.legal (内野 里美)

2022年01月20日(木)12:40 PM

ラオスにおける輸出用黒炭の輸送許可停止に関する通知についてのニュースレターを発行しました。

PDF版は以下からご確認下さい。

黒炭輸送許可停止について

 


ラオスにおける輸出用黒炭の輸送許可停止に関する通知について

                                    2022年1月20日
                              One Asia Lawyers ラオス事務所

1.背景

ラオスでは、大規模な伐採や近隣諸国への違法な輸出の急増を背景に、2016 年に「木材伐採・木材輸送・ 木材ビジネスの管理と監督の厳格化に関する首相令第 15号(以下、15号)」が発令されて以降、未加工・半加工の木材製品の輸出は原則として禁じられています。違法伐採業者や輸出者の取締りが強化されていることもあり、規制が徐々に緩和され、2021年9月14日付で「輸出可能木製品リスト(以下、リスト)[1]」がアップデートされています。

黒炭に関しては、同リストに掲載されていませんので、輸出することが禁止されています。しかしながら、多くの地方政府機関が「植林された木から作った黒炭」と称された黒炭を鉄道の駅、国際国境、慣習国境などから、海外へ輸出することを許可していることがラオス国内で問題となっています。また、政府の調査により、実際は、植林された木ではなく、天然木から作られた黒炭であったり、事業許可を得ていない事業者が、使用許可を得ていない炭窯で生産した黒炭を調達している業者が多くいることが、判明しています。

このような現状は、森林破壊につながるものであり、森林法(第95条、96[2]条及び98[3]条)、15号(第8項[4])等の関連法令に違反することから、今回、農林省は、2022年1月17日付で「海外輸出用の黒炭の輸送許可の停止に関する通知」を発行しました。通知の概略は、以下の通りです。

2. 通知の内容

(1)海外に輸出するために、黒炭を輸送することを許可しない

(2)各県ごとに炭工場、炭窯の検査を行い、炭工場及び炭窯の登録リストを作成すること。使用を許可された炭窯で、事業許可を取得して生産していても、原木の原産地が明確でなく、合法的に証明されない場合、生産活動を停止させる。事業許可を取得せずに、使用許可を得ていない炭窯を使用して、生産をしていた場合は、事業体を解散させ、法に基づき提訴する。

(3)マイティーゥ(オトギリソウ科オハグロノキ属)から生産される白炭、練炭、オガ炭は輸出可能とする。ただし、原木は政府が検査・許可した番号の原木に限る。また、白炭生産者又は白炭生産・輸出会社は、企業登録を行い、自身のビジネスが持続可能なものであり続けるために、マイティ―ゥを計画的に植林し、原木の原産地を管理することで、違法な輸出を阻止することに努めること。

[1] https://www.laotradeportal.gov.la/kcfinder/upload/files/Legal_1631675374lo_LA.pdf

[2] Article 96  Charcoal Production Individuals, households, legal entities and organization are encouraged to use modern technology and innovation in producing white charcoal, white charcoal products and wood pellet charcoal from sawdust for export. Black charcoal production using raw materials from natural forest is not permitted for export, but can be produced for domestic use if the source of the raw material is managed correctly in accordance with relevant regulations.

[3] Article 98  The Government does not permit the export of logs, square logs, sawn wood, tree roots, stumps, burl wood, branches, whole living trees and ornamental trees from natural forests including black charcoal from wood from natural forests.

[4] No15  Timber harvested for generating energy (such as: firewood, charcoal), using as fences, scaffolding are allowed to harvest only in the allocated areas under management of local people and village use forest or harvest from infrastructure development projects approved by the Government which completed the detailed survey and included in the annual timber harvest plan.

以 上

本記事やご相談に関するご照会は以下までお願い致します。
yuto.yabumoto@oneasia.legal(藪本 雄登)
satomi.uchino@oneasia.legal (内野 里美)

2022年01月07日(金)1:15 PM

タイ版下請法のマニュアルの概要について報告いたします。

タイ版下請法のマニュアルの概要について

 

 

 

タイ版下請法のマニュアルの概要について
                                   2022年 1月 7 日
  

1 はじめに

取引競争委員会より「中小企業が商品販売者またはサービス提供者である場合の与信期間に関するガイドライン(以下、「本告示」)」の解釈等を説明する取引競争委員会の告示・中小企業が商品販売者またはサービス提供者である場合の与信期間に関するガイドラインの件に関する説明書(以下、「マニュアル」)が、昨年末に公表されました。

本ニュースレターでは、このマニュアルの概要について説明致します。これまで公聴会の説明などにて本告示の解釈が示されていましたが、今後はこのマニュアルに従い与信期間について運用する必要があるものと考えます。

2 中小企業の定義(本告示第2条)

マニュアルでは、雇用者数または年間売上高のいずれかの要件に該当すれば、中小企業に該当すると説明されています。

本告示施行前の公聴会の説明では、年間売上高で中小企業性を判断すると解釈されていましたが、マニュアルでは、雇用者数または年間売上額のいずれかの要件を満たせば中小企業に該当する、という解釈に変更されました。

事業の種類

雇用者数

年間売上高

1.製造業

200人以下

5億バーツ以下

2.サービス、卸売、小売業

100人以下

3億バーツ以下

 

※雇用者数とは、賃金を得て労働またはサービスを提供する自社の従業員を意味します。つまり、掃除員や警備員を従業員として雇っている場合は雇用者数に含めますが、清掃会社や警備会社から自社に派遣されている者は含めません。

※年間売上高とは、各種経費控除前の利益全てを意味し、商品やサービスの販売から得られる利益だけでなく、その他の利益(例えば、預金の利子、会社資産の売却益、余った材料や部品の売却から得られる利益など)も含まれます。

3 中小企業該当性

例1: 従業員200人以下、年間売上高5億バーツ以上のバナナの加工食品会社A

雇用者数

200人以下

年間売上高

5億バーツ以下

該当性

(200人以下)

×

(5億バーツ以上)

中小企業である

 

例2:従業員100人以上、年間売上高3億バーツ以下の機械修理サービス会社B

雇用者数

100人以下

年間売上高

3億バーツ以下

該当性

×

(100人以上)

(3億バーツ以下)

中小企業である

 

例3:機械を製造し、修理サービスも提供する会社Cは、従業員150人を雇用し、製造事業の年間売上高は5億バーツ、修理サービス事業の年間売上高は1億バーツ

<主要事業である製造事業の要件が適用される>

雇用者数

200人以下

年間売上高

5億バーツ以下

該当性

(150人)

×

(6億バーツ)

中小企業である

※年間売上高の割合が多い方が会社の主要事業とみなされます。

4 与信期間

与信期間とは、購入者が商品またはサービスの納品または提供を受けた後、一定期間内にその代金を販売者に支払うことを約する販売者とその購入者間の文書による合意事項のことをいいます。

※「文書による」とありますが、文書がない場合でも合意事項や与信期間が無効となったり、裁判所への訴えが認められなくなるわけではありません。ただし、与信期間を文書で定めていない場合は、2560年取引競争法第57条の違反行為について取引競争委員会による調査が行われる際、その調査結果に影響を及ぼす可能性がございます。

5 本告示の適用範囲

施行日(12月16日)時点で過去の契約が終了していない場合も本告示の対象となります。つまり、過去に締結した契約が12月16日時点で有効な場合は、当該契約上の与信期間を見直し、必要に応じて本告示の要件に基づき変更を行う必要があります。

6 本告示が定める与信期間(本告示第4条(1)第1項)

1)一般的な商品またはサービスの場合:45日

2)農産物もしくは農産物の加工品またはサービスの場合:30日

※農産物もしくは農産物の加工品は腐りやすいため、与信期間が1)より短く定められています。

※上記より短い期間で既に合意している場合は、それに従う必要があります。

「農産物」とは

農業、漁業、畜産業、または林業から得られるものを意味し、例えば、米、とうもろこし、魚などが含まれます。

「農産物の加工品」とは

農産物を簡単に加工処理したものを指します。簡単な加工処理とは、油で揚げる、乾燥させる、天日干しにする、など。干し肉やドライフルーツなどが該当します。

※加工工程が複雑なもの、最新技術や機械、機器を使用するものは含みません。

7 本告示の例外(本告示第4条(1)第2項)

本告示は「法」であるため、本告示で定める要件より短い与信期間で合意している場合を除き、原則として本告示に従う必要があります。ただし、本告示に従うことができない理由または必要性がある場合、または本告示に従うことで重大な影響を受ける場合は、取引競争委員会が契約内容及び条件の下でのビジネス上、マーケティング上、または経済上の正当理由を事案ごとに判断することになります。

※本告示で定める与信期間より長い与信期間について両者が合意し、取引競争委員会への違反申立てが行われなかったとしても、同委員会は違反行為について調査及び審理する権限及び義務を有しています。

※契約自由の原則に基づき両者は本告示の範囲内で契約条件について自由に合意できますが、優越的交渉力を行使していたり、不当な取引条件が定められていたりする場合は違反行為とみなされるため注意が必要です。

8 与信期間の起算点(本告示第4条(2))

商品・サービス及び書類の引き渡し完了日が起点となります。

<商品・サービスの引き渡し完了日とは>

購入者が合意した商品またはサービスの数量、種類、品質、基準に基づき、販売者が全商品を納品した、またはサービス提供者が全サービスを提供した日を意味します。

※購入者が受領した商品またはサービスの検品期間については、合意内容、またはそれぞれの業界の通常の商習慣に従うことになります。

<書類の引き渡し完了日とは>

販売者が通常の取引で必要とする全書類(例えば請求書や納品書)を引き渡した日を意味します。

(例)飲料水の販売業者であるA(中小企業に該当)が与信期間を45日とすることでBと合意。2021年8月31日に商品及び書類の引き渡しが完了した場合、民商法193/3条に基づき与信期間の起算日は2021年9月1日となり、支払期限は45日後の2021年10月15日となる。

※与信期間の起算日を遅らせるために、正当な理由なく合意した商品またはサービス及び書類を故意に受領しなかったり、検品を遅らせたり、合意した日より遅れて商品またはサービスを受領した場合、不当行為であるとみなされる恐れがあります。

9 商品またはサービス購入者側がすべきこと

支払に関する詳細及びプロセスを明確に示す必要があります。

※これを行わない場合、または本告示の要件に基づき与信期間を変更しない場合、不当な取引を行っているとみなされる可能性があります。

なお、マニュアルでは、購入者側が販売者側の中小企業該当性について積極的に確認する義務について触れられておらず、購入者側にこのような確認義務はないと解釈してよいと考えます。

10 中小企業に該当する商品またはサービス販売者側がすべきこと

雇用者数または年間売上高により自身が中小企業に該当することを証明する必要があります。

<雇用者数を証明する書類の例>

社会保険納付書類、個人所得税納付書類(歳入局発行の領収書を添付)など。

<年間売上高を証明する書類の例>

昨年度の法人税納付書類(歳入局発行の領収書を添付)、財務諸表、DBDに提出する情報、など

※雇用者数を証明する書類については契約締結時時点のものを提示し、年間売上高を証明する書類については昨年度末のものを提示することになります。

※マニュアルでは、中小企業に該当することを証明する書類の提示は、変更がない限り一度きりで良いとされています。

※購入者が上記証明書の提示は不要であると合意した場合を除き、販売者側が上記の証明を行わない場合、本告示に基づく保護及び利益を受ける権利を放棄したとみなされる可能性があります。

11 不当行為の例(本告示第5条)

1)支払い遅延

正当な理由なく、商品またはサービスの代金支払いが定められた与信期間内に行われなかった場合(例えば、合意に基づく商品を受取ったにもかかわらず、承認が得られていないなどの理由で支払いが行われない場合など)

2)与信期間またはその他の条件の変更

正当な理由なく、または60日以上前の事前通知なく、与信期間または契約上のその他の条件(与信期間に関する条件に限る。例えば、検品期間を延長し、与信期間の起算日を遅らせるなど。)を変更した場合。一方的な変更の場合だけでなく、販売者が変更に合意している場合でも、正当理由または60日以上前の事前通知がなく、いずれかの当事者(販売者に限らず、サプライチェーンに関わる全事業者)が不利益を被った場合、2560年取引競争法第57条の違反であるとみなされる可能性があります。

3)その他の行為

・特別条項を設け、優越的交渉力を行使した場合(例えば、本告示の要件を満たした与信期間を受け入れる代わりに、他社への販売を禁止したり、値引きを要求したりする場合)

・与信期間を定めない場合。

・支払いプロセスを明確に示さない場合

・支払いを受けるためにこれまでの取引では必要とされなかった書類を要求する場合

・中小企業に該当することを証明する書類を受取らない場合

12 罰則

上記不当行為に該当する場合、2560年取引競争法57条の違反であるとみなされ、同法82条に基づき、違反を犯した年の売上高の10%を超えない額の罰金を科され可能性があります。

また、法人が違反を犯した場合は、同法第84条に基づき、法人の取締役に対しても法人と同等の罰則(違反を犯した年の会社の売上高の10%を超えない額)が科される可能性があります。

                                                                                                                                                        以上 

〈注記〉
本資料に関し、以下の点ご了解ください。
・ 今後の政府発表や解釈の明確化にともない、本資料は変更となる可能性がございます。
・ 本資料の使用によって生じたいかなる損害についても当社は責任を負いません。


本記事やご相談に関するご照会は以下までお願い致します。
yuto.yabumoto@oneasia.legal(藪本 雄登)
masaki.fujiwara@oneasia.legal (藤原 正樹)
miho.marsh@oneasia.legal (マーシュ美穂)

2022年01月06日(木)10:01 AM

ラオスにおける貴金属の販売業に関する合意についてのニュースレターを発行しました。

PDF版は以下からご確認下さい。

貴金属の販売業について

 


ラオスにおける貴金属の販売業に関する合意について

                                    2022年1月5日
                              One Asia Lawyers ラオス事務所

1.背景

2021年2月26日付で「貴金属の輸出入業に関する大臣合意」を発行していますが(詳細は2021年3月9日付けのニューズレターをご参照ください)、今回、商工業省は、2021年12月1日付で「貴金属の販売業に関する大臣合意(以下、合意)」を発行、同月29日に官報に掲載後、施行されています。

輸出入業と販売業は、取得する事業許可書の種類及び許可される事業の範囲に違いがあります。輸入業者は、貴金属輸出入事業許可証を取得すれば、国内販売も可能となっています。

他方、貴金属の販売業の場合は、原則、卸・小売業の規定に従う必要があり、登録資本金が40億キープ未満(約35万米ドル)の場合は、外資は参入できませんので、留意する必要があります(2015年5月22日付「卸売り・小売りに関する商工大臣合意(No.1005)」)。

以下、貴金属の定義、販売業に必要な許可等について、解説致します。

2. 貴金属とは

同合意第3条によると、貴金属とは「銀や金の装飾品、ダイヤモンド、真珠、貴石、プラチナ及び貴石から作られたその他の物」と定義されており、下記表のHSコード[1](7102,7103,7104,7110,7111,7113,7114,7115,7116)の分類に基づいています。但し、装飾品の形式ではない地金、金塊、銀地金及び銀塊は含まれません。

 

HSコード

商品の名称

7102

Diamonds, whether or not worked, but not mounted or set.

7103

Precious stones (other than diamonds) and semi-precious stones, whether or not worked or graded but not strung, mounted or set; ungraded precious stones (other than diamonds) and semi-precious stones, temporarily strung for convenience of transport.

7104

Synthetic or reconstructed precious or semi-precious stones, whether or not worked or graded but not strung, mounted or set; ungraded synthetic or reconstructed precious or semi-precious stones, temporarily strung for convenience of transport.

7110

Platinum, unwrought or in semi-manufactured forms, or in powder form.

7111

Base metals, silver or gold, clad with platinum, not further worked than semi-manufactured.

7113

Articles of jewellery and parts thereof, of precious metal or of metal clad with precious metal.

7114

 Articles of goldsmiths’ or silversmiths’ wares and parts thereof, of precious metal or of metal clad with precious metal.

7115

 Other articles of precious metal or of metal clad with precious metal.

7116

Articles of natural or cultured pearls, precious or semi-precious stones (natural, synthetic or reconstructed).

 

3. 貴金属の販売業とは

貴金属輸入業者又は国内の製造者から貴金属を購入し、売買及び交換する事業と定義しています(合意第2条)。

4. 貴金属販売業の実施要件

事業を実施するために必要な要件は、以下のとおりです(合意第5条)。

(1)企業登録証があること

(2)貴金属販売業の事業許可書を取得していること

(3)法令に基づきラオス国内の商業銀行に口座を開設していること

(4)事業を実施するための資金及び資金源が確実であり、登録資本金の少なくても30%以上が法人の銀行口座に預金されていること

(5)外国人投資家の場合、登録資本金については、ラオスの小売業に関連する法令[2]の規定に従うこと

(6)事業実施者、執行委員会、取締役及び株主が犯罪歴、マネーロンダリング及びテロリズムに対する資金供与防止法第8条[3]に規定される違法行為に関連する前科がないこと

なお、同合意施行前に、すでに貴金属の販売業を行っている会社は、同合意施行後2年以内を目途に、上記条件を満たすように、会社の形態を移行させる必要があります。

5. 事業許可証取得に必要な書類

事業許可証を取得するためには、以下の書類を揃えて県・都の商工業局、郡の商工業事務所へ提出します(合意第6条)。必要な書類がすべて揃ってから、3営業日以内に当局は、許可証を発行します。書類が不完全な場合は、即時申請者に通知を行い、修正を依頼する流れとなります。許可書を発行することができない場合は、書類を受領して2営業日以内にその理由を申請者に通知します(合意第7条)。

事業許可証は5年間有効で、条件を満たせば、更新も可能です。更新する場合は、期限が切れる30日前に手続きをする必要があります(合意第8条)。

(1)国内貿易局(Department of Domestic Trade)所定の事業許可証申請書

(2)貴金属販売業の事業許可証の原本

(3)過去の納税証明書

6. 貴金属販売業の責務

貴金属販売業の事業許可証を取得した者の責務は以下の通りです。

(1)納税及びラオスの法令順守

(2)貴金属販売業の事業許可証を取得後90日以内に、国内貿易局所定の書式に従って、年間事業計画書を提出すること

(3)マネーロンダリング及びテロリズムに対する資金供与防止に関する規定又は定款を作成すること

(4)貴金属販売実績を県・都の商工業局、郡の商工業事務所へ国内貿易局所定の書式で提出すること。6カ月毎の報告は、5月30日までに、年次報告は、12月30日までに報告すること

(5)貴金属販売業に関連するすべての書類にのコピーを5年間保管すること。例えば、各種申請書、企業登録書、銀行の残高証明書、契約書又は貴金属売買契約書、展示会やイベントへの出店に関する書類など

(6)国内外の顧客の情報を県・都の商工業局、郡の商工業事務所へ年次で提供すること。

また、要請があれば、関係当局へ情報を提供すること。マネーロンダリング及びテロリズムに対する資金供与防止に関する法令に従い、取引を行うこと

(7)事業実施者、執行委員会、取締役及び株主に変更があった場合は、事業許可証の発行元である県・都の商工業局、郡の商工業事務所へ通知すること

(8)県・都の商工業局、郡の商工業事務所や関連当局からフォローアップ調査、情報提供の要請を受けた場合は、条件を問わず、協力すること

(9)売買契約書には、売買価格、買い戻し金額(現地通貨キープ額)及びその他の条件を詳細かつ明確に記載すること。

(10)マネーロンダリング及びテロリズムに対する資金供与防止法及びその他の関連法令に規定されている義務を履行すること

 

[1] 「商品の名称及び分類についての統一システム(Harmonized Commodity Description and Coding System)に関する国際条約(HS条約)」に基づいて定められたコード番号

[2] http://www.bned.moic.gov.la/en/formalities/710

[3] Predicate offences are all criminal offences which are the cause of money laundering including offences committed outside the territory of the Lao PDR that cause proceeds ofcrime. These include frauds, robbery or theft, murder and grievous bodily injury, kid napping, illegal restraint and hostage-taking, illicit trafficking in stolen and other goods, counterfeiting currency, forgery, counterfeiting and piracy of products, corruption and bribery, sexual exploitation including sexual exploitation of child, trafficking human being and migrant smuggling, illicit trafficking in narcotic drugs and psychotropic substances, illicit trafficking of war arms and explosives, participation in an organized criminal group and racketeering, terrorism including financing of terrorism, environmental crime, tax crimes, insider trading and market manipulation, smuggling (including in relation to customs), extortion, piracy and others.

 

以 上

本記事やご相談に関するご照会は以下までお願い致します。
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2021年12月29日(水)10:25 AM

ラオスにおける税に関する法令の改正についてのニュースレターを発行しました。

PDF版は以下からご確認下さい。

税に関する法令の改正について

 


ラオスにおける税に関する法令の改正について

                                    2021年12月29日
                              One Asia Lawyers ラオス事務所

1.背景

 ラオスの税に関する法令は、付加価値税法(2018年)、税管理法(2019年)、所得税法(2019年)、物品税法(2019年)、所得税法履行に関するガイドライン(2021年)が存在しています。今回、ラオス政府は、税管理法、付加価値税法、所得税法及び物品税法の一部の条文を改正するために、「税に関する法律の改正に関する法律(No01/NA)」を発行しました。2022年1月1日より施行されます。

今回、付加価値税に関する大きな変更点は、付加価値税率が10%から7%へ引き下げられ、申告納税日が翌月の15日までとなっていましたが、給与所得税に合わせ、翌月の20日までに改正されています。

同ニューズレターでは、税管理法、付加価値税法(以下、VAT法)及び所得税法の改正点について解説いたします。

なお、各改正項目については、条文番号は示されていますが、どのように改正されたかについての詳細は公表されておらず、改正箇所は、弊所で確認できた範囲内にとどまりますので、ご留意いただきますようお願いします。

2.改正された項目について

各法律の改正点は下記の表のとおりです。改正後の赤字で示した箇所が、改正された内容となります[1]。※赤字の箇所は、PDFをご参照ください。

 

税の種類

改正前

改正後

税管理法

32条  税金の納付のタイミング

納付は、次に掲げる期間のとおり実施する。

 1. 物品の輸入については、物品の輸入を行う場所における関税申告時に、 税関当局の計算どおり税金を国庫の銀行口座又は国庫に納付すること。

(2~6は、省略)

32条  税金の納付のタイミング

納付は、次に掲げる時点で実施する。

 1. 物品の輸入については、物品の輸入を行う場所における関税申告時に、 関税当局の計算どおり税金を国庫の銀行口座又は国庫に納付、又は、政府が定めた規定に従いラオス国内で物品を供給したときに、税金を納付する。

(2~6は、改正前と同じため省略)

VAT法

11条 付加価値税課税対象活動

付加価値税が課税される活動は以下のとおり。

1. 物品の輸入

2. 付加価値税制度に登録された個人、法人及び組織がラオス国内において行う物品及び サービスの供給

 3. ラオス非居住者又はラオスの法律に基づいて設立されていない企業がラオス国内において行うサービスの提供

4. ラオスの経済特別区内で企業登録した企業が、経済特別区外で行うサー ビスの提供

 5. 電子的なシステムを通して行われる物品及びサービスの提供

 

11 条 付加価値税課税対象活動

付加価値税が課税される活動は以下のとおり。

1. 物品の輸入

2. 付加価値税制度に登録された個人、法人及び組織がラオス国内において行う物品及び サービスの供給

 3. ラオス非居住者又はラオスの法律に基づいて設立されていない企業がラオス国内において行う物品及びサービスの供給

4. ラオスの経済特別区内で企業登録した企業が、経済特別区外で行う物品及びサー ビスの供給

 5. 電子的なシステムを通して行われる物品及びサービスの供給

 

VAT法

12 条 付加価値税の非課税対象となる活動

1.物品輸入

(1.1~1.19は省略)

 

2. 国内における物品又はサービスの供給

(2.1 ~2.21は省略)

 

12 条 付加価値税の非課税対象となる活動

1. 物品輸入

(追加)1.20 国内供給のための外国からの電力の輸入

(1.1~1.19は改正前と同じため省略)

 

2. 国内における物品又はサービスの供給

(追加)2.22  電力会社への国内電力供給

(2.1 ~2.21は改正前と同じため省略)

 

(追加)3.輸出

3.1 外国及び経済特区への鉱物の輸出

3.2 外国及び経済特区への電力の輸出

 

VAT法

15 条  付加価値税算定基準

付加価値税の計算基礎は以下のとおりとする。

 1. 物品の輸入は、実際の取引原価(CIF 価格)に(適用される場合は)関税及び物品税の額を加算した 額とする。

 2. 国内における物品及びサービスの供給は、物品又はサービスの価額に(物品税適用される場合)の額を加算し、付加価値税の額を除いた額とする。

 3. ラオスの法律に基づいて企業登録していないラオス非居住者が供給したサービスは、実際のサー ビスの価額から付加価値税の額を除いた額とする。

4. ラオスの法律に基づいて企業登録していないラオス居住者が供給する物品及びサービスは、実際の物品及びサービスの価額から付加価値税を除いた額とする。

5. 付加価値税制度に登録されていない者については、実際の取引原価(CIF 価格)に関税及び物品税(適用がある 場合)の額並びに粗利益の額を加算した額とする。

 6. 自己消費、交換又は無償譲渡については、物品及びサービスの実際の価額若しくは市場価格に、 (適用がある場合は)物品税の額を加算した額とする。

 7. 電子的なシステムを通じた物品及びサービス供給は、実際の物品及びサービスの価額に(適用が ある場合は)物品税の額を加算した額とする。

8. 付加価値税納税者に副収入がある場合、当該副収入の額は付加価値税の課税金額に含まれるものとす る。

外貨建ての収入については、その時点のラオス中央銀行の為替相場に基づいてラオスキープに換 算するものとする

15 条  付加価値税算定基準

付加価値税の計算基礎は以下のとおりとする。

1.物品及びサービスの供給

1.1 物品の輸入については、実際の取引原価に関税及び物品税(適用がある場合)の額を加算した 額とする。

 1.2. 国内における物品及びサービスの供給は、物品又はサービスの価額に物品税(適用される場合)の額を加算し、付加価値税の額を除いた額とする。

 1.3.ラオスの法律に基づいて企業登録していないラオス非居住者が供給したサービスは、実際のサー ビスの価額から付加価値税の額を除いた額とする。

1.4.ラオスの法律に基づいて企業登録していないラオス居住者が供給する物品及びサービスは、実際の物品及びサービスの価額から付加価値税を除いた額とする。

1.5. 自家消費のために物品を輸入した者については、実際の取引原価に関税及び物品税(適用がある 場合)の額並びに粗利益の額を加算した額とする。

  自家消費、交換又は無償譲渡については、物品及びサービスの実際の価額又は市場価格に、物品税 (適用がある場合)の額を加算した額とする。

電子的なシステムを通じた物品及びサービス供給は、実際の物品及びサービスの価額に物品税(適用が ある場合)の額を加算した額とする。

 

(追加)2. 鉱物

2.1 輸入の場合は、実際の取引原価又は政府が決定した価格に輸入関税を加算した 額とする。

2.2 ラオス国内、経済特区における鉱物の供給又は売買、海外への輸出、自家消費、交換又は無償譲渡の場合、実際の価額又は市場価格又は政府か決定した価格

(追加) 3. 電力

3.1 電力を発電する者は、電力量測定器に基づく月々の電力量に国内外の売買契約書の価格を乗じた額

3.2電力会社と消費者の場合、政府が決定した価格また又はは電力売買契約書に基づいた電力使用量別の価格

3.3付加価値税納税者に副収入がある場合、当該副収入の額は付加価値税の課税金額に含まれるものとす る。

3.4外貨建ての収入については、その時点のラオス中央銀行の為替相場に基づいてラオスキープに換 算するものとする

 

VAT法

17 条  付加価値税の税率

付加価値税の税率は以下のとおりとする。

1. 輸入された物品、並びに物品及びサービスの供給についてはラオス国内で適用される付加価値税 の税率は 10%とする。

 2. 外国へ輸出する物品については、付加価値税の税率は0%とする

 

17 条  付加価値税の税率

付加価値税の税率は以下のとおりとする。

1. 税率7%:

- ラオス国内で付加価値税が徴収される輸入物品、物品及びサービスの供給

- 鉱物の輸入及び国内供給

- 一般の電力消費者、発電者及び国内販売者の電力使用

2.外国へ輸出する物品については、付加価値税の税率は0%とする。

場合によっては、税管理法第94条に従い、付加価値税の税率は改正される。

 

VAT法

23 条 仕入付加価値税を控除するための要件

1.月次で付加価値税納税申告書を提出、付加価値税制度下において事業を営んでいる 個人、法人又は組織であること

2. インボイス、領収書、債権債務の通知書及びその他の書類を含む、正確で完全な証明書類を保管 していること。

 3. 仕入付加価値税は、仕入付加価値税が発生した月から控除しなければならない。3 か月以内に控除が完了しない場合、還付を請求することができる。

付加価値税制度下において事業を営んでいる個人、法人及び組織の年間の売上げが 4 億キープ以下 の場合、財務省より定められるみなし仕入率で控除することができる。

自然資源及びエネルギー事業に従事する企業にかかる付加価値税の控除は、別途の規定により定められる

23 条 仕入付加価値税を控除するための要件

1.月次で付加価値税納税申告書を提出、TaxRISシステムを使用して申告・納税、銀行又は国庫を通して納税、付加価値税制度下において事業を営んでいる 個人、法人又は組織であること

2.国内において、銀行決済により物品やサービスを売買していること

3.インボイス、領収書、債権債務の通知書及びその他の書類を含む、正確で完全な証明

書類を保管 していること。

 4. 仕入付加価値税は、仕入付加価値税が発生した月から控除しなければならない。3か月以内に控除が完了しない場合、還付を請求することができる。

付加価値税制度下において事業を営んでいる個人、法人及び組織の年間の売上げが 4 億キープ以下 の場合、財務省より定められるみなし仕入率で控除することができる。

自然資源及びエネルギー事業に従事する企業にかかる付加価値税の控除は、別途の規定により定め られる(削除)

 

VAT法

24 条 控除の対象とならない仕入付加価値税

 控除の対象とならない仕入付加価値税は、物品の輸入並びに物品及びサービスの購入の際に支 払われた以下の付加価値税である。

1. 付加価値税の非課税対象となるものに関連する仕入付加価値税。

 2. 既に控除及び還付された仕入付加価値税。

3. 本法第 22 条及び第 23 条において定義された要件を正確かつ完全には遵守していない仕入 付加価値税。

 4. 付加価値税納税者の経費に関連する事業活動に直接用いられない物品又はサービスの購入にかか る、以下のような仕入付加価値税。

– 歓迎会、祝賀会、伝統的又は宗教的な儀式、豪華又は贅沢なイベント、リラクゼーション、ダン ス又は娯楽、ゴルフなどのスポーツ並びに贈答品又は褒賞を含む、事業活動に直接関係しない商 品又はサービスの購入。

 – 事業活動外の経費並びに事業のオーナー、株主、事業パートナー及び社員の個人の経費。

 – 証明となる書類がない若しくは不正確又は不完全な証明書しかない経費。

– 旅費、饗応費、通信費及び広告費を含む、法人税計算前の比例経費対象外金額に関連する経費。

– 企業の資産として登録されていない若しくは登録されているものの、株主、取締役、マネージャ 又は従業員に贈与し、若しくは事業活動に必要な数量を超えたもののように、その一部又は全部 が事業活動に活用されていない不動産に関連する費用。

 – 電気、水道、燃料及びガスで、事業活動に使用していない割合の経費。

 – 付加価値納税者の資産としての登録の有無に関わらず、パーソナルコンピューター、ノートコン ピュータ、タブレット、携帯電話に関連する経費。

 – タバコ、アルコール飲料、全ての飲食物及びその他の製品を含む個人的に費消される物品

 

 

 

 

 

24 条 控除の対象とならない仕入付加価値税

 控除の対象とならない仕入付加価値税は、物品の輸入時、物品及びサービスの購入時に支払われた以下の付加価値税である。

1. 付加価値税の非課税対象となるものに関連する仕入付加価値税。

2. 既に控除及び還付された仕入付加価値税、又は経費として計上されたもの。

3. 2018年6月20日付け「付加価値税法No48/NA」第 22 条及び第 23 条において定義された要件を正確かつ完全には遵守していない仕入付加価値税。

(追加)4.鉱物及び電力からの仕入付加価値税。ただし、経費及び固定資産として計上することは許可する。

 5. 付加価値税納税者の経費に関連する事業活動に直接用いられない物品又はサービスの購入にかかる、以下のような仕入付加価値税。

 – 歓迎会、祝賀会、伝統的又は宗教的な儀式、豪華又は贅沢なイベント、リラクゼーション、ダン ス又は娯楽、ゴルフなどのスポーツ並びに贈答品又は褒賞を含む、事業活動に直接関係しない商 品又はサービスの購入。

 – 事業活動外の経費並びに事業のオーナー、株主、事業パートナー及び社員の個人の経費。

 – 証明となる書類がない若しくは不正確又は不完全な証明書しかない経費。

– 旅費、饗応費、通信費及び広告費を含む、法人税計算前の比例経費対象外金額に関連する経費。

– 企業の資産として登録されていない若しくは登録されているものの、株主、取締役、マネージャ 又は従業員に贈与し、若しくは事業活動に必要な数量を超えたもののように、その一部又は全部 が事業活動に活用されていない不動産に関連する費用。

 – 電気、水道、燃料及びガスで、事業活動に使用していない割合の経費。

 – 付加価値納税者の資産としての登録の有無に関わらず、パーソナルコンピューター、ノートコン ピュータ、タブレット、携帯電話に関連する経費。

 – タバコ、アルコール飲料、全ての飲食物及びその他の製品を含む個人的に費消される物品

(追加)6.2018年6月20日付「付加価値税法No48/NA」に従って付加価値税率10%で実施した分の会計年度末までに控除しきれなかった仕入付加価値税は、控除の対象とならないが、その年の会計年度の経費として計上される

 

VAT法

29 条  還付の対象とならない付加価値税

還付の対象とならない仕入付加価値税は以下の通りとする。

1. 本法第 24 条に規定される控除の対象とならない仕入付加価値税。

2. 控除又は還付の対象となる仕入付加価値税で、本法第 27 条に規定される要件を遵守しなかっ たもの

29 条  還付の対象とならない付加価値税

還付の対象とならない仕入付加価値税は以下の通りとする。

1. 本法第 24 条に規定される控除の対象とならない仕入付加価値税。

2. 控除又は還付の対象となる仕入付加価値税で、2018年6月20日付「付加価値税法No48/NA」第 27 条に規定される要件を遵守しなかっ たもの

(追加)3.2018年6月20日付「付加価値税法No48/NA」に従って付加価値税率10%で実施した分の会計年末に控除しきれなかった仕入付加価値税は、還付の対象とはならないが、その年の会計年度の経費として計上される。

 

VAT法

30 条 付加価値税の申告

付加価値税の申告は以下の通り行う。

1. 付加価値税制度下にある個人、法人及び組織は、所轄の税務当局に対して翌月 15 日までに付加価 値税の申告をしなければならない。

2. 物品の輸入を行う個人、法人及び組織は、輸入場所において関税の申告時点で付加価値税申告を しなければならない。 電子申告を含むインボイスの使用にかかる規定、手順、申告及び申告書式については、別途の規定に より定める

30 条 付加価値税の申告

付加価値税の申告は以下の通り行う。

1. 付加価値税制度下にある個人、法人及び組織は、所轄の税務当局に対して翌月 20 日までに付加価 値税の申告をしなければならない。

2. 物品の輸入を行う個人、法人及び組織は、輸入場所において関税の申告時点で付加価値税申告を しなければならない。

電子申告を含むインボイスの使用にかかる規定、手順、申告及び申告書式については、別途の規定に より定める。

 

VAT法

31 条 付加価値税の納付

付加価値税の納付は、以下の通り行う。

 1. 物品を輸入する者は、輸入場所、国庫又は国庫の口座がある銀行において納付しなければならな い。

 2. 付加価値税制度下にある個人、法人及び組織は、国庫又は国庫の口座ある銀行にて翌月 15 日まで に毎月納付しなければならない。

3. 非居住者であってラオスの法律に基づいて設立されていない者又は居住者であってラオスの法律に基づいて設立されていない者から、サービスを購入する者は以下の通りとする。

3.1 付加価値税制度下で事業を行う個人、法人又は組織は、付加価値税について翌月 15 日までに 毎月の申告納税とともに納付しなければならない。

 3.2 付加価値税制度下で事業を行っていない個人、法人又は組織は、当該サービスの供給者に対 する支払いの日から 15 日以内に納税しなければならない。

31 条 付加価値税の納付

付加価値税の納付は、以下の通り行う。

 1. 物品を輸入する者は、輸入場所、国庫又は国庫の口座がある銀行において納付しなければならな い。

 2. 付加価値税制度下にある個人、法人及び組織は、国庫又は国庫の口座ある銀行にて翌月20日まで に毎月納付しなければならない。

3.ラオスの法律に基づいて企業登録していないラオス非居住者又はラオスの法律に基づいて企業登録していないラオス居住者から、サービスを購入する者は以下の通り実施すること。

3.1 付加価値税制度下で事業を行う個人、法人又は組織は、付加価値税について翌月 20 日までに 毎月の申告とともに納付しなければならない。

 3.2 付加価値税制度下で事業を行っていない個人、法人又は組織は、当該サービスの供給者に対 する支払いの日から 15 日以内に納税しなければならない。

 

VAT法

34 条 付加価値税制度の登録

事業登録を行い、関連省庁より投資許可を所有し及び納税番号を保有する個人、法人及び組織は、零 細事業者を除き、付加価値税制度の登録をしなければならない。

34 条 付加価値税制度の登録

事業登録を行い、関連省庁より投資許可を所有し及び納税番号を保有する個人、法人及び組織は、零細事業者を除き、付加価値税制度に登録をしなければならない。

零細企業は、任意で付加価値税制度に登録することも可能。

 

VAT法

60条  付加価値税制度下で事業を行う個人、法人及び組織に対する措

付加価値税制度下で事業を行う個人、法人及び組織が付加価値税に関する法令に違反した場合、以下 の通り措置が取られる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1. 付加価値税申告書の提出が遅れた場合は、毎月 500,000 キープの罰金が科される。

2. 付加価値税申告書に納税者番号の記載を怠った場合、違反の度に 100,000 キープの罰金が科され る。

3.電話番号、事業所の住所、その他の変更について税務当局に対する通知を怠っ た場合、違反の度に 3,000,000 キープの罰金が科される。

 

 

4. 付加価値税申告書に記載された納付すべき付加価値税を納付しない場合は、1日当たり 0.1%の罰 金が科される。

5. 会計基準に違反した場合は、会計法の規定に従った罰金が科される。

6. インボイスの不使用、不完全なインボイスの使用又はインボイスに不正確な情報を記入した場合 は、インボイスにかかる法律の規定に従った措置が取られる。 7. 付加価値税の申告及び納付がされない場合は、毎月に 1,500,000 キープの罰金が科される。

8. 付加価値税の対象となる物品及びサービス供給の付加価値税申告及び課税の懈怠、過少申告、控 除対象とならない付加価値税の控除、付加価値税の過大控除、過大繰越付加価値税控除、計算し た付加価値税の申告漏れ、閾値以下の申告など不正確な申告を行った場合は、申告漏れ付加価値 税額の 50%分の罰金が科される。

9. 会計文書の不提出並びに不正確又は不完全な会計文書又は情報を提出した場合は、催告通知ごと に 1,000,000 キープの罰金が科される。

10. 税務当局職員や担当官に協力しない又は妨害した場合は、違反の度に 1,000,000 キープの罰金が科される

 

 

60 条  付加価値税制度下で事業を行う個人、法人及び組織に対する措

付加価値税制度下で事業を行う個人、法人及び組織が付加価値税に関する法令に違反した場合、以下 の通り措置が取られる。

 

(追加)イ) 指導

1.付加価値税を申告する際に、納税者番号を記載をしなかった場合、文書による注意

2.付加価値税を申告する際に、会社の電話番号や住所などの情報が変更になったことを通知しない場合は、文書による注意

3.会計書類の未提出、又は不正確及び/又は不完全な会計資料を提出、不明確及び/又は不正確な資料を提出した場合は、文書による注意

4.税務当局の業務に協力しない、妨害行為した場合は、文書による注意

 

(追加)ロ)罰金

1. 付加価値税申告書の提出が遅れた場合は、毎月 500,000 キープの罰金が科される。

2. 注意文書発出後、付加価値税申告書に納税者番号の記載を怠った場合、違反の度に 100,000 キープの罰金が科され る。

3. 注意文書発出後、電話番号、事業所の住所、その他の変更について税務当局に対する通知を怠っ た場合、違反の度に 3,000,000 キープの罰金が科される。

4. 付加価値税申告書に記載された納付すべき付加価値税を納付しない場合は、1日当たり 0.1%の罰金が科される。

5. 会計基準に違反した場合は、会計法の規定に従った罰金が科される。

6. インボイスの不使用、不完全なインボイスの使用又はインボイスに不正確な情報を記入した場合 は、インボイスにかかる法律の規定に従った措置が取られる。

 

7. 付加価値税の申告及び納付がされない場合は、毎月に 1,500,000 キープの罰金が科される。

8. 付加価値税の対象となる物品及びサービス供給の付加価値税申告及び課税の懈怠、過少申告、控除対象とならない付加価値税の控除、付加価値税の過大控除、過大繰越付加価値税控除、計算し た付加価値税の申告漏れ、閾値以下の申告など不正確な申告を行った場合は、申告漏れ付加価値税額の 50%分の罰金が科される。

9. 注意文書発出後、会計文書の不提出並びに不正確又は不完全な会計文書又は情報を提出した場合は、催告通知ごと に 1,000,000 キープの罰金が科される。

10. 注意文書発出後、税務当局職員や担当官に協力しない又は妨害した場合は、違反の度に 1,000,000 キープの罰金が科される

 

(追加)同法の1から10項の罰金の支払い指示に従わない場合、税務当局は、当事者のラオス国内の商業銀行または金融機関の預金を差し押さえる命令を発出。同時に当事者に対して、命令を受領後5日以内に罰金を支払うように命じる。期限内に支払いに応じない場合、商業銀行又は金融機関に対して預金から罰金額分を引き落とすことを要請する。

 

VAT法

61 条  付加価値税滞納者に対する措置

付加価値税の滞納を有する付加価値税納税者に対しては、以下の措置がとられる。

1. 1 通目の催告通知に対しては納付すべき税金に対して 30%の罰金が科される。

2. 2 通目の催告通知に対しては納付すべき税金に対して 60%の罰金が科される。

3. 3 通目の催告通知に対しては納付すべき金額に対して 100%の罰金が科される。

付加価値税の滞納を有する者が以上の措置に従わない場合は、事業中止若しくは事業許可、投資許可又はその他の許可の取消若しくは法に従って違反の重大性に応じた懲罰が科される。

各回の催告通知は発行及び滞納を有する納税者への交付から 15 日間有効となる。

61条  付加価値税滞納者に対する措置

付加価値税の滞納を有する付加価値税納税者に対しては、同法第60条 ロ)4及び8に従い、以下の措置がとられる。

1. 1 通目の催告通知に対しては納付すべき税金に対して 30%の罰金が科される。

2. 2 通目の催告通知に対しては納付すべき税金に対して 60%の罰金が科される。

3. 3 通目の催告通知に対しては納付すべき金額に対して 100%の罰金が科される。

付加価値税の滞納を有する者が以上の措置に従わない場合は、同法第60条2項を適用及び/又は、事業停止又は企業登録書の取消、投資許可書の取消、その他の許可の取消を関連当局へ要請、又は法に従って違反の重大性に応じた懲罰が科される

各回の催告通知は発行及び滞納を有する納税者への交付から 15 日間有効となる。

 

所得税法

14条  法人税課税算出基準

法人税の課税対象額は以下のとおりとする。

1. 会計基準に従った帳簿を整備している場合、課税対象金額は以下のいずれかの

方法で計算される。

– 年間売上高から控除対象費用を差し引いた差額。

– 会計上の利益の額に、本法第 18 条に規定する控除対象外費用を加算した額。

2. 不正確又は不完全な帳簿を保持する事業者又はラオスで企業登録していない非居住者は、強制粗利で計算される。強制粗利額は年間売上高に強制粗利率を乗じて計算する。業種別強制粗利率は、以下のとおり。

イ) 農業及び手工業は 7%

ロ) 工業を及び加工業は 10%

ハ) 商業及びサービスは 15%

 

 

 

 

複数の事業を行い売上が業種別に区分できない場合、主な業種の強制利潤率を適

用するものとする。

ラオス国の法律に従って企業を設立した事業者で不正確又は不完全な帳簿を保持している者は、1年間のみ強制利潤率を適用できるが、その後は、会計基準を遵守しなければならない。会計基準を遵守しない場合、本法第 72 条及び第 73 条並びにその他関連法で定める措置が適用される。

強制粗利税の計算方法については、別途規則で規定する。

14条  法人税課税算出基準

法人税の課税対象額は以下のとおりとする。

1. 会計基準に従った帳簿を整備している場合、課税対象金額は以下のいずれかの方法で計算される。

– 年間売上高から控除対象費用を差し引いた差額。

– 会計上の利益の額に、本法第 18 条に規定する控除対象外費用を加算した額。

2. 不正確又は不完全な帳簿を保持する事業者又はラオスで企業登録していない非居住者は、強制粗利で計算される。強制粗利額は年間売上高に強制粗利率を乗じて計算する。業種別強制粗利率は、以下のとおり。

イ) 農業及び手工業は 7%

ロ) 工業を及び加工業は 10%

ハ) 商業及びサービスは 15%

(追加) ニ) 電力及び鉱物に関する事業は30%

 

複数の事業を行い売上が業種別に区分できない場合、主な業種の強制粗利率を適用するものとする。

ラオスの法律に従って企業を設立した事業者で不正確又は不完全な帳簿を保持している者は、1年間のみ強制粗利率を適用できるが、その後は、会計基準を遵守しなければならない。会計基準を遵守しない場合、2019年6月18日付「付所得税法No67/NA」第 72 条及び本法第 73 条並びにその他関連法で定める措置が適用される。

強制粗利税の課税算出基準については、別途規定する。

 

所得税法

16条  法人税率の加算と減算

1. 法人税率の加算

– たばこ製品の製造、輸入及び販売を行う企業に対しては 22%の税率が適用され、 当該税率のうち 2%は、たばこ管理法で定めるとおり、たばこ管理基金に配分され る。

 – 鉱山採掘のコンセッション事業に対しては 35%の税率が適用される。

 2. 法人税率の減算

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

– 投資促進法で定める法人税免税期間の終了後、学校、研修センター、革新研究そ の他の教育事業等の人材育成に関する事業並びに近代的な病院、製薬及び医療機 器工場の設立並びに伝統的な薬の生産及び治療に関する事業に対しては5%の税 率が適用される。

 – 投資促進法で定める法人税免税期間の終了後、生産において、革新的技術及び環 境適合性の導入並びに天然資源の使用及びクリーンエネルギーの効率的な利用がなされている事業に対しては7%の税率が適用される。

 – 証券取引所に上場している企業に対しては、登録日から4年間 13%の税率が適 用される。その後は、本法第 15 条に規定する法人税率 20%を適用する。

 不正確又は不完全な帳簿を保持する事業者又はラオスで設立されていない企 業である非居住者に対しては、第 15 条に規定する法人税率及び本法で定める利潤 税率の加減算を適用する。

16条  法人税率の加算と減算

1. 法人税率の加算

– たばこ製品の製造、輸入及び販売を行う企業に対しては 22%の税率が適用され、 当該税率のうち 2%は、たばこ管理法で定めるとおり、たばこ管理基金に配分され る。

 – 鉱山採掘のコンセッション事業に対しては 35%の税率が適用される。(削除)

 2. 法人税率の減算

(追加)‐合法的に新規で登記された零細企業で付加価値税制度に任意で登録している場合は、0.1%の税率が適用される。

(追加)‐合法的に新規で登記された小規模企業で付加価値税制度に任意で登録している場合は、最初の3年間は、3%の税率が適用される。

(追加)‐合法的に新規で登記された小規模企業で付加か価値税制度に任意で登録している場合は、最初の3年間は、5%の税率が適用される。

 – 投資促進法で定める法人税免税期間の終了後、学校、研修センター、革新研究そ の他の教育事業等の人材育成に関する事業並びに近代的な病院、製薬及び医療機 器工場の設立並びに伝統的な薬の生産及び治療に関する事業に対しては5%の税 率が適用される。

 – 投資促進法で定める法人税免税期間の終了後、生産において、革新的技術及び環 境適合性の導入並びに天然資源の使用及びクリーンエネルギーの効率的な利用がなされている事業に対しては7%の税率が適用される。

 – 証券取引所に上場している企業に対しては、登録日から4年間 13%の税率が適 用される。その後は、2019年6月18日付「所得税法No67/NA」第 15 条に規定する法人税率 20%を適用する。

 不正確又は不完全な帳簿を保持する事業者又はラオスで設立されていない企 業である非居住者に対しては、2019年6月18日付「所得税法No67/NA」第 15 条に規定する法人税率及び本法で定める法人税率の加減算を適用する。

 

所得税法

18条  控除対象とならない費用項目

 以下に掲げる費用項目は控除の対象から除外する。

1. 法人税

2. 事業直接使用する固定資産にかかる仕入付加価値税

3. 本法第 19 条で規定する減価償却率又は耐用年数を超えて控除された減価償却費

 4. 関連する省庁、個人又は法人からの証拠又は証明された書類のない不良債権

5. 企業の資産として登録していない固定資産にかかる減価償却費

 6. 個人企業の経営者に対して支払われる給与及びパートナーシップが役職を持たず勤務をし ていないパートナーに支払う給与

 7. ゴルフ、娯楽、贈与品及び賞品など、事業に関係しない経費

 8. 企業の所有者又はパートナーの個人的な経費

 9. 財務省の定める様式に従っていない領収書にかかる若しくは証明書類がない又は証明書類 が有効でない経費

10. 市場価格より著しく高額な経費

11. 銀行及びその他金融機関を除き、実際に支出されていないすべての種類の引当金

12. 資産(固定資産、棚卸資産、不良債権等)の評価損の控除

13. パートナーシップにおけるパートナー及び株主が出資のために借り入れた借入金の利子

14. 年度末日における資産及び負債の評価損

15. 繰延税金資産

16. すべての種類の罰科金

17. 会計年度又は年度末日における外貨建資産及び負債の為替差損

18条  控除対象とならない費用項目 以下に掲げる費用項目は控除の対象から除外する。

1. 法人税

2. 事業直接使用する固定資産にかかる仕入付加価値税

3. 2019年6月18日付「所得税法No67/NA」第 19 条で規定する減価償却率又は耐用年数を超えて控除された減価償却費

4. 関連する省庁、個人又は法人からの証拠又は証明された書類のない不良債権

5. 企業の資産として登録していない固定資産にかかる減価償却費

6. 個人企業の経営者に対して支払われる給与及びパートナーシップが役職を持たず勤務をし ていないパートナーに支払う給与

7. ゴルフ、娯楽、贈与品及び賞品など、事業に関係しない経費

8. 企業の所有者又はパートナーの個人的な経費

9. 財務省の定める様式に従っていない領収書にかかる若しくは証明書類がない又は証明書類 が有効でない経費

(追加)10.領収書又は内容が正しいことの証明書類はあるが月次の付加価値税申告書書類として不完全な経費

11. 市場価格より著しく高額な経費

12. 銀行及びその他金融機関を除き、実際に支出されていないすべての種類の引当金

13. 資産(固定資産、棚卸資産、不良債権等)の評価損の控除

14. パートナーシップにおけるパートナー及び株主が出資のために借り入れた借入金の利子

15. 年度末日における資産及び負債の評価損

16. 繰延税金資産

17. すべての種類の罰科金

18. 会計年度又は年度末日における外貨建資産及び負債の為替差損

 

所得税法

73条 罰金

(罰金の内容は省略)

 

未納の所得税を有する者が上記に掲げる措置に従わない場合、事業停止若しくは企業登 録、投資許可証又はその他許可証の取消の措置若しくは事案の重要性に鑑み法律に従って 措置が科される。 要求書は、毎回、要求書を発行し所得税未納付者へ発送した日から 15 日間隔で行う

73条 罰金

(罰金の内容は改正がないため省略)

 

法令に従わず、納税をしなかったり、法に従い要求される罰金を支払わない場合、税務当局は、当事者のラオス国内の商業銀行又は金融機関の預金を差し押さえる命令を発出。同時に当事者に対して、命令を受領後5日以内に罰金を支払うように命じる。期限内に支払いに応じない場合、商業銀行又は金融機関に対して預金から罰金分を引き落とすことを要請 及び/又は、事業停止又は企業登録書の取消、投資許可 書の取消、その他の許可の取消を関連当局へ要請、若しくは事案の重要性に鑑み法律に従って 措置が科される。

 要求書は、毎回、要求書を発行し所得税未納付者へ発送した日から 15 日間隔で行う

 

[1] 各税法の日本語訳は、JICA ラオス 法の支配発展促進プロジェクトで作成された「ラオス六法日本語訳」を一部引用及び参考に作成しています。

 

以 上

本記事やご相談に関するご照会は以下までお願い致します。
yuto.yabumoto@oneasia.legal(藪本 雄登)
satomi.uchino@oneasia.legal (内野 里美)

2021年12月27日(月)9:29 AM

ラオスにおける貯蓄信用組合についてのニュースレターを発行しました。

PDF版は以下からご確認下さい。

貯蓄信用組合について

 


ラオスにおける貯蓄信用組合について

                                    2021年12月27日
                              One Asia Lawyers ラオス事務所

1.背景

ラオスにおいてマイクロファイナンス事業に関する法令は、①「預金型マイクロファイナンス機関の管理について」、②「非預金型マイクロファイナンス機関の管理について」及び③「貯蓄信用組合の管理規定」の3つがあり、いずれも2008年に発行されています。2012年にこれらを統合させ、「マイクロファイナンス機関に関する首相令」が発布されました。

今回、ラオス中央銀行は、2008年の「貯蓄信用組合の管理規定(以下、規定)」の改正版を2021年12月6日付で発行しました。ラオス中央銀行は、設立背景や組織体制が脆弱な村落基金よりも、運営能力や信用度が高い、中央銀行の管轄下にある貯蓄信用組合(Saving and Credit Union)の許可申請を推進しており、今回の改正では、事業内容に村落基金等への技術面のコンサルティング業務を追加したことで、小規模金融機関の管理強化にもつながることが期待されます。

なお、2015年7月13日付「ラオス国籍者へ保全される事業」に該当するため、外国人は参入することはできないビジネス形態となっています。ただ、ラオスの農村社会においては、農業等を開始するための資金調達先として、重要な役割を果たしているため、規定内容について簡単に解説します。

2.法律上の定義

本規定第2条によれば、貯蓄信用組合とは、「職域等を同じとする者や業域が異なる有志によって、融資面での相互扶助を目的として同規定に基づいて事業許可証を取得した協同組合」と定義されます。

3.貯蓄信用組合(以下、組合)の設立について

組合事務所の修理や設備機器の導入及び融資の資金源とするために、会員より現金で出資を募り、会社設立後、中央銀行より事業許可書を取得することで、ビジネスを始めることが可能となっています。会員は、150人以上という条件があり、18歳以上のラオスに在住する、ラオス国籍者のみが会員となることが可能となっています。

4.事業内容

組合が提供することが可能なサービスは以下の通りです。

 

・会員からの預金(通貨はキープのみ)

・会員への融資(通貨はキープのみ)

・保険代理業

・決済サービス代理業

・村レベルの小規模金融機関(村落開発基金、村銀行など)への技術面の支援に関するコンサルティング業務

・その他、中央銀行が認めた業務

組合の資金調達方法としては、会員からの貯蓄以外には、国内外からの無償資金提供、寄付、国内外の金融機関からの融資があります。

 

                     

以 上

本記事やご相談に関するご照会は以下までお願い致します。
yuto.yabumoto@oneasia.legal(藪本 雄登)
satomi.uchino@oneasia.legal (内野 里美)

2021年12月21日(火)11:48 AM

タイ及びベトナムにおけるコンプライアンスヘルスチェック、監査支援業務をご紹介いたします。

コンプライアンスヘルスチェック、監査支援業務のご紹介

 

 

タイ及びベトナムにおけるコンプライアンスヘルスチェック、監査支援業務のご紹介

 

 

今般、コンプライアンス違反に基づく不祥事が明るみに出る事例が多発しており、監督省庁から行政処分、株主・消費者からの経営責任を追及する訴訟などの法的リスクの発生はもちろん、企業として健全性に対する信頼が損なわれることによるレピュテーションリスクは計り知れません。経営のグローバル化が浸透し、日系企業は、日本国内の法令、省庁ガイドライン・通達、民間の自主ガイドライン、企業倫理等だけではなく、タイなど海外子会社の法令遵守体制を構築する必要があります。タイにおいては日系大手発電所建設会社の日本人幹部が現地公務員に賄賂を提供していたとして起訴され、タイ国内でも大きく報道されています。当事件は内部通報により発覚したとされ、改めて内部通報制度導入を含めたコンプライアンスチェック体制の強化が不正事案を防ぐ効果的な方法として大きな注目を集めています。

当事務所においては、以下の図※の通り「①規則制定→②導入→③監査」の一連のワークフローを設定し、概ね毎年を目途に行うことを推奨しております。

※図は、PDFをご参照ください。

 

当事務所における実績例

1 各種コンプライアンス関連規定の整備に関するサービス

  • 日系大手製造企業のコンプライアンス規定、贈収賄規定の策定、レヴュー
  • 日系大手人材紹介会社のコンプライアンス規定、個人情報保護規定の策定、レヴュー等 

 

2 コンプライアンスに関する啓発、教育セミナーの実施

  • 日系大手製造企業における内部贈収賄規制セミナー
  • 企業内部における個人情報保護法、贈収賄規制、会社労働法、競争法セミナー等

 

3 監査代行サービス

  • 御社用にカスタマイズしたコンプライアンス監査項目の作成、精査
  • コンプライアンス監査の実施(必要であれば、インタビューも実施可)
  • 報告会の実施

導入実績:日系大手自動車部品メーカー、大手IT系企業 等

                                                以上 

〈注記〉
本資料に関し、以下の点ご了解ください。
・ 今後の政府発表や解釈の明確化にともない、本資料は変更となる可能性がございます。
・ 本資料の使用によって生じたいかなる損害についても当社は責任を負いません。


本記事やご相談に関するご照会は以下までお願い致します。
yuto.yabumoto@oneasia.legal(藪本 雄登)
miho.marsh@oneasia.legal (マーシュ美穂)

2021年12月08日(水)8:44 PM

エチオピアの投資規制と法制度についてニュースレターを発行いたしました。
PDF版は以下からご確認ください。

エチオピアの投資規制と法制度について

 

 

エチオピアの投資規制と法制度

2021年12月6日

One Asia Lawyers 南西アジアプラクティスチーム

インフラ輸出リーガルプラクティスチーム

 

インド等経由でのアフリカ進出のご相談や、海外インフラプロジェクトに関する相談が増えてきているため、南西アジアプラクティスチームおよびインフラ輸出リーガルプラクティスチームが共同して、アフリカに関する情報発信を行っています。

今回は第3弾として、エチオピアの各種投資規制と法制度を紹介して参ります。

第一弾のナイジェリアhttps://oneasia.legal/7141)、第二弾の南アフリカhttps://oneasia.legal/7734)も公開しています。

【エチオピアの概要】

国名

エチオピア連邦民主共和国

首都

アディスアベバ

ISO国名コード

ET、ETH,

面積

109.7万平方キロメートル

人口

1億1,496万(2020年)[1]

言語

アムハラ語、オロモ語、英語等

民族

オロモ族、アムハラ族、ティグライ族、ソマリ族等約80の民族

宗教

キリスト教、イスラム教他

政治体制

政体:連邦共和制

元首:大統領(ゼウデ大統領、2018年10月就任、任期6年)

議会:二院制

政府:

首相 アビィ・アハメド・アリ

外相 デメケ・メコネン・ハッセン

通貨

ブル(BIRR)

会計年度

7月8日~7月7日

 

1.地理

エチオピアは、約109.7万平方キロメートル(日本の約3倍)の国土面積を有し、エリトリア、ソマリア、ケニア、南スーダン、スーダン、ジブチと国境を接するアフリカ大陸東部の「アフリカの角」と呼ばれる地域に位置する国である。中東の市場に近いという地理的優位性を有しているものの、1993年に紅海に面した旧州であるエリトリアが分離独立したことによりエチオピアは内陸国となり、過去20年間はジブチの主要港を利用してきている。国境をめぐり対立してきたエリトリアとの2000年の和平合意および2018年の外交関係再開により、エリトリアのアサブ港とマッサワ港の利用を再開することで合意しており、国際貿易の拡大が期待される。

首都のアディスアベバは標高が約2,400メートルある高地に位置するため、特に雨季は冷涼な気候となる。アフリカ連合(African Union: AU)やアフリカ経済委員会(Economic Commission for Africa: ECA)がアディスアベバに本部を設置しており、アフリカにおける政治的な中心地としての役割を持つ。

2.人口

人口1億1,496万人と、アフリカではナイジェリア(2億614万人)に次ぎ第2位、世界12位の人口規模を有する国である。全人口の56.5%が生産年齢人口(15~64歳)にあり、豊富な労働力を有する。

【人口動態(1,000人)】

1990

1995

2000

2005

2010

2015

2020

47,888

57,048

66,225

76,346

87,640

100,835

114,964

 

3.国家・政治体制

エチオピアは、他の多くのアフリカ諸国と異なり、短期間のイタリアによる占領(1936年~1941年)期間はあったものの、ヨーロッパ諸国に統治されたことのない、アフリカで最も古い独立国である。

軍事革命による王政廃止と社会主義政権発足(1974年)、エリトリアの分離・独立(1993年)と同国との武力闘争勃発・和平合意成立・国境線確定(1998年~2002年)、連邦民主共和国樹立(1995年)などの情勢不安はあったものの、他のアフリカ周辺諸国との比較において、エチオピアは政治的に安定していると言われてきていた。

しかしながら、約80の民族を抱える同国では、少数民族であるティグライ人が30年にわたり政治経済を支配していたこともあり、最大民族であるオロモ人を始め、民族間対立や衝突はたびたび発生していた。2018年にオロモ出身者として初のアビィ首相が選出され、エリトリアとの外交関係再開や民族間融和に取り組んできたが、これに対し一部の国民の反感を招いてもいた。2020年11月に勃発した国防軍と旧支配層であるティグライ人民解放戦線(TPLF)の武力衝突、今年6月のTPLFによる州都メケレ制圧、その後の首都方向への南下、11月の非常事態宣言の発令と、情勢は深刻化しており、解決が望まれている。

以下の9つの州と2つの特別市がある。

州・特別市

州都

アファール

セメラ

アムハラ

バハルダール

ベニシャングル・グムズ

アソサ

ガンベラ

ガンベラ

ハラール

ハラール

オロミア

アダマ

ソマリ

ジジガ

ティグライ

メケレ

SNNPR (Southern Nations, Nationalities, and Peoples’ National Regional State)

アワッサ

アディスアベバ市

アディスアベバ

ディレ・ダワ市

ディレ・ダワ

 

4.法制度

エチオピアの法制度は、大陸法の法体系であり、最高法規となる憲法の下に、議会で可決する布告等(Proclamation)、閣僚会議が制定する規則(Regulation)、各省庁が制定する施行令(Implementing Directives)がある。エチオピア憲法は、憲法が最高法規である(憲法9条)としつつ、宗教法・慣習法(religious or customary laws)や、宗教裁判所・伝統裁判所(Religious and customary courts)を認めており(憲法34条5項、78条5項)、複数の法制度が存在していると言える。

投資やビジネスに関連する法令を始め、すべての法律、規則、施行令は、官報(Gazette、またはNegarit Gazeta:ネガリット・ガゼタ)にて公布される。

投資、ビジネスに関連する主要な法規制には以下が挙げられる。

投資法(Investment Proclamation No. 1180/2020)

投資規則(Investment Regulation No. 474/2020)

商法(Commercial Code Proclamation No.1243/2021)

所得税法(Income Tax Proclamation No. 979/2016)

関税法(Customs Proclamation No. 859/2014)

労働法(Labor Proclamation No. 1156/2019)

中でも、エチオピアにおける法人設立や運営、清算・撤退等に関して規定する商法は、2021年に、62年ぶりとなる改正がされており(2021年12月現在、未施行)、組織形態に一人会社(One-person Company)や有限責任事業組合(Limited Liability Partnership: LLP)が新設されるなど、変更点の確認が必須となる。

5.通貨・経済状況

通貨はブル、1USドル=47.25(2021年11月現在)。世界銀行の低所得国(Lower Income Countries)に分類される。

エチオピアのGDPは、コロナ禍の影響により減速したものの、過去10年間(2010-2020年)は年平均9.4%の高い成長率で推移しており、2019年の名目GDPは107.6億ドルと、アフリカではモロッコ(119.7億ドル)やケニア(95.5億ドル)と、アジアではスリランカ(84億ドル)と同程度の経済規模である。ただし、1人当たりの所得が936ドルと最貧国の一つでもあり、政府は2025年までに低中所得国になることを目指し、外国投資や工業団地を通じた民間セクターの役割拡大に積極的となっている。

主な経済指標と推移は以下のとおり。

 

指標

2016

2017

2018

2019

2020

名目GDP(10億USドル)[2]

74.3

81.8

84.3

95.9

107.6

1人当たり名目GDP(USドル)[3]

717

769

772

856

936

GDP成長率[4]

9.4%

9.6%

6.8%

8.4%

6.1%

 

6.産業

エチオピアの産業構造は、アフリカの多くの国同様に、GDP全体に占める農業セクター(第1次産業)の割合、および生産年齢人口全体に占める農業従事者の割合が高く、その割合が低下する一方、サービスセクター(第2次産業)の割合を伸ばしている。また、政府が成長を推進しつつも10%台で停滞していた工業(第2次産業)は、2011/12年(11.5%)から急成長し、2018/19年にはGDPの3割近くを占めている。主な輸出品目は、コーヒー、オイルシード(油糧種子)、金、豆類、園芸、畜産、繊維、皮革製品等。

 

産業ごとのGDP寄与率[5]は以下のとおり。

産業

2016/17

2017/18

2018/19

農業

36.4%

34.9%

33.3%

工業

25.9%

27.0%

28.1%

サービス

38.8%

39.2%

40.0%

 

7.外国投資

エチオピアには、2020年時点で11社の日系企業が拠点を設けている[6]。世界銀行の「Doing Business 2020」[7]では世界190カ国中159位、サブサハラアフリカ48カ国中29位[8]であり、政府によるビジネス環境改善の取り組みはなされているものの、いまだ課題は多いと言える。

アジアと比して人件費が高いと言われるアフリカ諸国の中で、エチオピアは人口規模が大きく労働賃金が極めて低廉であるため、製造業等の労働集約型産業にとっては、幾多の課題をクリアするだけのコストをかける価値があると判断されている。ただし、労働力が豊富であっても、均一な生産性を確保するための人材育成および労務管理に時間とコストを要することも併せて検討する必要がある。

なお、JETROの調査[9]によると、エチオピアは、在アフリカ日系企業の「今後の注目国」の第4位にランクされ、ケニア、南アフリカ、ナイジェリアといったアフリカ経済大国に並び、ビジネス投資先として注視されている。

外国企業がエチオピアで事業を行う際の投資促進機関として、エチオピア投資委員会(Ethiopian Investment Commission)が設置されており、投資に必要となる投資許可証や事業許可証の申請受付・発行、投資家への支援等を担っている。

2021年1月には、会社登録や商号確認、投資許可証や事業許可証の取得と更新等をオンライン上で行える「eTradeプラットフォーム」(etrade.gov.et)が開設されるなど、ビジネス環境の改善が図られている。

 

(1)投資規制

エチオピアで投資に関わる主要規定として投資法およびその下位規則が存在し、2020年4月2日には新投資法(Investment Proclamation No.1180/2020)[10]が、2020年9月2日には、新投資規則(Investment Regulation No.474/2020)[11]が公布されている。

投資法は、外資、内資を問わず、鉱物および石油の探鉱・探査・開発への投資を除き、エチオピアで行われるすべての投資に適用される。

エチオピアにおける投資規制は従来、投資分野として明示的に記載されたセクターに限定するいわゆる「ポジティブリスト」方式であったが、現在は「ネガティブリスト」方式に変更されている。これにより、外国人投資家は、明示的に規制されている分野を除き、いかなる分野にも投資することができるようになったこととなる。

投資規則では、投資形態により、外国投資が禁止・制限される分野が以下のとおり規定されている。

 

政府との共同事業(Joint Investment with the Government)に限定される投資分野(規則3条)

武器・弾薬・爆発兵器の製造

電気エネルギー(electrical energy)の輸出入

国際航空事業

高速バス事業

郵便事業(クーリエサービス(国際宅配便)を除く)

 

国内投資家(Domestic Investor)のみに開放される投資分野(規則4条)

銀行業、保険業、小規模金融事業(資本財金融業(capital goods finance business)は除く)

国内統合送電網による電力送配電事業

初期・中等レベルのヘルスサービス

卸売業、石油・石油製品、国産自社製品の卸売(電子商取引による卸売業は除く)

小売業(電子商取引による小売および国産自社製品の小売は除く)

輸入貿易業(液化石油ガスおよびビチューメンを除く)

生豆コーヒー、チャット(覚せい作用のある植物)、油料種子、豆類、鉱物、皮革、天然林産物、家畜の輸出

第1等級(Grade 1)未満の建設・掘削事業

格付等級に達しない、あらゆる宿泊業

格付等級に達しない、あらゆる飲食業、ナイトクラブ、ケータリング業

旅行代理店業、旅券販売取引補助サービス(auxiliary services)

旅行催行業

機器・機械・車両のオペレーティングリース業(重機・特殊車両は除く)

輸送業(鉄道輸送、ケーブルカー輸送、低温輸送、25トンを超える輸送、政府や国内投資家との合弁が義務付けられている輸送サービスを除く)

伝統的医薬品調合業

国内市場向けパン、洋菓子(pastries)製造業

製粉業

理容・美容業、鍛冶業、服飾仕立て業(縫製工場をによるものを除く)

維持管理・修理業(航空機のものを含む。ただし、重工業機械と医療機器は除く)

航空産業の地上業務

製材業、半完成木材製品の組立業

メディアサービス

通関業

レンガ製造業

採石業

宝くじ・スポーツ賭博業

ランドリーサービス業(大規模なものは除く)

通訳・翻訳業、秘書業

警備サービス業

仲介業(brokerage services)

弁護士業・法務コンサルタント業

雇用仲介業(船員など高い専門性や国際経験を要する分野の仲介は除く)

 

国内投資家との共同事業(Joint Investment with Domestic and Foreign Investors)に限定する投資分野(規則5条)

貨物輸送、船会社代理業

国内航空輸送サービス業

座席数45席超のバスを使う外国との公共交通業

輸送力の大きな都市交通サービス業

広告・宣伝サービス業

映像・音声ソフトの製造・流通業

会計・監査業

 

これらがいわゆる「ネガティブリスト」であり、その他の分野は、原則としてすべて外国投資に開放されている(法6条3項)。なお、新法では、政府が独占的に保有するセクターが廃止されている点は特徴的と言える。

出資比率は、政府との共同事業に限定される分野については具体的な規定はない。国内投資家との共同事業に限定される分野については、外資比率の上限は49%までと定められる(規則5条2項)。

外国投資家による最低資本金は、分野や投資形態に応じ、5万米ドル~20万米ドル(法9条)を拠出することが義務付けられている。原則として、一つの投資プロジェクトに対し20万米ドルの最低資本金が求められる(同条1項)が、国内投資家との合弁の場合は15万米ドル(同2項)、設計・エンジニアリング、技術コンサルタント、性能試験・分析評価、出版業については、外国投資家の場合は10万米ドル、国内投資家との合弁の場合は5万米ドル(同3項)と規定される。

分野・投資形態による最低資本金の要件

外資100%での投資事業

国内投資家との合弁事業

投資法上許可された分野への投資

20万ドル

15万ドル

設計・エンジニアリング、技術コンサルタント等への投資

10万ドル

5万ドル

 

なお、投資家自身の既存企業(his existing enterprise)からの利益または配当を、外国投資が認められる分野に再投資する場合等、最低資本金の要件が免除される(同4項)。

エチオピアで投資を行うには、新規事業への投資(Greenfield投資)も、既存企業の買収、既存企業の株式取得(Brownfield投資)も、まずは投資許可証(Investment Permit)を投資委員会から取得する必要がある。

(2)進出形態

外国企業がエチオピアに進出する際は、有限責任会社(Private Limited Company)、個人事業主(Sole Proprietorship)、支店、駐在員事務所のいずれかの形態をとることとなる。

投資許可証および法人登記の主な手続内容は以下のとおり[12]

 

手続

対象形態

内容

投資委員会への必要書類提出

個人事業主

申請書・事業計画書

パスポート

ビジネスビザまたは投資ビザ 等

有限責任会社

申請書・事業計画書

事業経歴(会社概要)

基本定款および付属定款の草案

パスポートおよびビザ(株主が個人の場合)

親会社に関する文書(設立証明書を含む)

親会社がエチオピアへの投資を決議した際の議事録

財務状況を証明する文書 等

支店

申請書・事業計画書

本籍国における法的に有効な法人設立認可証

代表者のパスポートおよび新会社用のビザ

財務状況を証明する文書 等

駐在員事務所

申請書・事業計画書

親会社の法的人格が記載されている文書

申請者が駐在員事務所代表者に任命されたことを示す取締役会決議または公式証明書(人事部からの公式文書等) 等

投資委員会での確認手続

有限責任会社のみ

商号の重複

基本定款と付属定款の認証

投資委員会から銀行口座開設のためのサポートレターを受領

国内銀行口座の開設、最低資本金の送金

銀行送金通知を投資委員会に提出

投資委員会への追加書類提出

有限責任会社のみ

認証済みオフィスリース契約書

納税識別番号(TIN)証明書を投資委員会

投資委員会発行の投資許可証と登記証明書を受領

エチオピア国外で発行されたすべての文書は、海外の公証人、エチオピア大使館、エチオピア外務省および(または)国内の公証人による認証を受けたものである必要がある。

なお、2021年に成立された新商法では、第2巻「商業の組織形態(Business Organizations)」に以下の7つの形態が規定されており、旧法にはない「一人会社(One person private limited company)」と「有限責任事業組合(Limited Liability Partnership: LLP)」が新たに導入されている。本稿発行時点では新商法はまだ施行前(大統領署名後、官報が発行され正式に施行)のようであり、これら新たな形態は直ちに採用できるものではないが、将来的にエチオピアに進出する際の選択肢となり得る。

【新商法における組織形態】

General Partnership(ジェネラル・パートナーシップ)

Limited Partnership(リミテッド・パートナーシップ)

Limited Liability Partnership(有限責任事業組合)

Joint Venture(合弁事業)

Share Company(株式会社(シェアカンパニー))

Private Limited Company(非公開有限会社)

One Person Private Limited Company(個人会社)

(3)土地に関する規制

土地の所有について、憲法上外国企業は土地を取得・所有することは認められていないが、「市街地リース法(Urban Land Lease Holding Proclamation No. 721/2011)」[13]に基づき、最長99年の借地権を得て土地を使用するこができる。都市部(urban center)[14]におけるリース期間は土地の使用目的に応じて規定されており、例えば住宅または研究・調査目的であれば最長99年間、アディスアベバでの工業(industry)目的では最長70年、アディスアベバでの商業目的は最長60年などと定められている(同法18条)。

 

土地の利用目的

最長リース期間

都市部全般

住宅、研究、調査、政府機関の事務所、慈善団体、宗教施設

99年

都市型農業(urban agriculture)

15年

アディスアベバ

教育、保健、文化・スポーツ

90年

工業

70年

商業、その他

60年

アディスアベバ以外の都市部

教育、保健、文化・スポーツ

99年

工業

80年

商業、その他

70年

(4)優遇制度

基本的な税金は下表[15]のとおりであり、奨励業種には法人税や関税等免除といった税制優遇措置も設けられている。

 

税金の種類

法人所得税

30%

売上高税(TOT)

課税対象:年間総売上高100万ブル以下のVAT対象外の事業

国内市場での物品供給、建築・トラクター等の技術供与:2%

サービス供給10%

付加価値税(VAT)

課税対象:年間総売上高100万ブル超の事業

15%

(輸出品と基本的サービスは免税)

関税

0%~35%

物品税

10%~100%

雇用による所得税

0%~35%

源泉徴収税

2%

輸出税

0%

(ただし原皮[16]は150%)

ロイヤルティ税

5%

配当税

10%

 

奨励業種やその他優先分野には、以下のような投資優遇措置が設けられている[17]

なお、2020年に「新投資規則」が制定された後も、投資優遇措置に関しては、「投資インセンティブおよび投資エリア規則(以下、「投資優遇措置規則」)」(2012年発行、2014年改定)[18]に規定された内容が継続して適用されることとなっている(投資規則21条)。

【所得税の免除】

対象となるセクターにおいて、新規に企業を設立した場合、または既存企業の規模拡大[19]を達成した場合、下表のとおり、最大10年間の法人所得税の免税を受けることができる(投資優遇措置規則5条1項、6条、別紙)。

さらに、製品・サービスの60%以上を輸出、または輸出業者に供給する場合は、下表に示す所得税免除期間が2年間延長となる(同規則7条、別紙)。

また、指定の低開発地域[20]で新たに企業を設立する場合には、下表に示す所得税免除期間満了後、追加で3年間の所得税30%免除措置が適用となる(同規則5条2項、別紙)。

主な所得税免税対象分野および免除期間

対象分野

免税期間(アディスアベバおよび周辺オロミア特別区)その他の地域はプラス1-2年間

食品製造・加工、飲料品(酒類含む)製造・加工

1-5年間

繊維、繊維製品製造

2-5年間

皮革、皮革製品

(仕上げ段階以前の皮革のなめしは免税対象外)

5年間

木材製品の製造

(木材の製材、木材半製品の組立ては免税対象外)

5年間

紙、紙製品製造

(印刷業は免税対象外)

1-5年間

化学品、基礎薬品、薬剤製造

2-5年間

ゴム、プラスチック製品製造

1-4年間

その他の非金属・鉱物製品製造

(粘土製品・セメント製品の製造は免税対象外)

(アディスアベバおよびオロミア特別区でのセメント、石灰、石膏の製造は免税対象外)

1-4年間

卑金属工業(鉱物採掘を除く)

3-5年間

金属製品工業(機械および設備を除く)

1年間または3年間

コンピュータ・電子工学・光学製品製造

2-4年間

電気製品、機械製造

2-5年間

車両・トレーラー・セミトレーラー製造

2-5年間

事務用・家庭用家具製造(陶磁器製を除く)、その他の製品(宝石、楽器、スポーツ用品、玩具等)

1年間

農業統合生産(Integrated manufacturing with agriculture)

4年間

農業

(アディスアベバおよびオロミア特別区での穀物・繊維作物・香辛料・薬用作物・多年生果実・多年生飲料作物(茶・コーヒー等)等の栽培は免税対象外)

2-3年間

(その他地域での多年生作物栽培は5-6年間)

畜産

(アディスアベバおよびオロミア特別区での野生動物の飼育、牛乳・鶏卵製品等の生産は免税対象外)

2年間または3年間

混合農業(家畜飼育+作物栽培)

3年間

林業

8年間

ICT

4年間

発電、送電、電力供給

4年間

 

【関税の免除】

対象となるセクターにおいて、新規企業の設立、または既存企業の規模拡大をする場合、事前申請により、商品生産・サービス提供に必要な資本財や、投資事業に必要な建設資材の輸入時の関税が免除となる(投資優遇措置規則13条)。

資本財・建築資材の輸入関税免税の対象セクター

上記の表に記載の分野(製造業、農業、ICT、発電・送電・電力供給)、観光、建設・建築、教育、保健医療、技術試験・分析、資本財リース、LPGガス・瀝青輸入

 

また、輸出業者に対する輸出関税の全額免除措置も設けられており、エチオピア国内で生産した製品は、原皮を除き、輸出税が免除される。

 

[1] 国連世界人口推計 2019 年 https://population.un.org/wpp/Download/Standard/Population/

[2] 世界銀行 https://data.worldbank.org/indicator/NY.GDP.MKTP.CD?locations=ET

[3] 世界銀行 https://data.worldbank.org/indicator/NY.GDP.PCAP.CD?locations=ET

[4] 世界銀行 https://data.worldbank.org/indicator/NY.GDP.MKTP.KD.ZG?locations=ET

[5] National Bank of Ethiopia (エチオピア国立銀行、NBE) “Annual Report 2019-2020” https://nbebank.com/wp-content/uploads/pdf/annualbulletin/Annual%20Report%202019-2020.pdf

[6] 外務省 海外進出日系企業拠点数調(2020年調査結果) https://www.mofa.go.jp/mofaj/ecm/ec/page22_003410.html

[7] 世界銀行 https://www.doingbusiness.org/en/reports/global-reports/doing-business-2020

[8] 世界銀行 https://www.doingbusiness.org/content/dam/doingBusiness/media/Profiles/Regional/DB2020/SSA.pdf

[9] JETRO「アフリカ進出日系企業実態調査(2020年度調査)」:アフリカ24か国の日系企業327社を対象とした調査 https://www.jetro.go.jp/world/reports/2020/01/a0ebbac802bb502b.html

[10] http://www.investethiopia.gov.et/images/Covid-19Response/Covid-19Resources/June-2/Investment-Proclamation-No.-1180_2020-Copy.pdf

[11] http://www.investethiopia.gov.et/images/pdf/Investment-Regulation-No.-4742020_09-08-2020_0001-2.pdf

[12] Ethiopian Investment Guide 2021 https://investethiopia.gov.et/index.php/news-resources/publications.html

[13] http://extwprlegs1.fao.org/docs/pdf/eth169468.pdf

[14] 同法における「都市部」は、市政を敷いている地域、または人口2,000人以上の地域で、労働力の50%以上が非農業活動に従事している地域を指す。

[15] https://investethiopia.gov.et/index.php/investment-process/tax-bracket.html

[16] これまでは皮革中間製品(”Semi-Processed Hides and Skins:ピックル皮、ウェットブルー、クラスト)にも5-20%の輸出税が課されていたが、2020年1月6日付通達において、皮革中間製品に対する輸出税は廃止されたため、現在は原皮(Raw Hides and Skins)にかかる150%の輸出税のみが残っている。

[17] https://investethiopia.gov.et/images/pdf/Investment_Regulations_No270-2012_of_Ethiopia.pdf

https://investethiopia.gov.et/images/pdf/Investment_(Amendment)_Regulation_No270-2012.pdf

https://investethiopia.gov.et/index.php/investment-process/incentive-package.html

[18] Investment Incentives and Investment Areas Reserved for Domestic Investors Council of Ministers Regulation No. 270/2012

[19] 既存企業の「拡張(Expansion)」または「アップグレード」は、投資法2条の定義に基づいており、生産能力・サービス提供能力を50%以上増加・向上させて既存企業の規模拡大、または新製品・サービスを既存企業の品目を100%以上増加させる場合を指す。

[20] a)ガンベラ、b)ベニシャルグル・グムズ、c)アファール(アワッシュ川の両岸から15キロ以内の範囲を除く)、d)ソマリ、e)オロミア州グジおよびボラナゾーン、f)南オモゾーン、セゲン地域(デラシェ、アマロ、コンソ、ブルジ)民族ゾーン、ベンチマジゾーン、シェカゾーン、ダワロゾーン、カッファゾーン、コンタおよびバスケト特別郡(南部諸民族州)

                                          以上

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info@oneasia.legal

 

2021年11月30日(火)8:38 AM

ラオスにおける村レベルの紛争解決についてのニュースレターを発行しました。

PDF版は以下からご確認下さい。

村レベルの紛争解決について

 


ラオスにおける村レベルの紛争解決について

                                     2021年11月30日
                              One Asia Lawyers ラオス事務所

1.背景

ラオスにおいては、紛争が生じたとき、裁判所での訴訟提起の前に、必ず当事者の管轄下にある村又は経済紛争解決センター(Economic Dispute Resolution Center)で調停手続を行う必要があります。調停において、和解合意に至らなかったことを証明しなければ、裁判所は事件を取り扱わない仕組みとなっています(民事訴訟法第170条)。

これまで村レベルの紛争解決方法について具体的に定めた法令はなく、ラオス政府は、2021年10月22日付で「村レベルの紛争解決に関する首相令」を発行し、11月26日に官報に掲載、15日後に施行されます。

今回は、村レベルの紛争解決方法の概要を実務と照らし合わせながら解説いたします。

2.取り扱う紛争の種類(第15条から22条)

村レベルの調停で取り扱うことができる紛争は以下の通りです。

ア)民事関係

家畜問題、相続問題、境界問題、土地使用権、商事関連以外の契約違反、村の運営に関する紛争、その他法律が定める私人間の問題など

イ)商事関係

小規模で解決が困難ではない商事に関連する問題。紛争金額が高額であっても、当事者が合意し、調停人に紛争解決の能力がある場合は扱うことが可能

ウ)家族関係

離婚以外の家族間の問題、夫婦の財産、家族内の借金、養育・扶養・養育・扶養費の問題、親子関係の問題など。ただし、ドメスティックバイオレンスについては、民法の規定に従う。

エ)環境関係

家畜の糞尿問題、ごみ問題、汚水の垂れ流しなど小規模で被害額が高くない紛争

オ)労働関係

事業体の中ではなく、家族内の労務問題。事業体の中の労働紛争については、村レベルの労働社会福祉支局がその解決を担う。ただし、村レベルに同支局がない場合は、村レベルの紛争解決チームが扱うことが可能

カ)刑事関係

財産の被害額が1,000,000キープ(約100ドル)以下の事件。ただし、強奪、強盗、常習的な犯罪又は累犯は除く。

身近な人からの傷害事件。ただし、女性と子供への暴力行為、60歳以上の人への被害、身体障害、常習的な行為、累犯は除く。

その他、名誉棄損、誹謗、侮辱、過失致死、姦通、身近な人による人権侵害、プライバシー侵害、住居侵入、個人情報の漏洩など

キ)青少年犯罪 

15歳未満の重犯罪、常習的又はグループ犯罪又は軽犯罪

15歳以上18歳未満で禁固刑3年以下の軽犯罪及び中犯罪

15歳以上18歳未満で刑事事件の要件を満たす、被害額が1,000,000キープ以下の犯罪。ただし、強奪、強盗、常習的な犯罪又は累犯は除く。

3. 調停に関与する者(第23条から27条)

調停に参加する関係者は以下の通り構成されています。

①当事者(当事者がラオス語を理解することができない場合は、通訳者が同席することも可能)

②第三者(紛争に関与する第三者で自身の権利と利益を守るために出席)

③当事者の家族や親せき

④招聘された者(ラオス国家建設戦線、女性同盟、青年同盟、有識者、少数民族の代表など)

4.調停の手続きについて(第28条から33条)

ア)訴状の提出

申立者が居住している村又は紛争が生じている村の紛争解決チームに対して訴状を提出します。訴状を書くことができない場合は、口頭で訴えることも可能です。口頭の場合は、紛争解決チームが内容を聞き取り、記録をとります。記録した内容を申立者に聞いてもらい、署名又は/及び拇印により、証拠とします。

イ)訴状の受け取り

紛争解決チームは、訴状を受け取った後、3日以内に相手方対して紛争の内容を説明します。相手方は、通知を受けて4日以内に自身の意見書を紛争解決チームへ送ります。この場合、ア)で述べたように、口頭でも構いません。その場合は、同様の手続きを行います。

ウ)訴状の検討

当事者からの訴えを受けてから3日以内に紛争解決チームは、生じている紛争に関する覚書を用意します。必要に応じて、村長や司法省支局の専門家など関連する機関から意見を求めます。精査の結果、調停が可能であると判断した場合、当事者へ伝え、調停の準備(期日、場所、召喚状、招聘状の作成など)をします。

実務的には、期日の前日に知らされることもあり、ラオス国内に当事者が居住していない場合は、日程を延長し、再設定してもらう必要があります。なお、延長申請自体は比較的、容易に認められています(第35条)。また、代理出席も認められています。

エ)調停

調停が始まると、はじめに申立者、次に相手方の順に意見を聞きます。その後、第三者、家族・親せきの順に意見を聞きます。そして、最後に招聘された者の意見を聞き、紛争解決チームは、法的な見解、常識的なアドバイス等をすることで、平和的な手段で和解、合意する方法を検討します。

オ)調停の効果

紛争解決の解決が、どのような結果であっても、調停調書を作成し、参加者全員の前で読み上げます。内容に間違いがないか確認をした後、参加者全員が署名・拇印をして証拠書類とします。調停調書は、ラオス語で作成されなければならず、当事者がコピーを1部ずつ保管します。

実務においては 調停調書は、手書きで作成されることがほとんどであり、内容が誤っていることもあるため、必ず署名前に弁護士等に確認してもらう必要があります。また、通常、調停が開かれる村の管理事務所には、コピー機などのIT機器は備えていない場合が多く、全員が署名済みの書面のコピーを受け取るだけでも、1時間以上待たされることがよくあります。

調停で当事者が合意したにも関わらず、紛争当事者が、この調停調書の条項にすべて従わない場合、調停チームが意見を調停調書にまとめ、当事者に対して紛争解決のために自身の権利を使用することをアドバイスします。また、調停で合意に至らなかった場合も、同様のアドバイスをします(第38条)。

5.調停チームについて(第41条)

調停チームは、村に常設しているチームではなく、村民により選出され、村レベルの司法省の事務所を通して村長の推薦により郡長や市長/都庁により承認を受けます。

調停チームは、調停人5人から成り、チーム長1人、副チーム長1人、メンバー3人より構成されます。必要であれば、調停時に、補助人をつけることも可能です。

調停人となれる要件は以下の通りです。

ア)ラオス国籍であること、その村に住所があり居住していること

イ)25歳以上であり、身心ともに健康であること

ウ)犯罪歴がないこと

エ)一定レベルの法律の知識を持っていること

オ)村民の見本となるような人であり、尊敬されていること。

調停人は、退職、移転、解任、死亡した場合に、その役目が終了となります。

なお、調停にかかる費用は1回につき、200,000キープ(約20ドル)を超えない額で、当事者が折半することと規定されています(第39条、40条)。

 

                     

以 上

本記事やご相談に関するご照会は以下までお願い致します。
yuto.yabumoto@oneasia.legal(藪本 雄登)
satomi.uchino@oneasia.legal (内野 里美)

2021年11月19日(金)9:17 PM

ラオスに所在する国際機関、大使館、領事館、及び外交官に対するVAT還付に関するガイドライン
についてのニュースレターを発行しました。

PDF版は以下からご確認下さい。

VAT還付に関するガイドライン

 


ラオスに所在する国際機関、大使館、領事館、及び外交官に対する

VAT還付に関するガイドライン

                                     2021年11月19日
                              One Asia Lawyers ラオス事務所


1. 背景
ラオスの付加価値税法(以下、VAT法)は、2018年6月に改正され、同年12月に施行されています。VAT法第25条4項及び26条5項において、ラオスに事務所を有する国際機関、大使館、領事館及び外交官は、還付請求の対象であり、国内で購入した商品・サービスにかかるVATは、還付を受けることが可能であると、明記されています。しかしながら、実際は、還付手続きに時間と手間がかかり、実務上の運用面において、大きく隔たりがありました。
 そのため、今回ラオス政府は、2021年8月30日付けで「ラオスに所在する国際機関、大使館、領事館、及び外交官に対するVATの還付に関するガイドライン(No.4083)」 (以下、ガイドライン)を発行、同年11月10日付けで官報に掲載、施行されています。
 本ニューズレターでは、還付請求の要件、還付を受けるために必要な書類等を中心に解説いたします。

2. 還付請求の要件について(ガイドライン第9条)
ラオスに事務所を有する国際機関、大使館、領事館及び外交官は、以下の要件を満たす場合、VATの還付を受けることができます。

ア) 外交特権を享受し、ラオス外務省から承認されていること
イ) 国際機関、ラオス外務省が発行したIDカード、外交旅券の所持していること又は書記官以上の職位を有する外交官及び領事館の職員であること
ウ) 財務省税務局が発行した納税者番号を保有していること(もしあれば)
エ) ラオス国内において、商品・サービスを提供するVAT登録事業者が発行したVATインボイスの内容について、「領収証に関する首相令」の規定に従って、商品・サービス名とその価格、VATの価格、売買者の署名・公印等について、すべて証拠書類として情報が揃っていること
オ) 商品・サービスの売買が事実であること
カ) 還付を受けるVATは、ラオス国内で商品・サービスを提供するVAT登録事業者から購入した際に発生したものであること

3. 還付請求に必要な書類について(ガイドライン第10条)
VATの還付請求には下記の書類が必要です。
ア) 国際機関、大使館、領事館及び外交官(家族を含む)からのVAT還付請求申請書
イ) VAT還付申請額が記載されている証拠書類、例えば、VATインボイス、売買契約書等
ウ) 外交官のIDカードのコピー又は個人で還付請求を申請する場合は、ラオス外務省儀典局発行の要請書

4.還付対象の商品及びサービス(ガイドライン第8条)
ラオスに所在する国際機関、大使館、領事館及び外交官に対してVATの還付の対象となっている商品・サービスは、以下の通りです。なお、国際機関、大使館、領事館等で働く還付対象となる人数によって、VATの還付が受けられる数量に制限がありますので、ご留意ください。

ア) 乗り物用ガソリン
イ) 不動産の建設資材、修繕資材及び機械
ウ) 不動産の建設、修繕サービス
エ) ラオス国内でVATを支払った商品及びサービス
オ) 事務所用文房具、機器
カ) 業務管理上必要な先端機器及び外交上必要な通信機器

 

 

                     

以 上

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