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2021年07月12日(月)9:01 PM

タイ・シンガポール間のリアルタイム送金システムの相互接続について報告いたします。

リアルタイム送金システムの相互接続について

 

 

 

タイ・シンガポール間のリアルタイム送金システムの相互接続について


                                    2021年7月12日
                              One Asia Lawyersタイ事務所

1 はじめに

2021年4月29日、タイ中央銀行とシンガポール金融管理局は、タイの「PromptPay」とシンガポールの「PayNow」のリアルタイムのデジタル送金システムの連携を開始したと発表した。これにより送金相手の電話番号さえわかれば、スマートフォンの銀行アプリを利用してたった数分でタイ・シンガポール間の送金が可能となり、世界でも初の試みとなる。

2「PromptPay」及び「Paynow」とは?

どちらも銀行口座に携帯電話番号を紐づけることにより、タイまたはシンガポール国内での送金を即座に可能とするデジタル送金システムであり、タイでは2016年6月の導入後、4,000万口座以上がPromptPayサービスに接続済と報告されている。利用希望者はそれぞれの国の提携銀行[1]にて「PromptPay」または「PayNow」の利用登録申請を行う必要があるが、登録が完了すれば送金時に受取人の氏名や銀行口座情報などを入力する必要はなくなる。

3 送金手数料・送金上限額

「PromptPay」を利用しタイからシンガポールに送金した場合の手数料は、2021年7月31日まで1件につき75THB、2021年8月1日以降は1件につき150THBとなっている。

また、シンガポールへの送金額上限は1日当たり1,000シンガポールドル(1日の送金額合計が上限以下であれば、送金回数に制限なし)、タイでの受け取り上限は1件当たり2万5,000バーツまで(複数の送金者から何度でも受け取り可能)と設定されているが、今後上限額は拡大していく見込みである。

4 同一名義口座への送金

タイ国籍保持者によるタイ国内の自身の口座とシンガポール国内の自身の口座間の送金は認められていないが、外国人についてはその旨規定されていない。そのため外国人に限っては、同サービスを利用し自己資金をタイ・シンガポール間で移動させることも可能であると考えられる。

5 さいごに

タイ中央銀行はシンガポールとの連携だけでなく、他のASEAN諸国とのデジタル決済システムの連携も強めている。カンボジア、ベトナム、日本、ラオスとの間では現在QRコードによる決済が可能で、インドネシア及びマレーシアも近いうちに連携が開始される予定となっている。現在タイ・シンガポール間の送金においてQRコードによる決済は導入されていないが、今後も引き続き動向を注視していく必要がある。

[1] 2021年4月29日にBOTが公表したQ&Aによると、本デジタル送金システムの利用が可能なタイ側の提携銀行はバンコク銀行、クルンタイ銀行、カシコン銀行、サイアム商業銀行、シンガポール側の提携銀行はDBS銀行、OCBC銀行、UOB銀行となっている。

以上 

〈注記〉
本資料に関し、以下の点ご了解ください。
・ 今後の政府発表や解釈の明確化にともない、本資料は変更となる可能性がございます。
・ 本資料の使用によって生じたいかなる損害についても当社は責任を負いません。


本記事やご相談に関するご照会は以下までお願い致します。
yuto.yabumoto@oneasia.legal(藪本 雄登)
miho.marsh@oneasia.legal (マーシュ美穂)

2021年07月12日(月)8:46 PM

ビットコインに関するタイ中央銀行の見解について(速報版)報告いたします。

ビットコインに関する速報版について

 

 

       ビットコインに関するタイ中央銀行の見解について(速報版)
                                    2021年7月12日
                              One Asia Lawyersタイ事務所
2021年6月9日にエルサルバドル議会でビットコイン法が可決、同国では9月7日よりビットコインが法定通貨となる可能性がある。
この点、タイ政府は、2021年7月8日にプレスリリース第49/2021号 において、タイ中央銀行はデジタル資産による決済等を求める声を認識しているものの、ビットコインはタイにおいて引き続き法定通貨として認められず、ビットコインで支払われる取引は物々交換とみなされ、投資家は保有するリスクを理解する必要がある旨の見解を示している。

 

以上 

〈注記〉
本資料に関し、以下の点ご了解ください。
・ 今後の政府発表や解釈の明確化にともない、本資料は変更となる可能性がございます。
・ 本資料の使用によって生じたいかなる損害についても当社は責任を負いません。


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miho.marsh@oneasia.legal (マーシュ美穂)

2021年05月30日(日)9:26 PM

タイにおける電子署名について報告いたします。

電子署名について

 

タイにおける電子署名について

2021年5月28日

One Asia Lawyersタイ事務所

  • 1.はじめに
  • 新型コロナウイルスの流行に伴い電子取引が進む中で、電子署名についてのお問合せを非常に多く受けています。タイにおける電子署名の要件及び留意点を以下の通り解説致します。
  • 2.タイ法上求められる要件
  • タイでは、2001年電子取引法[1]第26条1項で定める「信頼できる電子署名」の要件を満たした電子署名であれば、タイ法上有効であると解されています。
  • 同法第26条1項
  • (1) 作成された署名データが、使用される文脈の中で、署名者と紐づけられていること。

(2) 作成された署名データが、電子署名の作成時に、署名者の管理下にあったこと。

(3) 電子署名の作成後に行われた変更が検出可能であること。

(4) 情報の完全性を保証することが電子署名に求められる法的要件である場合、署名時以降にその情報に加えられた変更が検出可能であること。

上記の要件をどのように充足すれば良いのかは同法上、明文化されていませんが、電子取引開発機構(Electronic Transactions Development Agency, 以下「ETDA」)は別途ガイドライン23-2563号4.2.1条[2]において、電子署名を利用する場合の本人確認には、AAL2レベルを要するとされ、AAL2レベルについては、ガイドライン20-2561号2.2条[3]で以下の通り規定されています。

(1)Multi-factor authenticatorを利用する方法

例:銀行から配布されるOTP (ワンタイムパスワード) デバイスのようなものを利用し、適宜認証コードをデバイスから取得し、それをシステム内に入力する方法

(2)Single-factor authenticatorを利用する方法(2段階認証を要する)

例:ログイン画面でパスワードを入力し、さらに携帯電話に送信されたOTPを入力する方法

また、電子取引法では明文化されていませんが、ガイドライン23-2563号4.2.2条では「署名者が自身の署名行為について明確に意思を表示していることを認めるプロセスまたはその証拠を有していること」または「署名者自身が意思を表明した内容に対して電子署名を付すこと」と記されており、利用する電子署名がこれを満たす機能を有しているかについてご確認頂く必要があると考えます。

3.利用上の留意点

 電子署名を用いた電子契約を利用するにあたっては、以下について留意頂く必要があります。

(1)共同署名の可否

タイの会社の場合、複数の署名権限取締役の共同署名が必要であると登記されている場合には、複数の署名権限取締役による電子署名が必要となります。利用する電子署名サービスがこのような場合に対応できるかを確認頂く必要があります。

(2)会社印(カンパニーシール)の押印

タイでは、会社登記上、署名権限を有する取締役の署名だけでなく会社印も必要であると定められているケースが多く、その場合には、電子署名に加え会社印の押印も必要となります。

電子取引法上、会社印にも9条1項の規定が準用されるとの規定(9条3項)が存在するため、電子的な会社印の押印も有効となり得ると考えます。具体的には、会社印の印影データを電子文書に貼り付けることといった方法が考えられますが、利用する電子契約サービスがこのような場合に対応できるかを確認頂く必要があります。

(3)電子署名の信頼性と契約書の真正性

万が一電子契約の真正が争われた場合(例えば、売買契約の相手方企業がそのような契約をしてないと争ってきた場合)、契約が有効であると主張する者(つまり、御社)が、その契約書に付された双方当事者の電子署名が電子取引法26条に基づく「信頼できる電子署名」であることを立証できれば、 契約書に付された双方当事者の電子署名が有効であるものと推認され、その契約書が真正なものであることを強く裏付けることができます。 この場合、電子署名の真正についての立証責任が転換され、電子署名が無効であることを主張する相手方企業がその立証をすることとなります。

タイの裁判所で電子契約書の署名の真正について争いになった場合、裁判所に対し、利用した電子署名について技術的に説明を行う必要がありますが、電子署名の利用が進んでいないタイの現状に於いて、裁判所にその説明を行うことは骨が折れる作業になることが想定されます。

  • 4.電子署名を利用できないケース
  • 以下のケースにおいては、書面上に手書きの署名が求められており、電子署名の利用は認められていませんのでご留意下さい。
  • 不動産売買契約(民商法第456条)
  • 3年を超える不動産の賃貸借契約(民商法第538条)
  • 抵当権設定契約(民商法第714条)
  • 家族及び相続に関する取引(2006年電子取引法が適用されない民事および商取引の種類を定めた勅令)
  • 5.さいごに
  • 結論として、電子取引法第26条1項で定める要件を全て満たした電子署名はタイ法上真正なものと推認されますが、これらの要件のいずれかを満たせない場合でも、直ちに署名が無効と判断されるわけではありません。
  • しかしながら、タイ企業と電子署名サービスを利用して電子署名を用いた電子契約を利用するにあたっては日本国内で日本企業同士で行う場合よりもハードルが高いため、非常に重要な契約であり無効となるリスクも負いたくないと考える場合は、これまでどおり通常の書面での契約の締結を推奨致します。

[1] http://web.krisdika.go.th/data/outsitedata/outsite21/file/ELECTRONIC_TRANSACTIONS_ACT,B.E._2544.pdf

[2] ETDA Recommendation on ICT standard for Electronic Transactions:https://standard.etda.or.th/wp-content/uploads/2020/06/20200529-ER-E-Signature-Guideline-V08-36F.pdf

[3] https://standard.etda.or.th/wp-content/uploads/2019/02/20171204-ER-DigitalID-Authentication-V08-21F.pdf

 

以上 

〈注記〉
本資料に関し、以下の点ご了解ください。
・ 今後の政府発表や解釈の明確化にともない、本資料は変更となる可能性がございます。
・ 本資料の使用によって生じたいかなる損害についても当社は責任を負いません。


本記事やご相談に関するご照会は以下までお願い致します。

yuto.yabumoto@oneasia.legal(藪本 雄登)
masaki.fujiwara@oneasia.legal(藤原 正樹)
miho.marsh@oneasia.legal (マーシュ美穂)

2021年05月14日(金)8:16 PM

タイにおける不動産担保型ICOの概要について報告いたします。

不動産型ICOについて

 

タイにおける不動産担保型ICOの概要について

2021年5月14日

One Asia Lawyersタイ事務所

1.はじめに

2021年2月11日にThe Securities and Exchange Commission of Thailand(以下、「SEC」)からInitial Coin Offering (以下、「ICO」)に関する告示第5号[1](以下、(「本告示」)が発行され、3月1日から施行されています。

本告示の主な改正点として、不動産担保型ICOに関する新規則の追加が挙げられます。不動産担保型ICOは、不動産を担保としてICOを行い、その不動産を貸し出すことにより賃料収入などの収益を得ることを目的としています。タイの不動産担保型ICOは、資金調達方法及び利益分配方法の点で不動産投資信託(以下、「REIT」)に類似していますが、投資家保護の仕組みの点においてはREITと比べて十分に規制されていなかったことが改正の背景にあります。

本ニュースレターでは、不動産担保型トークン発行による資金調達の方法及び条件等の概要について解説致します。

[1] http://www.ratchakitcha.soc.go.th/DATA/PDF/2564/E/046/T_0036.PDF

2.不動産担保型ICOプロジェクトの要件

不動産担保型トークンの発行により資金調達を行う場合、対象となる不動産の要件として、施工が完了し、活用できる準備が整っている不動産で、差押または紛争等の対象物件となっていないこと[1]、プロジェクトの数や投資額の80%以上を占めるか、投資額合計で5億バーツ以上であること[2]等が定められています。

つまり、一棟のマンションや一軒家であってはならず、プロジェクト内のヴィラやコンドミニアムの総戸数の80%以上、またはプロジェクト投資額の80%以上もしくはプロジェクト投資額が合計5億バーツ以上でなければなりません。

[1] 本告示第32/2条(1)

[2] 本告示第32/2条(2)

 3.デジタルトークン発行者(以下、「発行者」)に求められる資格

発行者はSECのICOに関する2018年告示第1号[1](以下、「告示1号」)が定める以下の主な資格を満たす者でなければなりません。

  • ・タイ法に基づき設立された公開会社または非公開会社であること[2]
  • ・破産会社、破産法に基づき会社更生を申請中、または会社更生中の会社ではないこと[3]
  • ・取締役及び幹部がSECの規定する禁止事項及び告示1号第20条で規定する禁止事項に該当しないこと[4]
  • ・最新の財務諸表について、SECから承認を得た会計監査人による監査を受けていること[5]

これらに加え、不動産担保型トークンの発行者は、オペレーション体制、人事体制(資産管理責任者の設置を含む)、資産管理体制、利益相反防止体制の整備も要件に挙げられています[6]

[1] https://publish.sec.or.th/nrs/7695s.pdf

[2] 告示1号第号17条(1)

[3] 告示1号第号17条(2)

[4] 告示1号第号18条(2)及び第20条

[5] 告示1号第号18条(3)

[6] 本告示第32/2条(10)

 4.申請から許可取得までの流れ

ICOによる資金調達を希望する申請者は、まずICOポータルにプロジェクトの提案を行います。ICOポータルは、告示1号第16条~21条で定める規則に基づき当該プロジェクト及び申請者の1次審査を行います[1]。ICOポータルは、発行者とトークン化されるとされる不動産の両方についてデューデリジェンスを行います。

ICOポータルによる審査通過後、申請者は申請書等一式をSECに提出し[2]、全書類が揃ったと確認された時点で申請料金をSECに支払います[3]。ICOの申請料金は、IPOの場合の規定に準じると定められており[4]、30万バーツとなっています[5]

申請料金の受領後、SECは書類一式を確認し、気づいた点や疑問点について申請者に書面を発行します。申請者は指定された期間内に書面で回答します。当該プロセスは、SECが書類一式を受領してから60日以内に完了させなければなりません[6]。SECは、申請者からの回答受領後30日以内に、審査の結果を通知します[7]

[1] 告示1号第17条(7)

[2] 告示1号第22条

[3] 告示1号第23条

[4] 告示1号第54条

[5] SEC告示 Kor Mor 21/2560号

[6] 告示1号第24条(1)

[7] 告示1号第24条(2)

 5.許可取得後の主な実施事項

SECより発行許可を取得した者は、許可取得日から6ヵ月以内に、ICOポータルを通じてデジタルトークンを販売します(期限の30日以上前に延長申請することも可能)[1]。この6ヵ月以内に、文書または電子データ等で、ホワイトペーパーを公開します。ホワイトペーパーには、発行者の情報、資金調達目的、事業計画、リスク、及び販売方法等について記載し[2]、タイ語で作成する必要があります[3]

また、発行者は、信託開設契約を、遅くとも受託者(Trustee)への信託財産譲渡日までに締結します。受託者への信託財産の譲渡は、デジタルトークン販売終了後15日以内に実施する必要があります[4]

さらに、発行者はデジタルトークンの販売結果について、販売終了後15日以内にSECに報告する義務も有しています[5]

[1] 告示1号第25条及び27条

[2] 告示1号第36条

[3] 告示1号第38(1)条

[4] 本告示第32/6条

[5] 告示1号第32条

 6.信託の開設と受託者の役割

不動産担保型ICOの発行者は、これまで不動産所有権を保有するか、不動産所有権を保有するSpecific Purpose Vehicle(以下、「SPV」)の発行済み株式数の75%以上及び議決権総数の75%以上を保有する信託の開設を義務付けられていましたが、今回新たに不動産借地権が追加されています[1]

REITの場合、受託者は不動産を保有し、かつREITマネージャーにより当該不動産の管理も行います。他方、不動産担保型ICOの場合、受託者はREIT同様不動産を保有しますが、当該不動産の管理は行いません。不動産管理は発行者の役割[2]となっており、受託者は当該行為を監視する役割等を担っています[3]

[1] SEC告示 Kor Ror 4/2564号第2条

[2] 本告示第32/2 (10)条

[3] SEC告示5/2564号第8条

 7.ICOへの投資が認められる者

REITが制限なく小口投資家から資金調達が可能である一方、ICOは不動産担保型か否かに限らず、小口投資家からの投資額に上限が設定されています。SECによりデジタルトークンの購入が認められている投資家は以下の通りです[1]

  • 1)機関投資家
  • 2)大口投資家[2]
  • 例:純資産7千万バーツ以上(住居用の不動産を除く)、年収7百万バーツ以上(夫婦合わせて1千万バーツ以上)、または投資額2千5百万バーツ以上(預金を合わせて5千万バーツ以上)のいずれかに該当する個人。
  • 3)ベンチャーキャピタル、またはプライベートエクイティ
  • 4)上記以外の投資家(小口投資家)1件のICO当たりの投資額上限は30万バーツ以下、かつデジタルトークン発行者の資本金の4倍もしくは1件のICO当たりの調達額合計の70%のいずれか高い方を超えてはならない。

[1] 告示1号17条(3)

[2] SEC告示Kor Jor 4/2560号第5条(2)

8.さいごに

不動産担保型ICOによる不動産管理は発行者に義務付けられていることから、最も適した発行者は、必然的に、不動産管理経験を持つ不動産開発業者であると考えられます。実際、タイの不動産開発会社であるSCアセット、サンシリ、またアナンダ・デベロップメントがICOを検討し始めたという情報が3月3日付のバンコクポスト[1]で報じられています。実現すればタイのみならず、アジア発のICOによる資金調達になるため、今後の動向に注視して参ります。

[1] https://www.bangkokpost.com/business/2077219/developers-among-the-first-to-proffer-initial-coin-offerings

 

以上 

〈注記〉
本資料に関し、以下の点ご了解ください。
・ 今後の政府発表や解釈の明確化にともない、本資料は変更となる可能性がございます。
・ 本資料の使用によって生じたいかなる損害についても当社は責任を負いません。


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yuto.yabumoto@oneasia.legal(藪本 雄登)
miho.marsh@oneasia.legal (マーシュ美穂)

2021年05月10日(月)3:30 PM

タイ国 個人情報保護法(PDPA)の施行延期を定める勅令について報告いたします。

PDPAの施行延期を定める勅令について

 

タイ国 個人情報保護法(PDPA)の施行延期を定める勅令について

2021年5月10日

One Asia Lawyersタイ事務所

 

2021年6⽉1⽇に予定されていたタイ国個⼈情報保護法(PDPA)の施⾏を2022年5⽉ 31⽇まで再度1年間延期する旨の勅令が発⾏されました。
施⾏の再度の延⻑の理由としては、
1)PDPA が定める規則、⽅法、条件に従った運⽤が複雑で詳細であること、
2)同法が意図する通りに効果的に個⼈情報を保護するためには⾼度な技術の使⽤が求められること、
3)コロナウィルスが未だ収束せず、経済・社会に⼤きな影響を与えており、タイ全⼟、官⺠問わず、その運⽤準備が整っていないことなどがその理由として挙げられています。
この再度の延⻑期間中に、同意書のフォーマットや個⼈データの国外移転の適法化⽅法、その他の下位規則、ガイドラインが定められることが想定されます。
今後はこれらの情報を収集しつつ、これまで準備してきた PDPA 対応体制をアップデートし、来年の PDPA 施⾏に向けた準備を進めていく必要がございます。
当事務所も、PDPA に関連する情報を収集し随時発信して参ります。
なお、末尾にタイ語原⽂を添付しておりますので、ご参考までに参照下さい。。

 

以 上

 

〈注記〉
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2021年04月22日(木)9:59 AM

タイ民商法改正の勅令について-利息等について-について報告いたします。

タイ民商法改正の勅令について

 

タイ民商法改正の勅令について-利息等について-

2021年4月21日

One Asia Lawyersタイ事務所

「2564年民商法典の改正を定める勅令」が2021年4月9日に発布され、翌日10日に官報に掲載、4月11日より施行開始となっています。改正に至った背景として、新型コロナウイルスの感染拡大によって、国民の多くが困窮している状況を踏まえ、債務者が必要以上に高額の金利や利息に苦しまないよう、経済状況に応じた利率の早急な改定が必要であると判断されたためであると説明されています。

改正点は、主に以下の3点となります。

  • 1. 民商法第7条(利息)

これまで利息が発生する場合で、契約や法律により明確にその利率が定められていない場合は、年利7.5%が適用されていましたが、本勅令により、年利3%に変更となっています。改正後の利率は本勅令の施行開始日以降に支払期日が到来する場合の利息を算出する際に適用されますが、本勅令施行前の期間中の利息を算出する際には適用されません。つまり、4月10日までに支払い期日が到来した場合の利息には年利7.5%が適用され、4月11日以降に支払期日が到来する場合の利息には年利3%が適用されます。なお、今後も3年毎に財務省により見直しが行われることが明示されています。

  • 2.民商法第224条(遅延利息)

これまで遅延利息は年利7.5%と定められていましたが、本勅令により、同法第7条に基づき定められた利率+年利2%に変更となりました(ただし、契約や法律に基づきこれ以上の利息を請求できる場合は、それに従うと規定されています)。改正後の利率は本勅令の施行開始日以降に支払期日が到来する場合の遅延利息を算出する際に適用されますが、本勅令施行前の期間中の遅延利息を算出する際には適用されません。つまり、4月10日までに支払い期日が到来した場合の遅延利息には年利7.5%が適用され、4月11日以降に支払期日が到来する場合の遅延利息には同法第7条に基づき定められた利率+年利2%が適用されます。

  • 3.民商法第224/1条(遅延利息の算出方法)

同条は、今回の改正により新たに加えられ、本勅令の施行開始日以降に支払期日が到来する場合の遅延利息を算出する際に適用されます。これまで支払を遅延した際、支払いを遅延した分割支払金だけでなく、今後支払いが予定されている分割支払金の合計を元本として遅延利息を算出すると定めた契約が多く見受けられましたが、4月11日以降は支払いを遅延した分割支払金の元本に対してのみ遅延利息の請求が認められるため注意が必要です。

<民商法第224/1条 参考日本語訳>

分割払いで債務返済を行う債務者が、ある分割支払金の支払を遅延した場合、債権者は、当該分割支払金の元本に対してのみ、支払遅延期間の利息を請求することができる。前項と矛盾する合意は、無効とする。

 

以 上

〈注記〉
本資料に関し、以下の点ご了解ください。
・ 今後の政府発表や解釈の明確化にともない、本資料は変更となる可能性がございます。
・ 本資料の使用によって生じたいかなる損害についても当社は責任を負いません。

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miho.marsh@oneasia.legal (マーシュ 美穂)


2021年01月26日(火)9:43 AM

タイにおける遅延損害金に係る規則の改定について報告いたします。

遅延損害金に関するアップデート

タイにおける遅延損害金に係る規則の改定

2021年1月26日

One Asia Lawyersタイ事務所

2020年10月28日、タイ中央銀行は遅延損害金の計算方法及び弁済の充当に関する告示第For Kor Ngor. Wor. 245/2563号(以下、「告示」)を発行し、金融機関など金融サービス事業者に適用される遅延損害金に係る規則が改定されました。改定の目的として、中銀ニュース第74/2563号では、①高額な遅延損害金により債務者が弁済できず、システム上での債務残高だけが増加していく仕組みを改定すること、②裁判所での破産手続きを減らすこと、③不良債権の発生を抑えること、④意図せず支払いを遅延してしまった債務者が容易に弁済できるよう支援すること等が挙げられています。告示の概要は以下の通りです。

1.遅延損害金の利率(施行開始日:202141日)

 これまで分割払いやリボ払いの際の遅延損害金の利率については金融サービス事業者が独自に設定することが認められていましたが、告示により、金銭消費貸借契約上の利息の利率に3%以上、上乗せしてはならない、との内容に改定されました。つまり、金銭消費貸借契約上の利息の利率が8%と設定されている場合、遅延損害金の利率は11%以下としなければなりません(契約上の利率が9%だった場合は、遅延損害金の利率は12%以下)。

2.遅延損害金の対象範囲(施行開始日:202141日)

これまでは金融サービス事業者が遅延損害金を計算する際、まだ支払期限に到達していない、つまり、まだ支払遅滞に至っていない債務全額が算定対象に含められ、債務者は一度の支払遅滞で高額な遅延損害金が請求されていましたが、告示により、支払が遅滞している債務(元本)だけを算定対象とするよう改定されました。

 ※図はPDFをご覧ください。

3.弁済時の充当方法(施行開始日:202171日)

 これまで未払債務の一部について弁済がなされた場合、未払債務にかかる全ての遅延損害金及び全ての利息から先に充当され、元本に対する充当は後回しとなっていましたが、告示により、最も長く支払遅滞となっている債務(遅延損害金、利息、元本の順)から先に充当されることになりました。

※図はPDFをご覧ください。

同告示は貸主が金融機関、特別金融機関、ノンバンクの個人向けローン事業者・ナノファイナンス事業者、リース事業者、ハイヤーパーチェス事業者、及び資産管理会社等にのみ適用され、一般の企業が貸付を行う場合には適用されません。

また、上述した1 から3は、告示が定める最低限の基準であって、遅延損害金を請求しない、告示より低い利率を設定する、又は費用からではなく元本から充当するなど、債務者により有利な規則を定めることも可能となっています。

なお、タイ中央銀行は、新型コロナウイルスの影響で経済的に困窮する債務者数が増加傾向にある現状を踏まえて、上述した中銀ニュースの中で、施行開始日前に発生した遅延損害金についても必要に応じて利息を緩和、又は免除を考慮するよう金融サービス事業者に対し呼びかけています。

以 上

 

〈注記〉
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・ 今後の政府発表や解釈の明確化にともない、本資料は変更となる可能性がございます。
・ 本資料の使用によって生じたいかなる損害についても当社は責任を負いません。

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2020年09月23日(水)3:18 PM

タイにおけるアルコール飲料の広告、宣伝及び販売規制について報告いたします。

PDF版は以下からご確認下さい。

アルコール飲料の広告、宣伝及び販売規制について

 

タイにおけるアルコール飲料の広告、宣伝及び販売規制について

 

2020年9月21日

One Asia Lawyersタイ事務所

 

首相府は2020年9月8日、アルコール飲料の購入者の年齢や販売時間を厳格に取り締まる目的で、電子的手段を通じたアルコール飲料の販売を禁止する告示を発出しました。本ニュースレターでは同告示の概要も含めた現在のタイにおけるアルコール飲料の広告、宣伝及び販売規制を定める法令について、以下の通り解説致します。

 

1 アルコール飲料管理法

タイではアルコール飲料に関する活動を規制する目的で、2008年にAlcoholic Beverage Control Act, B.E. 2551(以下、「アルコール飲料管理法」)が制定されています。同法第30条においてアルコール飲料の販売方法が、同法32条においてアルコール飲料の広告及び宣伝方法がそれぞれ規制されています。

アルコール飲料管理法第30条(参考日本語訳)

以下の手段または形態でアルコール飲料を販売してはならない。

  • (1)自動販売機の使用
  • (2)移動販売
  • (3)販売促進のための割引
  • (4)競技やパフォーマンスに出席する権利の付与または提供、サービスあるいは賞品の付与、またはアルコール飲料の購入者あるいはアルコール飲料に関連する包装、ラベル、その他の物を持参した者に対する、引き換えあるいは取引するような形での特典の付与
  • (5)アルコール飲料、その他の商品、あるいはその他のサービスの配布、おまけの付与、提供または交換、サンプルとしてのアルコール飲料の配布、人々を飲酒するよう唆す行為、またはアルコール飲料の購入を直接的または間接的に強いる方法で販売条件を設定する行為
  • (6)委員会の推薦のもとで大臣が告示で定めたその他の手段や形態

 

タイの街中で目にする機会の多い「Buy One Get One Free(1つ注文すればもう1つは無料)」のプロモーションは、厳格にいえば同法第30条(3)に該当し、また「飲み放題プラン」も同法同条(5)で飲酒を唆す行為に該当するため禁止されると考えられます。

 アルコール飲料管理法第32条(参考日本語訳)

特性を表示する、または直接的あるいは間接的に飲酒を唆すようなアルコール飲料の広告、アルコール飲料の名称または商標の表示を禁止する。

全てのアルコール飲料の製造会社による広告または広報活動は、情報、ニュース、及び社会を築くための知識の提供に限り可能とする。この際、商品の写真またはアルコール飲料のパッケージの表示は認められない。ただし、アルコール飲料のシンボルまたはアルコール飲料製造会社のシンボルのみ省令の定めに従い表示が認められる。

第1段及び第2段の規定は、タイ王国の国外で作成された広告には適用されない。

 

商品の特性を表示したり、飲酒を唆したりするような広告及び宣伝だけでなく、レストランのメニュー上でのアルコール飲料を想起させる写真またはシンボルの掲載についても同法第32条に該当、禁止され、後述する通り実際に罰則を受けた事例があります。

また、「広告」とは同法第3条において商業目的であることが明記されていますが、新聞報道等によれば、近年、個人がSNS上で友人を飲み会へ招待したり、ビールのテイスティング後にレビューをしたりする形で投稿したことを理由に摘発されている事例があり、同法第32条に基づき禁止される行為が条文上曖昧です。

アルコール飲料管理法第3条(参考日本語訳)

「広告」とは、商業目的で、マーケティングを含む、人々に対する情報の周知、伝達行為を意味する。

 

上述したアルコール飲料管理法第30条及び第32条に違反した場合、それぞれ以下の通り罰則の対象となります。

アルコール飲料管理法第41条(参考日本語訳)

同法第30条(2)(3)(4)(5)または(6)に違反した場合、6か月以下の懲役、1万バーツ以下の罰金、または併科とする。

 

アルコール飲料管理法第43条(参考日本語訳)

同法第32条に違反した場合、1年以下の懲役、50万バーツ以下の罰金、または併科とする。

第1段落で定める罰則に加え、違反を犯している期間に渡り、違反者に対し1日当たり5万バーツ以下の罰金を当該違反行為が是正されるまで科す。

 

2 摘発事例

<レストランのメニュー掲載の事例>

2015年3月24日、チャオプラヤ沿いアジアティーク内のレストランが、メニューにビールを想起させる写真を掲載していたためアルコール委員会が訴訟提起した件で、裁判所は飲酒を唆す行為であると認定し、違反期間合計220日(2014年7月30日から2015年3月6日)に対し、合計46万バーツの罰金の支払いを命じました。本件はレストランのメニューに掲載したアルコールの写真がアルコール飲料管理法第32条の違反であると認定され訴訟[i]まで進んだ初めての事例として当時、話題になりました。判決内容については公開されていませんが、レストランのオーナーによるとメニュー上に掲載されたグラス入りのビールの写真にはビールの銘柄や製造会社のシンボル等は一切表示されていなかったにも関わらず、黄色い液体と白い泡が入ったグラスの写真はビールを想起させるシンボルであると認定され、間接的に飲酒を唆す行為に該当すると判示されたとオーナー自身がインターネット上にコメント[ii]しています。

 

SNSへの投稿の事例>

2020年6月25日のマティチョン紙[iii]によれば、フェイスブックの個人ページ上にビールの写真とメッセージを掲載した女性がタイ保健省疾病管理局アルコール飲料管理委員会に出頭を命じられたと報じています。タイでは数年前から個人のSNS上でのアルコール飲料に関する投稿を取り締まる事例がたびたび見受けられます。アルコール管理法第32条が定める「広告」とは、同法第3条で定義される「商業目的のための」行為であると解されているにもかかわらず、個人の趣味や娯楽の範囲内でアルコール飲料のロゴやマークが表示された写真を掲載し、かつ、その特性を謳ったり飲酒を唆すような記述をした場合は、個人であってもアルコール飲料管理法第32条違反を理由に摘発されているようです。

 

3 電子的手段によるアルコール飲料の販売規制

2020年9月8日に発出された電子的手段を通じたアルコール飲料の販売を禁止する告示は、施行開始日である2020年12月8日より、販売者と消費者が物理的に会うことなく電子的手段によりアルコール飲料を販売する行為等が禁じられると規定されています。例えば、自宅にいる消費者に対して販売者がGrab Foodのアプリやスーパーのウェブサイト等を介しアルコール飲料を販売する行為等が該当し禁止されると考えられますが、同告示上「電子的手段」の定義が明確に規定されておらず、どのような機能を有したシステムが該当するのか、機能を問わずインターネットを介するシステムは全て該当するのか否か等について、今後さらにガイドライン等が発行されると考えられています。

電子的手段を通じたアルコール飲料の販売を禁止する告示 日本語参考訳

第1条 電子的手段を通じ、購入を勧めたり提案したりする形で、消費者に対し直接、アルコール飲料またはアルコール飲料販売に関するサービスを販売する方法、または電子的手段により情報を伝達し、販売者と消費者が直接会わずに売買を可能とするようなアルコール飲料販売に関するマーケティングもしくはサービスを通じて、消費者に対し直接、商品もしくはサービスを販売する方法により、アルコール飲料を販売する行為を禁じる。

第2条 本告示は、店頭、レストラン、もしくはアルコール飲料サービス提供場所において電子的手段によりアルコール飲料の売買及び支払いが行われた場合は適用されない。

第3条 本告示は官報掲載から90日後に施行開始とする。

 

 

4 今後の対応                                                                              

消費者や事業者の間ではアルコール飲料管理法第32条及び電子的手段を通じたアルコール飲料の販売を禁止する告示に反対する声が多くあがっていますが、政府の規制は今後もより一層厳格になっていくと予想されており、禁止対象とされる行為の解釈が今後のガイドライン等で明確になるまで、アルコール飲料の販売及びマーケティング活動には十分注意する必要があります。

以 上

[i] 訴訟番号第อ3937/2557号

[ii] https://www.facebook.com/watch/live/?v=637830840493383&ref=watch_permalink

[iii] https://www.matichon.co.th/social/news_2242205

 

〈注記〉
本資料に関し、以下の点ご了解ください。
・ 今後の政府発表や解釈の明確化にともない、本資料は変更となる可能性がございます。
・ 本資料の使用によって生じたいかなる損害についても当社は責任を負いません。


本記事やご相談に関するご照会は以下までお願い致します。
yuto.yabumoto@oneasia.legal(藪本 雄登)

miho.marsh@oneasia.legal (マーシュ美穂)



 

 

2020年07月31日(金)2:24 PM

タイにおける労働裁判について報告いたします。

労働裁判について

 

タイにおける労働裁判について


                                  2020年7月31日
                             One Asia Lawyersタイ事務所
Covid-19の影響により、経営状況が悪化したことから、最近、少し強引な手法で解雇や減給等が強行される事例を目にしており、その結果、労働訴訟に関するご相談を受けることが増加しております。タイでの労働裁判所への訴訟提起は、訴訟費用が無料であり、休日でも裁判が可能なことから、労働者にとって比較的容易に手続きできるよう設計されています。そのため、雇用者は労働法令を遵守し、労働者の訴訟提起の要因となりうる事案を回避することが重要ですが、ある日突然、会社に訴状が届くことも珍しくありません。本ニュースレターでは、不当解雇を理由とする労働裁判を例に、そのプロセスと雇用者側の検討しておくべき事項について以下の通り解説致します。
1 労働者の権利
まず、前提として、労働者が労働問題に関する申立てを行う手段として、以下の3つが挙げられます。
(1) 労働者保護法第123条iに基づく労働検査官への申立て
(2) 労働関係法第124条iiに基づく労働関係委員会への申立て
(3) 労働裁判所設置・労働裁判法第8条iiiに基づく労働裁判所への提訴


2 労働者保護法第123条 に基づく労働検査官への申立て
労働者が労働者保護法に基づき労働検査官に申立てを行う場合、労働者保護福祉局長が定める様式の申立書「KorRor.7(คร.7)」を提出します。その後、労働検査官による審理が行われ、労働者が同法に基づき金銭を受け取る権利があると判断された場合、同法第124条に基づき、労働検査官が支払命令を発出します。同命令に対し不服がある場合、雇用者は同命令を知った日から30日以内に裁判所に訴訟を提起することが可能となっています(同法125条1項)。ただし、雇用者は上記訴訟を提起するにあたり、上記命令により支払いが命じられた金額を裁判所に供託する必要があります(同法125条3項)。雇用者及び労働者から指定
された期日内に裁判所に訴訟提起されなかった場合、労働検査官の命令は最終命令となります(同法125条2項)。
雇用者が労働検査官の命令を知った日から30日以内に支払いが行われない場合、同法第151条第2項に従い、使用者は懲役1年以下、罰金20,000バーツ以下、またはその両方を含む刑事罰が科せられますので、留意が必要です。
<労働者保護法に基づく申立ての流れ>

※図はPDF本文をご確認ください。


3 労働関係法第124条 に基づく労働関係委員会への申立て
被雇用者の労働組合員としての活動を雇用者が不当に妨げるような行為は、労働関係法第121条iv、122条v、または123条viに違反する行為であり、労働者は当該違反があった日から60日以内に労働関係委員会に申立てることができます。労働者が申立てを行った場合、労働者関係法125条に従い、労働関係委員会による審理が行われ90日以内に命令を発出します。同命令に対し不服がある場合、命令が発出された日から15日以内、もしくは命令で指定された期日までに労働関係委員会に異議を申し立てることが可能となっています。当該異議申立に対する労働関係委員会の決定に不服がある場合、労働裁判法第8条(4)に基づき労働裁判所への異議申し立てを行うことが可能となります。同法第121条、122条、または123条に違反した雇用者は、労働者関係法158条及び159条に従い、懲役6ヶ月以下、罰金刑は10,000バーツ以下、またはその両方を含む刑事罰が課せられます。
<労働関係法に基づく申立ての流れ>
※図はPDF本文をご確認ください。


4 労働裁判所設置・労働裁判法第8条 に基づく労働裁判所への提訴
タイでの労働裁判については、労働裁判所設置・労働裁判法(以下、「労働裁判法」)で定められています。労働裁判所への訴訟提起は、労働者保護法及び労働関係法などで必要な手続きが規定されている場合、その手続きを経た場合にのみ、労働裁判所への手続きへと進めることができます(労働裁判法第8条2項)。したがって、労働者が解雇についてだけ争いたい場合は、直接労働裁判所に訴訟提起することができますが、解雇補償金や賃金の未払いなど労働者保護法に基づく金銭の支払いを受ける権利について争いたい場合は、上記の労働者保護法123条 に基づく労働検査官への申立てをまず行う必要があり、いきなり労働裁判所に訴訟提起することはできません。
労働裁判所への訴訟提起は、口頭でも可能(同法第35条)で、訴訟費用も無料(同法第27条)、休日でも裁判が可能(同法第28条)というように労働者にとって比較的容易かつ有利に手続きできるように設計されています。審理においては裁判所に提出された証拠だけでなく、労働条件、生活費、労働者の困苦、賃金水準、同種の事業で働く労働者の権利と利益、雇用者の事業の状況や経済社会状況も考慮されます(同法第48条)。
タイの労働裁判では、通常の審理期日前に和解のための調停期日が設定されます。被告である雇用者は、訴状を受け取った後、裁判所からの呼出状において設定された調停期日までに答弁書を提出する必要があります。なお、事前に手続きすれば期日の延長も可能です。
答弁書では主に、訴状での原告の主張に対し反論を行うため、不当解雇における損害賠償請求訴訟であれば、解雇がいかに正当であったかを主張・立証します。タイの裁判は日本での裁判と異なり、主張書面を提出できる機会は非常に限られていますので、この答弁書で雇用者の主張をほぼ主張し尽くす必要があります。
また、答弁書の提出に加え、類似の事件に関する過去の判例において賃金の何か月分の損害賠償が認容されているかを調査し、調停での和解案を提示する場合の目安として認識しておくことも重要です。調停は、訴訟開始後から判決言渡し前までの間いつでも可能となっています(同法第38条及び第43条)。もっとも、調停において和解できない場合、労働裁判所は、争点と双方当事者の主張を記録し、証人尋問の期日を定めます(同法第39条)。当事者は証人尋問期日の7日前までに証拠リストと証拠を提出します(民事訴訟法第88条)。証人尋問期日における証人尋問手続きでは、主として労働裁判所が尋問を行い、当事者またはその代理人弁護士は労働裁判所の許可を得て尋問を行います(同法第45条2項)。必要な証人尋問が終了したとき、審理は終了したものとみなされ、当事者はその審理終了日に口頭で最終陳述をすることができます。そして、労働裁判所はこの審理終了日から3日以内に判決または命令を言い渡します(同法第50条1項)。
労働裁判所での解雇に関する判決は、労働者を解雇時と同等の賃金で復職させるか、または従業員と会社が協力して業務を遂行できないと裁判所が判断すれば損害賠償金の支払いを命じるかのどちらかになります(同法第49条)。
労働裁判所の判決に不服のある当事者は、判決の言い渡し日から15日以内に最高裁判所に法律的な面についてのみ不服を申し立てることができます(同法54条1項)。なお、この不服申立をしても労働裁判所の判決による執行は停止されず、別途執行停止の申立については、判決を言い渡した労働裁判所に行う必要があります(同法55条)。
<労働裁判所での訴訟の流れ>
※図はPDF本文をご確認ください。


以上、タイにおける労働紛争解決制度の概要とプロセスになりますが、比較的、労働者にとって有利な設計になっておりますので、基本的な労働法の知識を十分に押えた上、労働問題を生じさせないような予防的な対応を慎重に取っていくことが肝要だと考えます。
                                          以 上
〈注記〉
本資料に関し、以下の点ご了解ください。
・ 本資料は2020年7月31日時点の情報に基づき作成しています。
・ 今後の政府発表や解釈の明確化にともない、本資料は変更となる可能性がございます。
・ 本資料の使用によって生じたいかなる損害についても当社は責任を負いません。
以上

本記事やご相談に関するご照会は以下までお願い致します。
yuto.yabumoto@oneasia.legal(藪本 雄登)
miho.marsh@oneasia.legal (マーシュ美穂)
i 労働者保護法第123条
被雇用者が本法令に基づき金銭を受け取ることのできる権利に関して、雇用者が違反した、または履行せず、被雇用者が本法令に基づき担当官に執行を望む場合は、被雇用者の勤務地を管轄する、または局長の定めに従った雇用者の登記住所の労働検査官に対し、被雇用者は申立書を提出する権利を有する。
本法令に基づく金銭受け取りの権利に関連し、被雇用者が死亡した場合は、その法定相続人が労働検査官に申立書を提出する権利を有する。
ii 労働関係法第124条
第121条、第122条または第123条に違反した場合、その違反の被害者は、違反があった日から60日以内に労働関係委員会に対し違反者を訴えることができる。
iii労働裁判法8条
労働裁判所は以下の件に関し、事件を審判し、命令する権限を有する。
(1) 雇用契約、もしくは雇用条件に関する合意に基づく権利、もしくは義務に係る紛争事件。
(2) 労働者保護法、労働関係法、国営企業労働関係法、職業紹介・求職者保護法、社会保険法、または(労働者災害)補償金法に基づく権利または義務に係る紛争事件。
(3) 労働者保護法、労働関係法、または国営企業労働関係法に基づき裁判所を通じた権利を行使しなければならない場合。
(4) 労働保護法に基づく担当官の決定、労働関係法に基づく労働関係委員会もしくは労働大臣の決定、国営企業労働関係法に基づく国営企業労働関係委員会もしくは労働大臣の決定、社会保険法に基づく異議申立委員会の決定、または(労働者災害)補償金法に基づく補償金基金委員会の決定に対する異議申し立て。
(5) 労働紛争もしくは雇用契約に基づく労働に関し、雇用者と被雇用者間の違約を事由に生じた事件。この場合、雇用を通じた労働によって生じた被雇用者と被雇用者間の違約事由も含む。
(6) 労働関係法、国営企業労働関係法、または職業紹介・求職者保護法に基づき労働大臣が労働裁判所に判定を求めた労働紛争。
(7) 法律が労働裁判所の権限と規定した事件。
第一段に基づく事件は、労働者保護法、労働関係法、国営企業労働関係法、職業紹介・求職者保護法、社会保険法、または(労働者災害)補償金法が担当官に対する申立て、手順及び方法による執行を規定している場合、当該法律が定めた手順及び方法をとった時、労働裁判所での手続を進めることができる。
iv 労働関係法121条
雇用者の以下の行為を禁ずる。
(1) 被雇用者、被雇用者代表、労働組合委員または労働連合委員に対し、被雇用者または労働組合が集会した行為、申し立てた行為、要求を提出した行為、調停もしくは訴訟を提起した行為、労働者保護法に基づく担当官、労働争議調停官、労働争議裁定人、労働関係委員、もし
くは労働裁判所に対し証人となった行為、または、これらの行為をしようとしていることを理由に解雇する、または勤務の継続を不可能とさせる何らかの行為。
(2) 被雇用者が労働組合の組合員であることを理由にその被雇用者を解雇する、または勤務の継続を不可能とさせる何らかの行為。
(3) 被雇用者が労働組合の組合員になることを妨げる、もしくは組合を退会させる行為、または被雇用者を組合員として申請させない、申請を受理しない、もしくは組合を退会させるために、被雇用者または労働組合の担当者に対し金銭を与える、もしくは金銭を与えることに合意する行為。
(4) 労働組合または労働連合の活動を妨げる行為、または被雇用者が労働組合員であることの権利を行使することを妨げる行為。
(5) 法律に基づく権限なしに、労働組合または労働連合の活動に干渉する行為。
v 労働関係法122条
いかなる者であっても以下の行為を禁ずる。
(1) 強制または直接・間接的な脅迫により被雇用者を労働組合に加入させる、または労働組合を退会させる行為。
(2) 雇用者に第121条に基づく違反をさせる何らかの行為。
vi 労働関係法123条
以下を除き、労働協約または裁定が施行されるまでの間、雇用者が当該要求に関係する被雇用者、被雇用者代表、労働組合の委員もしくは小委員もしくは組合員、または労働連合の委員もしくは小委員を解雇することを禁じる。
(1) 雇用者に対し意図的に職務上の不正行為を働いた、または刑事上の違法行為をなした場合。
(2) 故意に雇用者に損害を与えた場合。
(3) 雇用者が文書で警告したにもかかわらず、規定、規則、雇用者の合法的な命令に違反した場合。ただし重大な違反の場合は、使用者の警告は不要とする。この場合、その規定、規則、または命令は当該者の要求に関する手続きを妨害するために出されたものであってはならない。
(4) 正当な事由なく3日間連続して職務を放棄した場合。
(5) 労働協約または裁定に違反するよう教唆、支援、または説得する何らかの行為を行った場合。

2020年07月01日(水)3:33 PM

タイにおけるMRO規制について報告いたします。

MRO規制について

 

タイにおける MRO 事業に関する概要とアップデート

2020 年 6 ⽉ 30 ⽇
One Asia Lawyers タイ事務所

2016 年にプラユット政権が発表したタイの 20 カ年国家戦略の中核となる「タイランド 4.0」
は、外国企業の誘致を通じて先進技術を導⼊し、産業構造の⾼度化と 20 年以内に先進国⼊
りの実現を⽬指すために掲げられたビジョンですが、その投資対象地域として指定されてい
るのが、チョンブリ県、ラヨーン県、そしてチャチュンサオ県の3県から成る EEC
(Eastern Economic Corridor: 東部経済回廊)です。
2018 年 5 ⽉には EEC 開発法iが施⾏され、EEC 政策委員会は EEC への投資において特に重
要とみなされる 12 のターゲット産業iiなどに対し、BOI の恩典を超えた優遇措置の決定権限
が与えられています。その中でもラヨーン県に位置するウタパオ空港での MRO 事業はEEC
開発計画の中でも⽬⽟プロジェクトで、第 1 期に 63 億バーツ(約 229 億円)iiiを投じ 210 ラ
イの広⼤な敷地で開発が予定されています。

1 MRO 事業とは
MRO とは、M(整備:Maintenance)、R(Repair:補修)、O(Overhaul:オーバーホー
ル)を指し、MRO 事業とは、⼀般的に航空機やその装備品に関連する整備や補修事業のこ
とを意味します。
今後、短距離の移動に航空会社を利⽤する客が増え、航空機利⽤客数は急成⻑すると⾔われ
ていますが、利⽤客数の増加とともに必要とされる航空機台数の増加も⾒込まれています。
新型コロナウイルスの影響が⼤きく⽣じる可能性が⾼いですが、アジア太平洋地域における
航空機台数は、Oliver Wyman 社の調査によれば、今後 10 年で現在の 7,786 機から 13,838
機に、また、世界市場における占有率も 17%から 35%に増加、これに伴い MRO サービス
の需要が⼤幅に拡⼤すると予想されています。
現時点でアセアン地域において MRO 事業の環境が整備されているのはシンガポールとマレ
ーシアの 2 か国のみとなっており、タイはアセアン No.1 のみならず、世界の MRO ハブを
⽬指し、優先的にウタパオ空港の MRO センター開発プロジェクトを進めています。

2 エアバス社の撤退
エアバス社(Airbus S.A.S)は 2018 年よりタイ国際航空との合弁事業による MRO センター
開発プロジェクトへの参⼊を試みていましたが、2020 年 4 ⽉ 20 ⽇に事実上、タイにおける
同プロジェクトから撤退したことが⼤々的に報じられましたiv。その後、バンコクエアウェ
イズ(Bangkok Airways PCL)、BTS グループ(BTS Group Holdings PCL)、及びゼネコ
ン⼤⼿のシノタイ(Sino Thai Engineering and Construction PCL)で組織されるBBSジョ
イントベンチャーが、MRO センター開発プロジェクトを含む東部航空都市開発事業を
2,900 億バーツで落札v、6 ⽉ 2 ⽇の閣議で承認されましたが、当該事業に MRO 施設や航空
訓練施設については含まれていません。現在、①エアバス社に代わる合弁パートナーを新た
に⾒つけるのか、②タイ国際航空単独で投資するのか、または③タイ国際航空が単独で先⾏
投資し、合弁パートナーは後で⾒つけるのか、という3つの選択肢を検討していると伝えら
れていますvi。

3 MRO 事業にかかる規制
タイの MRO 事業にかかる規制は、航空法vii(Air Navigation Act, B.E. 2497 (1954))に定め
られています。タイ国内における航空機関連のセンター運営事業は以下の 3 つに分類され
(同法第 41/93 条)、事業運営にあたりタイ⺠間航空局(The Civil Aviation Authority of
Thailand, CAAT)の局⻑より証明書を取得することが義務付けられています(同法第 41/94
条)。
 (1) クラス1:航空機のメンテナンス事業
 (2) クラス2:航空機の主要構成要素(エンジン・プロペラなど)のメンテナンス事

 (3) クラス3:航空機の機材及び部品(通信機器を含む⾶⾏に必要とされる全ての機
材及び部品)のメンテナンス事業

同法第 41/22 条において証明書の申請者に要求される資格及び特性が規定されていますが、
クラス1の申請者に限っては、以下に該当する法⼈格を有する必要があります。

 (1) タイ法に基づき設⽴された⾮公開会社または公開会社で、タイに本社を有してい
ること(航空法第 41/23 条)。
 (2) 登録資本⾦が告⽰の要件を満たしていること(航空法第 41/23 条)。
   (例)固定翼機:2,500 万バーツ以上(2016 年運輸省告⽰第 54 条viii)
 (3) タイ国籍の株主(タイ国籍の⾃然⼈、政府や政府系企業、及びタイ国籍の株主が
    51%以上の株式を保有し、タイで設⽴され、本社をタイ国内に有する⾮公開会社、
    公開会社ix、またはパートナーシップ)が 51%以上の株式を保有すること(航空
    法第 41/23 条、第 41/24 条)。
 (4) タイ国籍者が事業の管理・経営権限を有すること。(航空法第 41/25 条)
    さらに、2016 年運輸省告⽰第 16 条において、以下の要件全てに該当する場合に
    限り、タイ国籍者が事実上の管理・経営権限を有しているとみなされると規定さ
    れています。
    a. 取締役会メンバーの三分の⼆以上がタイ国籍者であること。
    b. 管理者やマネージャーにタイ国籍者を有すること。
    c. 署名権限者の三分の⼆以上がタイ国籍者であること。
    d. 第 17 条に規定される通り、タイ国籍者以外の者により経営が独占されていな
     いこと。(第 17 条では 9 つの項⽬に渡り、経営が独占されると認定されるケ
     ースを規定しています。)
 (5) 取締役など管理職レベルの者が航空法第 41/26 条に規定される禁⽌特性(破産者、
    懲役刑を受けた者、他)を有していないこと(航空法第 41/25 条)。
 (6) 過去 3 年間でタイ⺠間航空局より発⾏された証明書が失効されていないこと。
    つまり、現⾏法において、外国企業はタイにおける MRO 事業への参⼊に際し、持ち株
    ⽐率49%以下でタイ企業や政府との合弁会社を設⽴し、タイ側に経営権限を与える⽅法
    しか選択肢がない状態となっています。

4 外資規制緩和の動き
まだ正式な発表がなされているわけではありませんが、規制緩和に関する草案(緊急勅令⼜
は航空法改正案なのかは現時点では不明となっております。)が内閣で承認される可能性が
あり、今後 3 か⽉かけてタイ法制委員会事務局(Office of the Council of State)により同草
案が検討される予定であると 6 ⽉ 18 ⽇付のネーション紙で報じられています(弊所弁護⼠
から別途当局担当者に問い合わせましたが、具体的な状況等は開⽰頂けませんでした。)。
ネーション紙によれば、同草案は外国企業の MRO 事業への 100%外資での参⼊を認める⼀
⽅で、タイ⼈労働者への技術移転や認可取得後 5 年⽬以降の全従業員に占めるタイ⼈労働者
の割合を 80%以上とするなどの義務が新たに課せられるなどといわれていますx。新ルールが
施⾏されればクラス1の航空機メンテナンス事業に要求されていたタイ企業との合弁要件など
が撤廃されるため、MRO 事業における活発な外国企業の投資活動が期待されますので、今後、
同草案の動向等について注視する必要があります。

以 上

本記事やご相談に関するご照会は以下までお願い致します。
yuto.yabumoto@oneasia.legal(藪本 雄登)
miho.marsh@oneasia.legal (マーシュ美穂)

 

i Eastern Special Development Zone Act B.E. 2561 (2018)
https://oneasia.legal/wp-content/themes/standard_black_cmspro/img/EEC-Act-English-Verunofficial.pdf
ii EEC 開発法 39 条によれば,⑴次世代⾃動⾞産業,⑵スマートエレクトロニクス産業,⑶⾼所得者対象観光及びメディカルツーリズム業,⑷先端農業及びバイオテクノロジー産業,⑸⾷品加⼯業,⑹ロボット産業,⑺航空及び物流業,⑻バイオ燃料及びバイオケミカル産業,⑼デジタル産業,⑽医療ヘルスケア産業の 10 産業であるが、これに⑾防衛,⑿教育が追加され現在では 12 産業となっています。
iii NNA ASIA 2020 年 1 ⽉ 6 ⽇付
https://www.nna.jp/news/result/1991504#MRO
v NNA ASIA 2020 年 4 ⽉ 23 ⽇付
https://www.nna.jp/news/result/2036016#%E3%82%A8%E3%82%A2%E3%83%90%E3%82%B9%E3%80%80
v Bangkok Post 2020 年 6 ⽉ 3 ⽇付
https://www.bangkokpost.com/thailand/general/1928440/bbs-lands-b290bn-u-tapao-airport-bid
vi Thansettakij 2020 年 4 ⽉ 22 ⽇付
https://www.thansettakij.com/content/430983#:~:text=%E0%B9%83%E0%B8%99%E0%B8%97%E0%B8%B5
viii Notification of The Ministry of Transport Re: Criteria and Conditions for Granting Licensing to Air OperationBusiness B.E. 2559 (2016)
https://www.nationthailand.com/business/30389789?utm_source=category&utm_medium=internal_referral
ix 無記名で発⾏された株式は外国籍株主に保有されているとみなされる(航空法第 41/24 (3))。
x The Nation Thailand 2020 年 6 ⽉ 18 ⽇付
https://www.caat.or.th/th/archives/50327

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